[1]Ewota
【レイトン教授と幸甚の額縁】
もし幸せを運ぶ額縁が
本当に在ったとすれば
あなたは
どんなものを額縁に入れますか?
幸せを感じていた時の写真を
忘れられない風景を
愛していたあの人を
忘れられない悲しみの絵を
どんなものだとしても
あなたにとって
…それは一生の思い出。
私の名前はEwota(エウァタ)といいます。
「ウァ」にアクセントですよ!
大長編を終え、ついに7作品目を迎えました。
いままでの欲望渦巻く話とは違う、爽やか・甘めストーリー。
2011/04/29 23:22
[94]Ewota
「そうなんですか」
「私は思うんだ。
幸甚の額縁。これはただ人を魅了するだけの額縁ではない。きっとそれには、こう呼ばれるようになった理由があるはずさ。
……幸甚の額縁、そう最初に読んだ人物は、マーガレットさんなんだ」
「…マーガレットさん、とても怪しいですね」
高級車の乗り心地はとてもよい。サスペンションが良いからか、がたがたと地面に沿って車が揺れることもない。
だけどその乗り心地の良さが、かえってここだけ別世界にいるみたいな錯覚を覚える。幸甚の額縁の実態はなんだ。とても不安で不気味だ。僕らは不安な気持ちを必死に押し殺し、車にのせられてカーター家に向かった。
しばらくして、一際目立つ大きな豪邸が見えてきた。装飾はまるで中世の城みたいにごちゃごちゃと神話の神や天使が付けられている。
しばらく乗り続けた先にみえた物々しい門。車が近くまで寄ると、それは軋みながら徐(おもむろ)に開いた。
庭には、きっとマーガレットさんが芸術家に作らせたのであろう、僕には既に理解不可能なオブジェが綺麗に配置されている。
「あれは、かの有名な画家、ロイ・ブラウンのデザインしたオブジェなんですよ」
キースさんが指差した。
2011/07/09 20:06
[95]Ewota
「ロイ・ブラウン…ですか?」
「ご存知でない!?」
キースさんは哀れむような目で僕を見た。
「ロイ・ブラウン。彼はほんの20年程前まで活躍していた画家の一人です。繊細なタッチとは裏腹な壮大なテーマ性、そして評判だったのは女性を描くのが上手かったこと。
絵はそれ程達者ではないが、面白い画家だと僕は思いますねぇ」
キースさんはそこまで言いかけて、慌てて口元に手をやった。
「またぺらぺらと話を勝手にしてしまいました…すいません」
僕らが豪邸につくと、端正な(端整といったほうがよいだろうか)顔立ちの若い執事が恭しく頭を下げながら、待機室の中へ案内された。マーガレットさんは今外出しているらしい。カルロさんは「時間を合わせたつもりだったが」と頭をかく。
「待機室なのに、こんなに豪華な御茶菓子が…。すごいなあ」
僕は手の平を擦(こす)り合わせながら、テーブルに並べられた菓子をぐるりと見遣った。
「ルーク君、目が真ん丸だねぇ。君は食いしん坊君だ」
キースさんがすかさず言葉を入れる。
「そういうキースさんは、なんで片手にフォークを握りしめているんですかあ〜?」
「何処かの食いしん坊君に、僕の大好きなモンブランを食べられないためさ。正当防衛の武器だね、そう剣なのさ!」
彼はフォークを剣士のようにかっこつけて持って見せる。
「とか言って、僕がフォークを突き刺すより先にあなたが平らげるに違いな…」
僕がキースさんにそう言い放った瞬間、
「……おいしい」
別の方向からフォークが飛んできて、モンブランを一欠けら掻(か)っ攫(さら)った。
「カルロさん!何僕のモンブランを突(つつ)いてるんですか!?」
「まあまあレイモンドさん、怒らない怒らない。よく女子がやる『一口食べ』ですよ。……だって俺の所に運ばれてきたの、こってり甘いチョコケーキだもん、俺チョコ苦手だもん」
「…だめだ、僕モンブランの次にチョコ好きだ…」
「じゃあ丁度良い!ほら一口どころか全部あげますよチョコケーキ。交換条件成立つからね、僕がモンブランを一口貰った代わりに、チョコケーキを全部あげる。プラマイゼロ、むしろプラスだ」
カルロさんは悔しそうなキースさんにずりずりチョコケーキを押し渡すと、まるで何事も無かったかのように、近くに置かれたティーカップを優雅な手つきで引き寄せた。
2011/07/10 16:34
[96]グラタン
で、ブラウンさんに何かあるとか?
伏線だとか??(←落ち着け)
それでは、私はチーズケーキを頂こ・・・・・あ゛っ!?
ジョ「んぐんぐ・・・・・美味しいじゃないの。」
私「では第2希望のベリータルト・・・・・!?」
ウィ「これマジ美味いよ!」
私「・・・。」
2011/07/10 16:40
[97]Ewota
勘がするどいね〜。
タルトもケーキも食われて、なんか君がかわいそうだよ[s:0319]あ、キースさんも似たようなもんか。
「この糞作者!いますぐカルロをこの小説からけせ〜〜」
2011/07/10 17:20
[98]雫
キースさんのご両親って厳しい人なんだね。
うちだったら家出してるかも^^;
リムジンを手配するとは、流石カルロさん!
モンブランとチョコケーキを交換する手口も素晴らしいです!
って、入院ΣΣ
身体に気をつけて。
グラタンに同じく、先生がついてるさ!
だから大丈夫!
ルーク「先生だけじゃなく僕もついています!」
うちも応援してます!
2011/07/10 18:55
[99]Ewota
雫
いやあ、入院の心配してくれてありがと〜
レイトン先生、ルーク、雫、本当励みになるぜ[s:0316]
キースの両親はちょっときつい人やからね〜…
交換条件の提示の仕方が流石って……;
そんなんキースが聞いてちゃ泣いちゃ
キース「酷いよ〜うあぁぁドバドバジョボジョボ」
Ewota「……汚い」
2011/07/11 05:49
[100]Ewota
「まあまあ、仲が良いですこと」
カップを引き寄せたカルロさんの手が、ぴたりと止まった。
控室に響く、ヒールの踵(かかと)のコツコツという音。大理石の敷き詰められた床の上を、こまたに歩く音がする。
「ようこそいらっしゃいました皆さん。
私に用があるのでしょう?どうぞごゆっくり」
先生は席を立ち、深々と頭を下げた。慌てて僕も続ける。カルロさんもキースさんも、そそくさと立ち上がった。
マーガレット・カーター。一言で言えば、自己管理能力にとぼしい。
低い身長、まるまるとした胴体、慌てて付け足したような短い手足。鼻は異様に高く、顔のほとんどが眼鏡に埋め尽くされている。肩で切り揃えた髪はレッドに染めていて、アイロンがきつい。真っ赤な口紅ピンクの衣裳、赤が全面的におされすぎている。
「ロウに頼まれては仕方ないわねぇ。
いくらでも話は聞きますことよ、さあおすわりなさい」
かぷかぷと口を動かしながら、カーターさんはカルロさんに歩み寄る。そしてカルロさんのしっとりした髪を優しく撫でた。
「ロウの髪はいつ見ても緑っぽいわよね。もっと赤みがあればいいのに」
「それは君の好みだろ?…いいさ、アンネは綺麗って言ってくれるから」
「まあ、ラブラブぅ」
「……」
そういえばカルロさんは、幼い時から仲が良い人からは「ロウ」って呼ばれてたなあ。タンスィーさんとか、ヘッツィさんとか。
「私達は話したいことがあって来ました。カルロから話は聞いていますか?」
レイトン先生は急に話題を切り出した。
「えぇ、話は聞きましたよ」
途端にマーガレットさんの声がきりりとする。
「ならばよいです。
…貴女は今、『幸甚の額縁』を探しておいでですね?それを探す為なら、お金を…。いや、懸賞金をかけてまでも構わないと。
貴女は何故こんなにも額縁にこだわるのですか?」
マーガレットさんは一呼吸おき、眼鏡の縁を指で撫でた。そしてそのまま、ずり落ちたそれを押し上げる。
「………お話できません」
その一言だった。
「なぜですか」
「私は意地でもその理由を話しません。獲得した情報も漏らしません。『幸甚の額縁』なんて呼びはじめた理由もいいません。
プライバシーの問題でしょ?」
「では、何故貴女は私をよんだんですか?」
先生は必死で食らいついた。
「……それは」
「それは?」
「貴方がたが額縁を見つけたら、その額縁はやがて私の元に来ます。それは定めですからね。
…だから、『探してくれてありがとう』っていう、もてなしかしら?」
2011/07/12 21:12
[101]グラタン
カーターさん・・・・きっつい!!
(いろんな意味で)
赤に埋め尽くされた服装ってなぁ、見てたら目が痛くなりそう(笑)。
ジョ「私は家の中では紺か黒の(お古の)カクテルドレス着用よ。外では普段着だけど。」
ウィ「俺はいっつも絵を描くときの服装だな。1週間に1度しか洗濯しないけど。」
ジョ「その額縁・・・・欲しいわ。」
ウィ「何だって!?」
ジョ「うちの赤字を減らす為よ!!(どや)」
2011/07/12 22:10
[102]Ewota
グラタン
そう、まっかっかwww
そろそろキャラクター絵をださないと、皆の頭の中でキャラの容姿が確定しちゃうから焦って描いてるけど…
まっかっか!
どんどん犯人疑惑が浮かび上がるカルロさん。彼は改心できないのかなあ〜…[s:0319]
更新!!
「…どういう意味ですか」
「そういう意味じゃないの、ね、ロウ」
マーガレットさんはカルロさんを頻りに見る。そして、さも愉快そうににこりと口角を上げた。
「…私はなんとしてでも額縁を手に入れるために頑張っているわ。貴方がたはそれをご存知よね?
でも、貴方がたがどれだけ阻止しようと、額縁は私の元に帰ってきます」
「……?」
それだけは確信しているわ。マーガレットさんはそういいつつも、唇が震えていた。
「…貴方がたは気付いてなくて?」
「…なに?」
先生と僕は同時に振り返る。次第に黒い笑みを増していくカルロさんをみつけて、先生は思わず目を逸らす。
「なにをしたんだい、カルロ」
「……」
長い沈黙が流れる。屋敷には音一つせず、こんな緊迫した部屋に場違いなお菓子のにおい。でも食欲が出ないのは、やっぱりこの雰囲気のせいだろうか。
と、後ずさりの靴の擦れる音が部屋にこだました。ずりずり、一歩一歩、なにかを裏で働いていた犯人が、徐々に逃げていく。
「待つんだ」と先生の声。
先生は怪しんでいた。自分達とマーガレットさんは向かい合わせだから、マーガレットさんは徐々に逃げていく犯人の姿を今まさに見ているはずだ。なのに声をださない。
つまり、気軽に声をかけられる人物ではないのだ。
2011/07/13 06:33
[103]のなりい
リムジンほど都会で不便な車はないとかなんとか←
・・・流石カルロさん(苦笑)
キースさんにやることがえげつないというか、何と言うか・・・。
うん、立派な詐欺師として生計を立てれますn(殴
・・・駄目だ・・・。さっきから「まっかっか」の文字を見てたらあの半漁人が・・・。←
「ポー○ョポー○ョボ○ョ 魚の子♪」←←←
2011/07/14 17:02