[1]YK
【レイトン教授と幻の王国】
改めて、四作目。三部作分全て詰め込みます。
(オノメシンは無しです…すいません)
「僕は皆に手紙の配達をするよ。
でもね…
その傍ら…」
幻の国、ウィダード王国と
謎の配達人…
「私は彼方様をずっとまっておりますわ!」
悲劇の姫君。
「全て恨み呪ってやる…!」
過去と残された跡継ぎ…
滅んだ国、ウィダード王国の裏とは!?
お楽しみに……
2009/09/13 10:39
[227]olive
「……まだわかりませんか?」
アリシアさんは辺りを見回しながら、小さな写真を握り締めていた。
「……カルロ」
アリシアさんが呟いた時だった。
「『My・boy』を歌って下さい。きっとカルロさんは返事をくれる。
カレラさんは、アリシアなんて人物ではない。
だから……」
観客の一人だろう、帽子を被った少年がボソリと呟いた。
アリシアさんは少年を見つめていたが、急いでスタンドマイクに駆け寄った。そしてマイクに手を置くと、歌のサビを静かに歌い始めた。
♪
きっとパパに似て
勉強できるの
きっとママに似て
歌を歌うの
私のもとへ戻っておいで
そう
MyBoy……
MyBoy MyBoy
愛しい我が子……
私のもとへ戻っておいで…
♪
アリシアさんが歌っていると、カルロさんが頭痛を訴えはじめ、遂にしゃがみ込んでしまった。
口に手を押さえ、肩で息をしている。
僕はカルロさんの背中をさすりながら、歌を聞いていた。
……と………
♪MyBoy…
(MyBoy…)
私の我が子…
(私の我が子…)
いい子…
(いい子…)
アリシアさんの歌に併せて、もう一人の女性の声が混じる。
しかも、それはどんどん大きくなっていく!!
2010/03/06 12:32
[228]olive
ついにアリシアさんは歌わなくなった。
♪私の
むすこ
私の
愛する息子
ああ
帰ってきた
遂に私の元へ
MyBoy MyBoy MyBoy……
僕らも知らないメロディーが流れて、それは大きくなっていった。
観客席から、一人の女性が歩いてきた。
ブロンドに緑の瞳の、40から50辺りの女性だった。
女性は舞台に上がった。
「MyBoy……♪
遂にこの歌が歌えたわ。待っていたのよ、本当に。私はね…。」
女性はそう話すと、カルロさんに目をやった。
「左手に変えたのね、タトゥー。わざわざ何故そこに?」
「……?何故変えた事を知っている!?」
「歌の通りよ、カルロ」
「!!」
彼女は、カルロさんの正体を知っていたのだ!
僕は驚きのあまり、声をあげた。
観客席もざわめく。
だれも、あのブレッド・ライがカルロ・フォードだと解るまい。
ガードンさんが喚いた。
「君は名前を騙ってなんとまあ、学者になっていたか!」
「貴女は」
先生が口を開いた。
「MyBoyを歌った。しかし歌のなかに、私達の知らないメロディーと歌詞が出て来た。
過去形だし、そもそも遂に歌った…とは?」
「この歌は、カルロさんが見つかった時に歌うよう、準備されていたものです。ね、アリシアさん」
「………ええ」
アリシアさんが全てを認めた瞬間だった。
「貴女は、一体?」
レイトン先生の質問に、アリシアさんが答えた。
「この『MyBoy』の作詞、作曲者です」
「…………………」
「カレラ・フォードです」
2010/03/07 16:27
[229]olive
「!!」
「私は、カルロがまだ1歳の時に、ある人物に人質に取られました。
誰かは、お分かりでしょうけど。
エルドマクは私を取り戻す為、過ちを犯した。
しかし、エルドマクに送られた女性は、アリシア・ヘルツェコビナさんだった。
3歳のとき、エルドマクはアリシアさんと離婚したそうです。
そのあとは……解りますよね」
「……………………」
「私はあの後、前から作詞作曲で活動していましたから、それを続けていました。
そこで、MyBoyを頼まれた。
アリシアさんに曲作りを頼まれて、遂にカルロが行方不明だと知ったのです。
アリシアさんから全てを聞いたのです。
アリシアさんは、涙ながらに自分の過ちを話してくださった。
カレラになりすまし、命令通りにカルロに虐待したあの日。
全ての黒幕。
カルロ君は実の母親に虐待をされていると思っているに違いないと…。
私はアリシアさんにカルロ捜しを託して、エルドマクの死因を調べた。
エルドマクは死んでいなかった。
エルドマクとカルロはどこかに生きている……私は突き止め、毎日のようにコンサートに足を運び、この歌を歌うのをまった」
「貴女が…本当の母様………」
カルロさんの口から、その言葉がもれた。
僕らには珍しく、母「様」だった。
『富裕層…というとやらしいなあ』
『あの女は財産目当てさ』
カルロさんの台詞が頭を過ぎる。
そういうことなんだ、つまり。
2010/03/07 17:17
[230]olive
アリシアさんが呟いた。
「私は…あのスポンサーに、息子を取られた揚句、こう言われた。
『てめぇの息子を返して欲しければ、お前はカレラ・フォードになれ。
まだ息子は1歳だ。
どうせ、すり変わっても解るまい。
報酬はたんまりくれてやるさ。
がっはははは……』
薬を作らす為に人質にとった、カレラさんの替え玉になれ、と。
しかも、目的の為に、虐待ですってよ!
ありえないわよ!!!
……遂に離婚を切り出され、カルロ君とは別れた。
『上手く離婚できたな。
では、後はエルドマクの正体をこの世間に知らせるだけだ』」
「なに!あれは意図的だったのか!」
「世間にばれたエルドマクさんは監禁された。
カルロ君は行方不明。
私はまた、悲劇の母親を演じるように命令されます。
そこで、本当のカレラさんに会って、今まできたのです。私の息子は行方不明のまま…」
アリシアさんが啜り泣きながら話していると、さっきアリシアさんに歌を促した少年が立ち上がった。
「僕だよ、ママ」
「…………!」
それこそ、アリシアさんの息子だった。
†††††††††††
アリシアさんは捕まり、観客は帰された。
少年が涙を流していた。
「……カルロ、貴方はこんなに立派になって帰ってきた」
「………母様」
「嬉しい…!」
「僕もです………!」
「カレラ」
「…何、貴方」
「タトゥーで気付いたのか、カルロの事」
「左肩から左手だもの。
まあ、それもあったけど……ある女の子が正体を教えてくれたから」
「…ある女の子…」
僕は、特等席に目をやった。
スポンサーさん…ガードン・エクスレラはいなかった。
彼は何をしようとしているのかは、僕にはわからない。
でも、とても悪いやつなんだ。
カルロさんの財産を狙おうとした…いや、アリシアさんや、カルロさんや、カレラさんや、エルドマクさんや………
ああ、数えきれないほどの人々を捩曲げた、最悪の人物だ。
アンネさんはきっと、それを正す為に動いているんだ。
禁断の恋をきっかけに…
2010/03/07 17:43
[231]olive
「ちっ、アリシアのやつ、ぜんぶ話しやがって。
このまんまだと捕まっちまう」
2010/03/07 17:44
[232]olive
14(?)章
†††††††††††
令嬢への誘惑
スネークな紋章
2010/03/07 23:27
[233]olive
こんなに悪者(ガードン)と黒幕(カルロ)があからさまな小説もなかなかないでしょうね[s:0319][s:0319]
しかし、この小説はまた違ったどんでん返しをしますから、楽しんでください。
ところで、カレラさんのタトゥーの台詞にピンときた方はいませんか?
彼女とカルロは、カルロが1歳の時に生き別れているんですよ?
なんで、1歳のカルロの左肩にタトゥーがあったのでしょう?
訂正
エルドマクはイタリア人です。フランスの血はないです。
随分まえのレスですが。
なんだか、きて下さるかたがいません[s:0319][s:0319]
コメントが圧倒的に…orz
2010/03/07 23:39
[234]olive
あれから数日後、僕らはウィダード王国にいた。
ミダルくんと合流すると、僕等はまたマッタレラ(町の名前をやっと覚えたんだ)に調査に出た。
レイトン先生は、町の人々に何かを聞いている。
どうやら、ミダルくんの身の上の詳細を聞いているようだ。
ディミトリー博士も何か聞いていた。
僕はというと………ミダルくんとお喋りばかり。
カルロさんとクラウスさんは何か怪しいことになっていた。
………ああ、僕って、先生と違いすぎだよなあ…。
2010/03/08 18:45
[235]riddle
olive!あんまり来ずでごめんなさい[d:0162]
なんだか皆忙しそうだね…ルーク頑張れ[d:0086](笑)
そしてまだどんでん返しがあるんだね?楽しみにしてます♪
oliveも更新頑張ってね☆
2010/03/09 00:07
[236]olive
riddle、アリガトー[s:0310]
いいや、コメントをくれただけでも私は嬉しいよ[s:0365][s:0319]
そう!この話は、現在(レイトンの時間軸)と過去(wid王国)がリンクして……ここまでです[s:0349]
頑張るね!私もたまにそちらに向かいます[s:0351]
2010/03/10 20:07