[1]ウィザー
【レイトン教授と魔女の涙】
遂に、2作目を始めることができました!
前作よりも長編になる予定であります。
1作目より、行動範囲を広げようかと・・・・・・。
2作目も、よろしくお願いします!!
2010/01/30 20:39
[92]ウィザー
調子にのって、もう一回更新!
【続き】
「カールさん、早くして下さいっ!」
「ごめんごめん。小さい男の子が、自分のキャンディーを落として泣いてたから、かわいそうだなぁって思って、クッキーをあげていたんだ」
カールさんは、鞄を背負いながら列車から降りてきた。
カールさん、とても優しい人なんだなぁ。
でも、時と場所を考えて欲しい。
レイトン先生とイヴは、もう駅の外で待っている。
僕は、なかなか降りてこないカールさんを待っていた。
カールさんは、モレントリー急行を見つめて呟いた。
「素晴らしかったなぁ。また、帰るときに乗るのが楽しみだよ」
僕とカールさんは、全く人のいない駅を急ぎ足で去った。
ここは、ローラス街に一番近いところだ。
イヴによると、一時間ほど歩けば、ローラス街に着くらしい。
イヴは、遅れてやってきたカールさんを見て言った。
「遅い? 遅い。待たされた」
ものすごくきつい言葉を贈るイヴ。
しかし、カールさんは傷つくことなく、あっさりと受け流した。
「教授、道は?」
「一応、地図を準備してあるよ。けれど、地図よりもイヴの案内の方が、断然早いうえに確実だろう」
レイトン先生は、そう言いながらイヴを見た。
イヴは、心得たというかのように頷いている。
「イヴ、案内する」
僕らは、イヴを先頭にローラス街へと向かった。
「それにしても、空気がおいしいね」
レイトン先生が、くすんだ青い空を見上げる。
僕も、そう思っていた。
ここは、空気がおいしい。甘いような、すっきりとしているような空気だ。
それに、自然も素晴らしい。
道は、コンクリートではなく、今では珍しい土の道。
道の両側には、風に揺れる草が延々と続いている。
ロンドンでは目にすることのできない風景だ。
「この道が、ローラス街に続いているのかぁ……」
しみじみとしたように、けれどワクワクしたように呟くのは、カールさん。
「カールさん」
「ん? どうかした?」
「あの、カールさんは、なんでローラス街を知っていたんですか? レイトン先生も知らなかったというのに」
僕がそう訊くと、カールさんは、いたずらっ子のように笑みをにんまりと浮かべた。
「それはまだ、ヒ・ミ・ツ、だよ」
「えぇーーっ」
「はははは。大丈夫、そのうち教えてあげるよ」
僕は、そう言うカールさんの横顔を見て、見間違いかと思って目をこすった。
カールさんの横顔は、いつもと違って、キリッとしていた。
ローラス街に訪れることを、遠い昔から心から強く望んでいたかのように。
真剣な顔ををしているカールさんは、曲がりくねった道の遠くを見ているようだった。
2010/02/19 17:58
[93]腐女★ゆうん
え,そんな優しいだなんて・・・ イヴに言われるとなんだかものすごくありがたい・・・*
ロザリー様は魔女じゃなかったんだね~
残念orz でも今度はカールの様子がおかしいよね,,, じつは,カールは魔女または錬金術師の子孫だとか? むむむ・・・ あ,聞き流しといてw
長文失礼いたししました*
2010/02/19 21:43
[94]lemon
情報が欲しい……カールさんの秘密、推理したいです!
私もロザリー様の料理を食べたいなぁ☆
2010/02/19 23:00
[95]ウィザー
~紐子~
お久です!
いえいえ、私は全く気にしてないから大丈夫だよ!
これからも、どうぞよろしくしてください♪
~twon~
ありがとう!
さっそく、タメと呼び捨てをさせていただきました!
~桔梗~
がんばって、更新しました! 君の過去作品を読み直していたら、「俺もやらなきゃいけねぇ!!」ってなって。
ロザリーさん、さっさと出したいなぁ。
~ゆうん~
イヴは、正直者だからね☆
カールは、レイトン教授も詳しくは知らない学生だからねぇ。
決して、レイトン教授が悪いんじゃないんです。カールが、講義にあんまり行かないのが悪いんです!
~lemon~
カールの情報、これからバンバン出します!
でも、本編には、あんまり重要ではないので、ちょっとした謎々レベルかも。
今回もまた、君に謎を解かれそうでドキドキしまくり……!
カ「僕の情報? 喜んで教えましょう!」
ル「カールさん! ここで長々と自己紹介なんてしないでくださいね!」
2010/02/20 21:05
[96]ウィザー
続き、いきます!
【続き】
「あぁ。ここが、ローラス街!!」
カールさんは、感極まりつつ両腕を広げた。
「ローラス街。実に自然の豊かな街だ」
レイトン先生が、シルクハットを上げながら言う。
イヴは、目の前に広がる街を手で示した。
「ここが、ローラス街」
「……」
僕は、ミストハレリに町並みが似ていることに気がいき、何も言えなかった。
ローラス街は、僕とレイトン先生が出会った思い出の町と、非常に似ていた。
ただ、ローラス街はミストハレリと違い、水の豊かな街ではない。
ミストハレリが水の町なら、ローラス街は緑の街だ。
知らないうちに、目の下辺りが熱くなっている。
ずっと黙りこくっていた僕は、皆に怪しまれないように、急いで感想を述べた。
「き、キレイな街ですね!」
「本当だよ。自然のおかげでキレイに見えるのかなぁ」
カールさんは、目を異常に輝かせている。
その輝きは、本当に異常だった。
「きらきらしてる変な人。街のアーチに抱きつかないで」
イヴが、街の門の役目をしているアーチに抱きついているカールさんを睨む。
な、何をしているんだ。カールさんは!
「すばらしい。本当にすばらしいよ! あぁ、こんな早くにこの街にやって来れるとは思ってもいなかった!!」
「それは良かったですね。けれど、怪しまれる行動は慎んでください!」
僕は、カールさんを引っ張り、アーチから引き剥がした。
レイトン先生が、ものすごく苦笑する。
「カール。念願が叶ったのは良いことだけれど、周りのことは、考えて行動するべきだよ。
英国紳士としてはね」
すると、カールさんはヒラヒラと手を振った。
「大丈夫です。僕、もとから変人ですから! それに、教授のような立派な英国紳士には、なれないに決まってるじゃないですかぁ!」
自信満々に言うカールさん。
カールさん、反省という言葉を知っているのだろうか。
僕は、大きくため息をついた。
イヴがカールさんをドライアイスのような目を向ける。
「早くロザリーさまのところに行きたい。
変な足手まとい、置いてく? 置いてく」
そう言うなり、イヴはさっさと前を歩いて言ってしまった。
僕達は、急いでイヴの後を追いかけた。
「あぁ。あのアーチ、記念に欲しいなぁ」
僕の後ろでぶつぶつとカールさんが言っているが、あえて気にしないでおこう。
レイトン先生は、すぐにイヴの隣まで足を進めた。
「イヴ。君の住んでいる魔女の館は何処に?」
「魔女の館、何処? 魔女の館、あそこ」
イヴは、細い指をローラス街の中で一番高い所を指差した。
木の生茂る、山のような丘の上。
そこには、街の入り口からでもはっきりと見えるぐらいに大きな館があった。
それは、呪いがかかっているように重々しく、闇に包まれていた。
何もかもが明るく美しいローラス街の中で、魔女の館は闇として、僕たちの到着を待っているようだった。
2010/02/20 21:44
[97]lemon
カールさんが可愛い……♪ そして、イヴの性格がきついね……
ロザリーさん早く出て来ないかな~?
2010/02/20 22:46
[98]ウィザー
~lemon~
多分、ロザリーは今回出てきます。
出てくるかなぁ……? 出したいなぁ。
カ「あはは。かわいいなんて、なんだか照れるなぁ」
ル「……」
2010/02/21 10:03
[99]twon
カール、イヴ個性ありすぎ!
2010/02/21 10:07
[100]ウィザー
早くも、また次章に行きます。
3章 【ロザリーと魔女の館】
魔女の館は、美しい西洋お化け屋敷のようだ。
館だけでも、充分恐ろしい雰囲気を漂わせているのに、その館を覆うように存在する重々しい森のせいで、より一層、恐ろしい。
「こ、これが、魔女の館……」
思わず、身震いをする。
レイトン先生は、また研究者の目つきをして、興味深そうに館を見ていた。
一方カールさんといえば……。
「これが、魔女の館! ルーク君、魔女の館なんだよ、これが! 美しい、美しすぎるよ!!」
「そ、そうですか? ちょっと怖くないですか?」
「何を言ってるんだい。このホラーチックなのが良いんじゃないかぁ!!」
周りの人がついていけないテンションだった。
イヴが手馴れたように、錆付いた黒い門を開く。
開くたびに、門が甲高い叫び声を上げる。
僕は、ヒッと肩を竦めた。
イヴは、門を完全に開くと、僕らのほうに向き直り、一礼した。
「ようこそ。魔女の館へ」
魔女の館は、入り口の門から、少し離れたところに建っていた。
館へと続く道をバラのアーチが、華やかに彩っている。
少女の頬のようなピンクのバラもあれば、穢れの無い真っ白なバラもある。
他にも、オレンジ色に近いバラや、黄色のバラもあった。
なんて美しいバラなのだろう。
しかし、血のように紅いバラと、闇のような黒いバラは、刺々しい。
バラの道を抜けると、館に辿り着いた。
レイトン先生は、シルクハットがずれないようにしながら館を見あげた。
「ここが、魔女の館……」
「そうですよ、教授! ここが、あの魔女の館なんですよ!? なんと、3階建て! あぁ、夢みたいだ」
カールさんは、感極まりすぎて、叫べなくなっていた。
僕は、魔女の館に入るのが怖くて、何も言えなかった。
イヴが、金の細工が施してあるドアの前に立つ。
そして、重そうな木製のドアを軽々と開いた。
あぁ、いよいよだ!
僕たちは、イヴに促されつつ、魔女の館に入った。
「わあぁぁ……」
館の内装は、外装と大違いだった。
真っ赤なじゅうたんの道に、純白の壁にシャンデリアやランプ。
ところどころには、可愛らしい花々が飾られている。
まるで、小さなお城、舞踏会の会場。
なんだ。全く怖くないじゃないか。
僕は、大きく息を吐いた。
カールさんはまた、感動しすぎて声が出せなくなっている。
冷静なレイトン先生は、隅々まで見ていた。
イヴが僕の服を引っ張る。
「ここが、イヴの家」
「すごい家だね! 僕もこんな所に住んでみたいよ」
僕が微笑んだ時だった。
「イヴ? イヴなの?」
何処からか、透き通る声が館に響いた。
イヴが、はっと上を見上げる。
イヴの見上げているところは、二階へと続く階段だった。
そこには、手すりに手を置き、長いまつげに彩られた瞳を大きく開いている一人の女性が立っていた。
その人は、急いで僕たちの所まで駆けてくる。
「イヴ!」
美しい女性は、両腕を広げ、膝を折り、イヴを抱きしめた。
「あぁ、無事でよかった。心配したのよ、イヴ」
「心配かけた? 心配かけた。ごめんなさい、ロザリーさま」
イヴは、そう言い、女性の細い首に腕を回した。
僕は、この女性を凝視した。
この人が、ロザリーさん……。
ロザリーさんは、すっと立ち上がり、僕らに目をやった。
「お客様方は……?」
それを訊き、レイトン先生は、シルクハットに手をやった。
「初めまして。エルシャール・レイトンと言います。
私の勤めている大学、グレッセンへラー・ガレッジの敷地内に、そちらの少女が倒れていたので、送りにあがりました」
ロザリーさんは、目を大きく見開いてから、レイトン先生に頭を下げた。
「あ、ありがとうございます! すみません、こんな遠いところまで送って頂いて……」
「いえ、あどけない少女を助けるのは当然のことです。英国紳士としてはね」
ロザリーさんは、下げていた頭をあげ、レイトン先生に美しい微笑を浮かべた。
イヴがロザリーさんのワンピースを引っ張る。
「あの人が、イヴを見つけてくれた人」
ぼ、僕のことだ!!
ロザリーさんは、僕に女神のような笑みを送った。
「イヴを助けてくれてありがとう。お名前を聞かせていただいてもいいですか?」
「ル、ルークです。ルーク・トライトンです!」
「ルーク君、本当にありがとう。イヴは、私の宝物なのです」
ロザリーさんは、いとおしそうにイヴの頭を撫でた。
イヴが、カールさんを指差す。
「あの人、ローラス街のことを知ってた人」
カールさんは、慌てて頭を下げた。
「カ、カール・トイです」
「ロザリー・エインズワースと言います」
ロザリーさんは、笑みを絶やさない美しい女性だった。
ロザリーさんは、もう一度僕らに頭を下げた。
「イヴが、大変迷惑をお掛けいたしました。本当に、ありがとうございます」
イヴも、ぺこりと頭を下げる。
あぁ。ここで、イヴとお別れなのだろうか。
カールさんは、ここに残るのだろう。レポートを仕上げるために。
なんだか、寂しいな。少し前に友達になったイヴと、もうお別れだなんて。
そう考えていると、イヴがロザリーさんをつついた。
「ロザリーさま。今日、この人たち、泊めてはいけない?」
ロザリーさんは、はっとしたように顔を輝かせた。
そして、僕たちに言った。
「どうか一晩、お泊りになってください。お礼をするものが私達には、ひとつも無くて……。
今はもう夕暮れ。ここ辺り、夜はなにかと危ないですから」
それを聞き、カールさんは顔を輝かせた。
僕も、多分、輝いているのだろう。
僕とカールさんは、なにも言わずにレイトン先生を見つめた。
レイトン先生は、僕らの視線とロザリーさんの優しさに負けたようだ。
レイトン先生が、紳士の笑みを浮かべる。
「ご好意に甘えさせていただきます」
「わぁぁい!!」
いつの間にか、僕とカールさんは、子供のような歓声を上げていた。
2010/02/21 11:12
[101]ウィザー
~twon~
そう、その言葉を待っていたんだよ!
小説で大きいダメージとなりやすいのは「キャラたちの人物像、性格が掴みにくいこと」
今回、私の小説は登場人物が多いので、わざと皆個性豊かにしているのです。
特に、カールとイヴは、登場するのが多いからねぇ。
2010/02/21 11:17