[1]Ewota
【レイトン教授と幸甚の額縁】
もし幸せを運ぶ額縁が
本当に在ったとすれば
あなたは
どんなものを額縁に入れますか?
幸せを感じていた時の写真を
忘れられない風景を
愛していたあの人を
忘れられない悲しみの絵を
どんなものだとしても
あなたにとって
…それは一生の思い出。
私の名前はEwota(エウァタ)といいます。
「ウァ」にアクセントですよ!
大長編を終え、ついに7作品目を迎えました。
いままでの欲望渦巻く話とは違う、爽やか・甘めストーリー。
2011/04/29 23:22
[154]Ewota
「元気にしてるか、カルロ
『おぉ〜たん(おじいちゃん)、Telefono(イタリア語で電話)、ジョージョー(ジョルジョに)!』」
「ザルシュ!」
「確かお前、教授さんとルークといるんだろう?謎解きの補佐をしていると聞いた」
「その通りさ。
これから依頼人の彼女に会いに行くんだが、マルコのアパートにすんでるんだよ」
「ほほう。
マルコか…。マルコはいい奴だからな。
勉強できるし」
「…う」
「運動できるし」
「…う!」
「背は高いし」
「……うぅっ!!」
「いい奴だ…」
「……ザルシュ…その発言、僕へのあてつけかい!?(怒)」
「なぜだいっ!?」
「もういい。アンネに宜しくいっといてくれ。ジョルジョ、ママを宜しくな」
「『パァパァ〜(涙)』」
ガチャン
「…ちくしょぉ、ちくしょぉ…」
カルロさんは、冷静な性格以外はマルコに劣るみたいです。マルコは頭いいのに、性格が衝動的なのだから発揮されないのだ←
皆さん残念[s:0192]
まさかのアンネではありませんでした[s:0062]
急展開。キースの正体もそろそろ判明。
では本編更新!
マルコがカルロを押して部屋を出ようとしたその時、
「みんなぁっ!」
通りから、誰かが僕らに叫んできた。
「チャールズさん!」
オリビアさんがベランダから身を乗り出した。
カルロさんは顎に手を当てながら、
「チャールズ?…ああ、確かキースと行った骨董市で出会った…」
「そこにレイトン教授達もいると聞いたから着たんだよ!
オリビアちゃんもレイトン一行さんも、早く降りてこい!そして一緒に骨董市にくるんだよ!
早く!!」
彼は息を切らして訴えて来る。よほど大切な事が起きたのだろうか。
「待ってよ、何が起きたのか解らないわ」
「そりゃオリビアちゃん、大変なことだよ!知ってるか!?骨董市の品物の中に、本物のロイ・ブラウンの絵が混じっていたんだよ!」
「あちゃあ」
マルコさんがため息をついた。
「僕が兄さんに伝えようとした情報、言われちゃったよ」
カルロさんが非難する。
「それはひた隠しにするような情報ではないだろう」
「…ごめんね」
チャールズさんが言うにはこうだ。
骨董市は基本午前中に終わるつもりだったのだが、諸事情があり少し延長していた。
しかしその時訪れていた絵画鑑定家によって、骨董市で売られていた額縁に嵌まっていた絵が、実はロイ・ブラウンの絵だったと判明したらしい。
(売り師も、ただの額縁を引き立たせるための絵だと思っていた物が、値打ち物だと知ったのには驚いたことだろう。)
しかもその絵画には、生前も、そして今も未公開である、ロイ・ブラウンの親族についての手がかりが満載らしい。ついには、彼の恋人(モデルになったらしい)までが名乗りを上げたとか。
「キースがまさか、カーターと手を結んでいるとは知らなかったぜ。市じゃ噂だ。
しかもキース、今行方不明らしいな。
でもあいつ、ロイ・ブラウンのコレクターだぞ。もしかして、こっそり来ているかもしれねぇよ!?」
2011/09/04 01:17
[155]のなりい
ちっアンネさんじゃないのか・・・。
修羅場を期待してたのn((((
純粋な笑顔・・・私が描いたらキャラ崩壊ものですよ?←
ってかマルコさん、「セクハラ」は笑ってるのに「童顔」にキレるんだ・・・(笑)
ザルシュ君(この呼び名が離れない)、マルコさん褒めまくりだねぇ(笑)
カルロさんが不憫? まあ面白いけど←
2011/09/07 02:25
[156]Ewota
ひさしぶり、のなりい!!
アンネじゃないよww
マルコさんのコンプレックスだったんだよ、きっと。。。
ザルシュ君を覚えていてくれるとは!!ちょっと感激♪
2011/09/10 23:49
[157]Ewota
第5章
ロイとキースの思い出
2011/09/11 00:48
[158]Ewota
もしかしてキースがいるかもしれない。
その言葉につきうごかされた僕達は、荷物を慌てて纏めると車に乗り込んだ。
流石にリムジンチャートはできないので、先生の車に僕ら、画家集団の一人から車を借りてそこにオリビアさん達、ぎちぎちに詰まって骨董市に向かう。
「どうやら騒ぎは肥大化しているらしいな。見なさい、この渋滞を」
先生はハンドルをきりながらため息をつく。きるとき慌てたのか、右折するとき車体がかなり傾いた。
カルロさんは中折れ帽をぐっと押さえ、
「ロイ・ブラウンはそうマニアックな画家ではありませんから、一先ず現物みたさにやってきた人も多いんでしょう」
と道を指差した。
「地図をみたんですが、ここが近道です。早く渋滞から離れましょう」
「ナイスだカルロ」
渋滞をくぐり抜けた先に、ひとだかりがみえる。あそこに例の絵があるのだろう。
「これは…」
「まさしくロイ・ブラウンの絵!」
「さすが美しい…」
「特に『子を抱く母』の絵は素晴らしい」
「いや、王道の『娘』だろ」
「どちらもいいね〜…」
「『我が甥』なんてラフ画もあるぞ」
「可愛い!」
見物人が口々にさけんでいる。僕らはそこをくぐり抜け、先頭に立ち並んだ。
「今回見つかったのは3点だよ」
チャールズさんが顎を撫でた。
「一つ目。
『子を抱く母』
ロイ・ブラウンお得意の、女性の横顔がかかれているだろ。そして抱いているのは赤ん坊。
この二人は、ブラウン初期の絵によく見られるモデルなんだ。一説ではロイの家族らしいよ。特に『母』のモデルは特定しかけてる。ロイの姉のマリアらしい。
まあ、ロイ・ブラウンの家族は今だ非公表だから何ともいえないがねぇ」
「謎の多い画家ですね、最近まで活躍していた画家なのに」
「そうさ。
二枚目は『娘』」
「ロイ・ブラウンの王道ですね、この絵!!
知ってますか?ロイ・ブラウンは晩年、ある一人の女性をモデルに『娘』シリーズを描きはじめるんですよ!一説によれば、晩年にいた恋人らしいですけど…!
まさか実物が目の前に…」
「その通りだオリビアちゃん。
…あ、そういえば、捜査のためになるかもしれねぇが、
キースはあまり『娘』シリーズを集めてはいないんだぜ、何故か」
僕はメモに、情報を書き連ねた。
「三作目、『我が甥』
…これは珍しすぎだろ…。
ロイは自分の家族を公表していないのに、甥のスケッチなんて…
これは手がかりになるかもしれない」
チャールズさんがそういうので、僕はその絵を写真におさめた。
と、その時。
「私わかったわ!
『子を抱く母』の母のモデル、これ多分、夫人がモデルよ!」
誰かが叫んだ。
「私マリア夫人と友人なのよ!!
でもおかしいわ、マリア夫人、子なんていたかしら」
2011/09/19 14:56
[159]Ewota
ロイの代表作品を紹介。
まずは初期の絵、『子をだく母』
レイトン「ロイ・ブラウンの絵でも初期らしい。女性はロイの姉、マリアだね。
マリアには赤ん坊がいないはずなのだが、何故か「子」を抱いている。子はどうやら、男の子みたいだ。
子はロイとは血縁上甥にあたるだろうな」
2011/09/19 17:36
[160]Ewota
『娘』
カルロ「晩年のロイの作品さ。
モデルは、今だ実態が掴めていないらしいがロイの恋人らしい。この絵画が発見されたことで、モデルである恋人の候補が上がっているらしいな。
今では40代だろうな。
上を見上げ、微かに笑みを浮かべる女性の絵じゃないか?
初期より写実的なやつだね。
いや、実に……妖艶だ…………」
2011/09/19 17:46
[161]Ewota
『我が甥』
オリビア「多分『子を抱く母』当時赤ん坊だった甥っ子君が、成長した時のラフ画ですねっ!
甥っ子君の奥には鏡ですね。うつりこみにほら、ロイさんがいます!!
あれ、もうひとりいますね…
もしや、『娘』シリーズの恋人さんでしょうか!?」
チャールズ「違う違う、甥の母、すなわちマリア夫人だよ」
オリビア「なんだあ。あ、甥っ子君の足元に『kei……sh』?らしき文字です!ロイは字が汚いみたいです」
チャールズ「『keith』だろオリビアちゃん。読みは『ケイス』かな?」
オリビア「調べて見ますか。なんて意味の単語でしょう?」
チャールズ「名前だろ」
2011/09/19 17:57
[162]Ewota
「マリア夫人?その女性について、少しお話伺ってもよろしいですか」
先生は、羽つき帽子を頭に載せた、いかにも貴族といった出で立ちの女性に話し掛けた。
「まあ、これはこれは…レイトン教授でしたわね」
女性は頬を赤らめて、少し間を置いた後
「マリア夫人を知らないのです?
有名な医学者、ロバート・レイモンド博士の夫人、マリア・レイモンドですわ。
マリア夫人とレイモンド博士は、とても仲がいいんですの。でもおかしいわ、マリア夫人には子供はいませんことよ」
カルロさんはその話を聞くと、僕からメモ帳を引ったくった。
そして家系図を書きはじめる。
「…ルーク君、みな。
いいかい、まず、マリア・レイモンドとロバート・レイモンドに子がいるとする。
マリアとロイ・ブラウンが兄弟で、ロイとケイス・レイモンドはおじと甥。
一番妥当なのは、マリア夫人とロバート博士の子が、ケイス・レイモンドだということだ。
こうするとつじつまが合うな」
「どうやら、マリア夫人とロバート博士の間には、隠し子がいるのかもしれません」
「だな」
その時。
僕らがメモ相手にごちゃごちゃ推理をたてているところに、老紳士が顔を覗かせた。
「ケイス、という名前は何処からでたんだい?」
「発見されたスケッチの中に、『我が甥』ってありますよね。その『甥』のモデルの足元に名前らしきもの、
k・e・i・t・h、ケイスと書いてありましたから」
カルロさんがメモを見せる。
すると老紳士は、はははと大きく笑い声を上げた。
「君はかの有名なカルロ・マルミゲラ君だね。
確かにイタリアではアルファベットを読むとき、ローマ字風に読むが
英語ではこれで『キース』と読むんだ。
君達の推理に修正を加えるとするならば……ロバート博士とマリア夫人の息子で、ロイ・ブラウンの甥の名前は
キース・レイモンドじゃあないのかい」
2011/09/23 12:29
[163]Ewota
「キース?キースがどうかしたの?」
声を聞いたオリビアさんが、メモ帳片手に青ざめるカルロさんに歩み寄る。
オリビアさんは一刻も早くキースさんを見付けたいらしく、瞳は期待に満ちていた。
「オリビアさん、見なさい」
カルロさんは震えた手つきのまま、オリビアさんにメモ帳を突き付けた。
「先生が聞いた情報とスケッチに書かれた名前が正しければ、レイモンド博士とマリア夫人に、ロイ・ブラウンの甥にあたる人物は
キース・レイモンドというらしい」
オリビアさんはメモ帳をじっと見つめていたが、やがて顔は驚きの色に満ちた。そしてまぶたをゆっくり閉じ、深呼吸した。
「……キースが、ロイ・ブラウンの甥?」
オリビアさんはその場に立ち尽くしていたが、いきなりつかつかと向こうに歩きだした。
先生が御婦人と話しているところに、オリビアさんは無理矢理入り込み
「その、
レイモンド博士とかいう方の家はどこにありますか」
彼女は紅潮した顔を、婦人に近付けた。
「え?夫人の屋敷?
いいですけど、いきなり押しかけるのは流石にまずいだろうから、連絡先をまずは」
「いきなり押しかけるつもりでいます」
2011/10/02 15:23