[1]のーた
【レイトン教授と「動機」】
皆様こんにちは。のーたです^^
ついに6作目となりました。
「レイトン教授と江戸の姫君」
「ドン・ポールと貴婦人」
「レイトン教授と~夢~」
「レイトン教授と密室事件」
「レイトン教授と謎の人物‘0<ゼロ>’」も、良かったら見て下さい☆
全てミステリーです。
前回は容疑者が結構多かったですが、今回はシンプルにいきたいと思っています。
舞台はロンドン。短編小説です。
勿論、今回もミステリーですよ^^
コメント大歓迎です^^
それでは、素人ですがよろしくお願いします^^
2011/05/12 17:16
[112]のーた
本当は部屋の広さを分かりやすく「~畳」とかで表す予定だったのですが、イギリスなのに日本の単位使うのもなんだかなあ・・・と思い、あえて詳しく書かないことにしました。
大体雰囲気をつかめて頂ければそれで結構です。
それではお待たせいたしました、更新します。
13.~イアンの家の中にて~ <レイトン目線>
家の中に入った途端、イアンの説明を思い出し、納得した。
玄関からすでに古美術品が飾ってあったのだ。
この分だと、部屋はもっと凄いだろう。
たくさん飾られているのだが、決して乱雑に扱われている訳では無かった。
上品に、ちゃんとその場所に合っている古美術たちが並べられていた。
まるで、美術館で展示されているような、そんな雰囲気がその古美術にはあった。
ル「本当ですね・・・!イアンさんの言うとおり、古美術品がいっぱい・・・!」
レ「中々いいものばかりだね。ちょっとした美術館だ」
イアン「ありがとうございます。玄関を上がって、最初にある部屋がリビングです」
そう言って、イアンは中へ入って行く。私達も後に続いた。
リビングは広すぎず、丁度良い空間だった。
一続きに向こう側にキッチンもあったので、きれいな空間でまとまっている。
入って部屋の右側には向かい合ったソファとテーブル、そのすぐ奥の壁際にはタンスや棚が横並びに配置されている。どちらかというと、このスペースは食事やお茶をする時に利用するような感じだ。
入って部屋の左側は、暖炉とソファが一つ。暖炉は左隅にあり、窓もすぐ近くにある。
その近くにあるソファは、ゆったりとくつろいで過ごす時にいい感じだ。
美術品は、実にさまざま、あちこちに飾られていた。
タンスと棚は2棹ずつ交互に配置されてあるのだが、その上に割と小さめな美術品が飾られてある。
大きな額は勿論壁に飾られていたし、部屋の四隅には、大きな壺やオブジェがあった。
そして、入って右奥をずっと見ていくと、キッチンがある。
部屋の様子は、大体こんな感じだ。
鑑識等が数人、リビングのあちこちで作業していた。
チェルミー「まだ捜査中みたいだからな。下手に物に触るんじゃないぞ」
ル「あ、はい!分かりました」
早速家具に触ろうとしていたルークは慌てて手を引っこめた。
鑑識「あ、警部。お疲れ様です」
1人の鑑識がチェルミー警部に話しかけた。
チェルミー「すまんな、まだ捜査中なのに中に入って」
鑑識「いえ、大体終わっていますから、下手に荒らさない限りは大丈夫です。やはり指紋等がきれいに拭き取られているので、時間がかかりましたが・・・科捜研の方が、調べればもうすぐではっきりと分かると言っていたので、大丈夫だと思います」
チェルミー「そうか」
鑑識「あともう少しで調べた中間報告書ができますから、もう少しお待ちください」
チェルミー「分かった、ありがとう」
証拠品などが分かるのは、もう少し先らしい。
それまでの間、とりあえず気になることを色々見ていくか。
最初に目に入ったことについて、とりあえず進めることにした。
レ「家具も・・・もしかして古美術品なのかい?」
イアン「その通りです。僕はあまり詳しくないんですけど、母が昔言っていました。『リビングは家具も何もかも全て古美術品を使っている』って。だから大事にしなさいと言っていました。だけど結構年季が入っているので、使いにくいですし、色々不便な点もあるんです」
レ「ほう」
家具なども古美術品なのだろうとは思っていた。
天井にあるあの照明も、入って右側にあったソファとテーブルも、そんな感じがしたのだ。
レ「右側のほうのテーブルとソファは、食事やお茶の時に利用するのかい?」
イアン「ええ、その通りです。殆どこちらのほうを使っていて、ときどき向こうの暖炉の方に行く、という感じですかね」
ル「なるほど」
ほとんどは右側のほうを使う・・・納得できた。
私より先に、ルークが口を開いた。
ル「確かに、僕もこっちの方をよく使うだろうなあ。だって、見た感じソファが凄くふかふかですもんね!座り心地も良さそうですし」
キャサリン「私も…、遊びに来た時はまずこのソファに座っていました。座り心地が本当に良くて、よくここでイアンとお茶をしていました」
キャサリンさんが初めて、家に入ってから口を開いた。
イアン「母さんも・・・同じことを言っていたよ。ここでのお茶が一番落ち着くって」
ル「そう・・・だったんですね」
その時、先程の鑑識が一枚の紙を持ってチェルミー警部の所へやってきた。
鑑識「警部、とりあえず中間報告書ができたのでお渡しします」
チェルミー「ありがとう、すまんな」
ついにいよいよ、情報が手に入るというわけだ。
私たちは話を止め、チェルミー警部の周りに近づいて、報告書を見た。
________________________
<中間報告書>
鑑識の調べで分かったことを、現時点で報告します。
<証拠品>
・指紋を拭き取るのに使ったと思われるタオル
無造作に床に落ちていた。
所々血などで汚れており、指紋を拭き取る際に使ったものでありことが判明。
・象の置物
大理石でできた、重さ3kg程度の置物。
指紋は無い。
もともとは棚の上に飾られていたことが分かった。
象の置物は、足が一本取れていた。ほんの少し離れた場所で、そのパーツが発見された。
鑑識は「犯人が被害者の頭部を殴った後、そのまま床に落とした際に割れ、足が一本だけわずかに飛んでいったのではないか」と推測している。
<その他報告>
・被害者が発見されたときの外見状況で、頭から血を流していたことが判明したため、現在死因を詳しく調査中。
・被害者は右側のソファすぐ近くの床で倒れているところを発見された。
__________________________
ル「・・・?」
ルークが少し首を傾げて報告書を見ていた。
2011/12/24 13:18
[113]茜星
ルーク、どうしたんだろう?何か気がついたのかな。
私も中間報告書をじっくり読んでみたけど・・・わからないなあ。
続きが気になります~。
2011/12/24 17:56
[114]Milia
ルークの仕草気になる~。
何か気づいたのかな?
そしてこの前のは打ち間違いです。←おい
「オリキャラの中に犯人はいないのかな?」と打つつもりでした…。ごめんね。
これからが気になる!
お互い頑張ろう!
2011/12/28 19:39
[115]雫
ルークが、首をひねった意味が分からない…(汗)
一応、最初から読み直したんだけどな~;;
うちがひっかかったのは、タオル…かな?
何となくだけど(汗)
2011/12/29 22:43
[116]のなりい
あけましておめでとうかな?
ルークはなぜ首をひねったんだろう・・・?
中間報告書を見ても、何もわからないや・・・。
むむ・・・続きが気になる~~っっ!!
2012/01/18 16:00
[117]グラタン
↑の方々同じくルークが気になる・・・。
偶然タオルには指紋は取れなかったのか?・・・・・。それ以外にこれといって気になる点が見つからなかったしなぁ。
あけましておめでとう!
今年も、のーたさん含むレイトンファンの人が皆無事で過ごせますように・・・・・。
勿論外道ファンの自分は論外で。
2012/01/22 21:57
[118]のーた
>茜星
どうやら何か気付いたみたいだね。
冷静に考えると確かに!と思う事があるかもしれないよ←
遅くなりましたが続きをお楽しみに!
>Milia
気になるような仕草をしましたねえ、彼。
あ、なるほど、打ち間違いだったのか・・・むきになって何だかごめんね;
続きを楽しみにしてくれてありがとう!
お互い頑張ろうね!
>雫
さ、最初から読みなおしてくれたの!?
ありがとう・・・!!も、申し訳ない・・・;
実はルークの首を傾げたのは、純粋な不審点なので、前回の話を見なくても分かる点でなのです。
お、その着眼点は・・・むむ←
お楽しみに!
>のなりい
せっかくのコメ、返しが5月で申し訳ない・・・(汗)
おめでとう!!これからも宜しくね!
あれからもうそんなに月日が経っているのかと再実感しました(苦笑)
ヒントは中間報告書の中、ですかねえ。
お待たせしました、続きをお楽しみに!
>グラタン
うーん、まあ、もしかしたら例外はあるかもしれないけれど・・・今回ルークが首を傾げたある点については、一般的なあるものに対して、です。
中間報告書を読んで、そして今までのイアンの言葉を思い出して・・・「おや?」と思う事があったら、きっとそれが正しいかも・・・という。
おめでとう!←遅くてごめんね
これからも宜しくね!続きをお楽しみに!
2012/05/06 23:43
[119]のーた
そもそも今回の作品は、スレを立てて一週間後には全体のストーリーが完成できてて、「一か月くらいで終わるような短編」の予定でした。
が、ずるずると期間が延び、現在気がつけば一年・・・(汗)
読んでくださっている方々、本当にありがとうございます。
読んで下さる方々がすっきりしてくれるように、とにかく筆を進めます!!
それでは、更新します。
14.~イアンの家の中にて~ <ルーク目線>
鑑識「最終報告書のほうも少ししたらできあがるそうです」
チェルミー「そうか」
鑑識「では、私はこれで失礼します」
鑑識はチェルミー警部に礼をして去って行った。
レ「どうしたんだい、ルーク」
無意識に首を傾げていた僕は、先生の声ではっと姿勢を正した。
ル「ちょっと、変だなと思うところがあって」
先生もすでに気づいていると思ったけれど、かまわず進めた。
中間報告書の証拠品の部分を指差す。
ル「ここです」
床に無造作に置かれてあった、タオルの件だ。
イアン「?これが・・・何か?」
ル「イアンさんは当時、’証拠をなくすためにこのタオルであちこちの指紋を拭き取っていた’んですよね?」
イアン「は、はい。そうですね」
タオルは所々血で汚れていたと報告書には書かれていた。
ル「少し前にイアンさんが話していた通りとなりますが、犯人と疑われるような証拠を消したくて・・・拭き取ったんですよね」
イアン「はい」
以前も話していたが、イアンさんが指紋を拭き取るころには記憶がはっきりしている。
だから、すぐに頷けるのだろう。
ル「イアンさんはリビングの隅々の指紋を拭き取りました。そこまでしたのに、どうして最後の証拠となるタオルを、それもすぐに見つかるような床に、無造作に置いたんでしょうか?」
チェルミー「成程。そう言われてみれば確かに・・・おかしいな」
最後の最後で、証拠を残している。
普通ならばそのタオルという証拠も含めて消そうと考えるはずなのに、イアンさんは違った。
その点に、僕は違和感があった。
イアン「どうして・・・でしょう。僕自身も分かりません」
イアンさんは困った顔をした。
その表情に納得いかなくて、僕はちょっと乱暴な口調で言ってしまった。
ル「・・・どうして覚えていないんですか?指紋を拭き取るころには、記憶ははっきりしていたんですよね」
イアン「確かにそう言いましたし、僕もそこからは全部覚えているはずなんですが・・・よく分かりません。もしかしたら、拭き取ったことで完了したと思って、部屋を飛び出したのかも知れません。僕は、捕まりたくなくて、あの時部屋を飛び出したので・・・。そこからずっと、必死に走りつづけていましたし」
ル「・・・」
なぜ曖昧なのだろう。
もしかしたらそれは一般的に皆あるように、日常的な物忘れなのかもしれない。
でも・・・執拗なほどに指紋を拭き取ったのに、タオルは無造作に床に置くなんてちょっと不自然じゃないだろうか。
確かにタオルから指紋を採取するのは難しいが、そんな冷静な判断が当時のイアンさんにできたのだろうか。
疑いすぎかもしれないが、引っ掛かる。
もしかして・・・キャサリンさんが関係しているのかな。
あの時、’リビング・・・?’とかすかな声で呟いていたキャサリンさんの声が頭の中で再生される。
だけど、何の確証も無い。
キャサリンさんはアリバイが無いけど、犯人と疑えそうな情報も無い。
怪しげなことを呟いていた・・・それらの言葉の意味を、僕なりに推理して、思い切って言ってみようか・・・。
深呼吸してキャサリンさんの名前を呼ぼうとしたとき、玄関の方から一人の警官の大きな声が響いた。
「被害者の死因が判明しました!」
2012/05/06 23:45
[120]のーた
その警官は、死因が書かれた最終報告書ともう一枚、ある紙(気象データ)を持っていた。
その二つとも、先生に渡される。
レ「これは・・・」
先生は戸惑った表情をしていた。
再度読み直してから、紙をふせるように表面を自分の体の方に向け、どこでもない方向を見つめていた。
どこか考えているようにも見えた。
イアン「どうかしたんですか?」
イアンさんは不安そうな顔で先生に言った。
僕も何が書かれてあるのかすぐにでも知りたかったけど、黙っていた。
レ「・・・あ、いや」
珍しく、歯切れの悪い返事だ。
・・・少なくとも、これだけは分かった。
あの紙には真相と、そして今までの推理が大きく変わる情報が書かれているのだと。
30秒と経たないうちに、先生はふむ、と頷いてから、それでも真剣な顔で淡々と言った。
レ「イアンは犯人ではありません」
誰よりも一番に驚いたのは、やはりイアンさんだった。
イアン「僕が・・・犯人じゃない?」
レ「ええ」
イアン「じゃあ・・・じゃあ、誰が母を殺したっていうんですか!」
レ「誰も___」
先生はそこで一旦言葉を止め、再度言い直した。
レ「誰にも殺されてないんです、イアンのお母さんはね」
先生は右手で持っていた内の一枚___最終報告書を、イアンの目の前に持っていって見せた。
動揺を隠せない表情でイアンは報告書に目を通すと、さらに動揺した。
イアン「事故・・・?」
慌てて、僕とキャサリンさん、そしてチェルミー警部が報告書を見る。
レ「死因は・・・外傷性くも膜下出血による、出血多量死だったんです」
先生の声を聞いて、チェルミー警部もキャサリンさんも、すぐに死因の意味を理解できたようだった。
ただ、僕だけが、みんなみたいにすぐに理解できなかった。
ル「どういう・・・ことなんですか?先生」
助手だったら、死因くらいすぐに理解できて当然なはずなのに・・・。
そんな僕の気持ちが顔に表れていたからか、先生は僕を安心させるような優しい表情で、僕の顔を見ながら訊ねた。
レ「ルーク、まず、蜘蛛膜下出血がどういうものかを知ってるかい?」
ル「・・・分からないです」
2012/05/06 23:50
[121]のーた
レ「それじゃあ、簡単な所から説明しよう」
先生は右手の人差し指を立てた。
レ「脳にも血液が流れていることはルークも知っているね?」
ル「はい」
レ「簡単に言うと’くも膜下出血’は、何らかの原因で脳内に血液でできた’こぶ’が、破裂して骨などに影響が及ぶことを言うんだ。
発見が早かったり、状況によっては助かる場合が多いんだが、死亡する例も少なくない。
合併症や(その他説明)等もあるからね。・・・今回の場合、イアンのお母さんは’外傷性くも膜下出血による出血多量死。・・・つまり、だ」
外傷性というのは、体外から受けた傷などのことだ。つまり・・・。
ル「イアンのお母さんは、あの象の置物が頭に当たったのが原因で、くも膜下出血を起こし、頭に傷を受けていたのでそこから血が流れ、亡くなった・・・ということですか?」
誰もが分かっていることを、あえて、改めて言った。
レ「そうだ、そしてそのことがイアンは犯人ではないという確実な証拠となる」
突然だった。
ル「’撲殺’ではなく傷死・・・、あ!」
ぱっと、頭に浮かんだ。
先生から報告書と、もう一枚の紙を見せてもらって、納得する。
ル「だから事故・・・なんですね」
レ「その通りだよ、ルーク」
イアン「ちょ、ちょっと待ってください!」
イアンさんが、混乱している顔で僕たちを見ていた。
2012/05/06 23:52