[1]フランシスカ
【レイトン教授と21のタロット】
自作のレイトン小説です。
初なので文章が変だったらスミマセン
途中で感想等も書いても良いですよ♪
でわスタート☆
2009/02/23 23:03
[27]王梨
「…今まで何があったのかね?」
警部は手帳とペンを持ち、銀髪の白いワンピースを着た少女に聞く。
少女の隣には黒づくめに赤いシミが所々ついた服が折り畳んである。
そして警部の後ろには先生、僕、アロマさん、バートンさん。
あの後チェルミー警部逹が来てリリーは病院に運ばれ落ち着いたので聴取。
だけど彼女は
解らない。
だだその一点張りだった。
「仕方ない…どうぞ」
チェルミー警部が振り向いて言うと病室の扉がひらき、軽くウェーブがかかった髪の男性が入って来た。
「ミキさん、お忙しい時に申し訳ない。」
「いいえ、ヨゼフが来れないんで代わりに俺が来ただけですし…ルナ、お前何をした。」
ミキさんが言うと、何か変な感じがした。上手く言えないけど…空気が変わったと言うか
「…認めないわぁ…」
そう曖昧な何か…
…曖昧?
「何いっ…てぇ!」
するとルナはミキさんの腕を掴みミキさんの背中へ回して倒した。
「僕の大事な妹に手をだすな…さもないと壊すよ」
大事な物を、とルナは付け加え力を込める。
するとミキさんはうつ伏せに倒れて居るため顔を上げて
「はな…せって言ってるだろ!」
そのままミキさんは自由な方の右腕を使いルナを突き飛ばした。
「出るぞ!」
「えっ…」
ミキさんに言われるまま、僕らは病室を後にした。
2010/03/25 23:43
[28]王梨
「…一体、彼女はどうしたのですか?」
先生がミキさんに問う。
「あいつ…時々、ああなるんです。どんな奴だろうと誰だろうと構わず…」
ミキさんはそこまで言い、右手で抑えていた左腕に視線を変えた。
「医者の先生は入院や病気等からくるストレスで情緒不安定になっているんだと言ってるけど…あんなのもう─」
「─彼女の事を悪く言うんじゃない。ミキ。」
ミキさんの言葉は1人の男性の声で消された。
「…あの子は…」
「…そんなにアイツの事を気にかけるのかよ…」
ミキさんはヨゼフさんに近寄る。
「え…」
「俺らが本当に大事な物は何か解ってるのかよ。」
そうミキさんは呟き、立ち去った。
「…今日はここまでの方が良いようですね」
静かな空間の中でそう切り出したのは先生だった。
「…失礼します」
ヨゼフさんが立ち去った後、先生がチェルミー警部逹に何かを渡していた。
「これを彼女に渡してくれませんか?」
「これは…解った。」
「…ちゃんと責任を持って渡すであります。」
…一体、何を渡すんだろ?彼女って?
僕のこの疑問は後に解決するのだが…
「…先生、一つ謎があります。」
「どんな謎だいルーク?」
「一つ無くなっているものがあります…ヒントは人です。」
「…アロマがいないね」
僕と先生はアロマさんを捜しに行った。
2010/03/27 10:04
[29]王梨
その頃のアロマ。
「はぁ…なんで最近こう言う事が多いのかしら…」
先生逹ともはぐれちゃったし…
「もう、一体何がどうなってるのよ!」
「お姉さん、お届けものですよ」
ちょっと怒った様に言うと、後ろから声が聞こえた。
「貴方…!」
「これどうぞ。プレゼント。」
「えっ…」
戸惑っていると、少年は同じ言葉を繰り返す。プレゼント?私まだ誕生日じゃないし…
「これどうぞ。プレゼント。」
「…貴方、誰なの?」
「これどうぞ。プレゼント。」
「…」
仕方ないので、渋々少年が持っている茶色い包みを受け取る。
「えっと…ありがとう?」半ば強引にだったけど貰った事には変わりないのでお礼を言う。間違ってないよね…?
「…どう、致しまして」
少年は口の端と端をくいっと上げて笑う。そう。゛それだけ゛。
この場には私と少年以外、誰も居なくて不安になったけど不思議と怖さは感じない。自分の感情なのに解らないなんて何だか…
「開けて。」
「?」
「プレゼント。」
ああ、この包みをね…プレゼントは平たくて、ちょっと硬い。…本、かしら?
少年に言われるまま、開けると中には絵本が入っていた。
赤い表紙の中央に百合のマーク。その中にタイトルが茶色い文字で書かれている。
『百合が咲くところ。』
「お姉さん、その絵本読んでよ。」
私はその時、何かが─
─鍵が外れる様な、壊れて仕舞う様な
そんな気がした。
2010/03/28 10:30
[30]王梨
『百合が咲くところ。』
あるところに女の子がいました。
女の子は友達がいなくて、いつもペットの黒猫と遊んでいました。
しかしある日、女の子は大事な家族が消えて仕舞いました。
そして新しい家族と共に住む事になりました。
しばらくして、黒猫と探検していると、赤い綺麗なお姉さんがお茶会をしていました。
そして女の子とお姉さんは仲良くなり、お姉さんは女の子のこころの支えにもなっていました。
でもお姉さんには好きな人がいました。
女の子はお姉さんの幸せを思って別れる事にしました。
自分だけを見てくれないのなら─と。
だけどお姉さんはやめてと言います。
女の子は最後に姫の百合を渡して、
消えて仕舞いました─。
女の子は言いました。
姫の百合には恋を叶えると。
2010/03/28 11:16
[31]王梨
その頃、ルークは…
「アロマさん、何処行ったんだろ」
僕は先生とは手分けしてアロマさんを捜す事になった。そう、遠くには行ってないと思うけど─
すると、目の前に黒猫が居た。
な、何で猫さんがここに?
「駄目だよ、病院の中にい…」
「…」
え?何で…
「あのっ」
「…」
僕は動物と話せる事が出来る。だけど、このことは話が出来ない。まるで、話す事が出来なく成った様な─
「…」
黒猫は一つの病室に向かった。
「あ、待って!!」
兎に角、僕は追いかけた。怪しいと感じたのもあるけど─
その病室は扉が開いていた。黒猫は入口の前で座ると病室の中を見つめた。
「あの…」
声を掛けると、黒猫は目だけを僕の方へ向けた。
ぶ、不気味というか怖いというか…
そんな事を思っていると、病室の中から声が聞こえた。
この声…アロマさんの声だ!
「アロマさ…」
「駄目、だよ」
病室に入ると首に冷たい何かが突き付けられた。
「黙らないと、君の首が飛ぶよ」
ゾッとした。思わず声が出そうになった。声と言うより─
ふと、部屋の奥に誰かが倒れているを見つけた。
その人はアロマさんだった。
彼女がお気に入りだと言っていたリボンはほどけ、髪は乱雑に─
「大丈夫。気を失ってるだけだよ」
考える事を強制的に止める声が聞こえた。
そうだ、今はこいつをどうにかしないと─
2010/03/30 00:47
[32]王梨
目の前に居るのは僕と同じ位の年齢の少年。
アロマさんは病室の奥で気を失い倒れてる。
そして僕は、喉元に黒い何かを突きつけられている。
首が飛ぶだなんて言っていた辺り、銃か刀だろう。
この病室に居るのは僕ら三人以外、誰もいない。
先生に助けを求めようにもここにはいない。
「こんな状況でやけに冷静だね。流石、エルシャール・レイトンの弟子だ」
「…アロマさんに何をしたんだ」
「別に。何もしてないよ」
「嘘だ!じゃなきゃ、あんな…」
その時、銃声が響いた。
少年の腕は僕の首とは別の方へ向けられ、壁には1つの弾痕があった。
まさか、本当に撃つなんて…
「少し、うるさいね」
足音が聞こえる。
音が近くから聞こえた時、僕の名前を呼ぶ声。
それは、僕が来て欲しいと願っていた人の声。
「ルーク!」
先生は僕を庇い背後へやる。
「逢えて光栄です。エルシャール・レイトン教授」
「…君は何者なんだい?」
「あれ。てっきりもう気づいてると思ったんだけどなぁ…仕様がない、ヒントはこれだよ。」
少年は先生にカードを渡す。あれは…
「愚者のカード…」
「足下には気をつけた方が良いよ。」
少年はアロマさんに近づくいて座り込む。
「ごめんね、こんな手荒な真似をして。」
アロマさんの手に触れては立ち上がって僕と先生の方へ振り返る。
「またね!」
少年は窓から飛び下りた。
「待ちなさい!」
先生が窓へ向かって下を見たけれど、少年の姿は無かった。
『足元には気をつけた方が良いよ』
あの言葉が、声が脳裏で蘇った。
2010/04/05 21:01
[33]王梨
「…あれ、レイトン先生…?ルーク…?」
しばらくして、アロマさんは目覚めた。
「大丈夫、ですか?」
「う、うん…」
アロマさんはそう言って頬を赤くさせていた。
「アロマさん…?」
「ルーク、コーム持ってない?髪が…」
小声で僕にそこまで言ってアロマさんはうつ向いてしまった。
「アロマ…?」
「な、何でもないですっ!後、リボン知りませんかっ!?」
アロマさんは先生に声をかけられ、少し大きな声で言っては自分の鞄の中を探り始めた。話かけても先生の方には顔を向けようとはしない。
ああ…なるほど、そうゆう事か…
僕はアロマさんにコームとリボンを渡して彼女が髪を結んでいる間、先生と話していた。(この間の事の詳細はアロマさんの為にも何も語らない。)
一段落した後、アロマさんは見せたい物があると言って茶色い包みを鞄から出した。
「これは…?」
「あの時、男の子に渡された物です。」
先生はそれを受け取って、中に入っている物を出した。
「百合が咲くところ…」
「絵本だね」
「…先生?」
「これは彼女に聞いた方が良いかもしれないね」
先生は言いながら、本を開いた。
「…」
「後、他にもこれが本に挟まっていたんです」
アロマさんが鞄出したのは、「審判」のカード。
「…行こう。」
僕達は彼女の元へ向かった。
2010/04/05 22:13
[34]王梨
この場にいるのは僕に先生、アロマさん、リリー(ルナ)、カシスさん、ミキさんにジョセフさん。
「…今回の事件…犯人は随分と我が儘な方の様ですね。自分の感情任せな…」
始めに語りだしたのは先生。
「気持ちも解らなくはないですが、今回の事件はどんなものより悪質だ。…だからこそ、自分から名乗り出て欲しいのですが…」
違和感を感じた。あの時、リリーが見つかった時と同じ違和感。
「先生…」
「どうやら犯人は余程、自身がある様ですね。…ならば、私が言いましょう。」
「…犯人は貴方達です」
先生の視線の先にいたのは、カシスさんとリリー。
「レイトン、何故私達が犯人だと?」
空気が変わった。
「…君は元教授で今は刑事で現場主任。ならば、証拠の操作等、簡単に出来る。」
「…証拠は?」
リリー…ルナが口を開いた。流石に疑われているとなると黙っていられないだろう。
「…順に説明しましょう。まず、蟻子さんはあなた方にとって、復讐すべき相手でしかなかった。
数年前、蟻子さんはとある事件の犯人。だけど、蟻子さんは時効になってから犯人だと解ったんです。時効を過ぎてしまっては逮捕する事など出来ない。」
「待って下さい!その話は…!」
先生の推理にジョセフさんは言い放ったが先生は話を進める。
「その事件とは、子供を狙った通り魔事件ですね?」
「!!」
「…その被害者の一人がルナさんのお兄さんだったのです。」
「ちょっと待った、それで何故私まで復讐しようと考えるの?」
カシスさんが言うと先生は少し間をおいて言った。
「…カシスは容疑者の太陽さんとは腹違いの兄妹。蟻子さんの事を詳しく知らなかった貴方は彼女の事を調べた。そして解った。彼女の正体を…教授を辞めたのも丁度その頃だったのでは?」
「…」
「そして君は後に刑事になり…事件の被害者の妹に会ったんだ。そして二人は協力して蟻子さんに復讐すると決めた。」
「…」
「太陽のカードを置いたのは彼に疑いをかけるため。証拠だって極端に少ない。君が隠ぺいでもしていたのでは?」
「…ひとつ。」
「?」
「何故、タロットの月のカードを置いたのかしら」
「それは、ルナに証言させるため。」
「ならば、ルナが消えたのは?」
2010/04/05 23:19
[35]王梨
「君が連れ出したんだ。」
「…クッ…ククッ…あはははは!!」
突然、笑い声がした。
その声は少年の声。
「流石、エルシャール・レイトン!でもね、ひとつ答えが違ってるよ!本当に死んだのは─」
少年の声で話す少女…ルナは髪を掴んで─引っ張った。
ショートヘアのその姿は─
「あっ…!」
「今日はお姉さん」
あの時の少年だった。
「…」
先生は少年に視線を向けた。
「ひとつ、聞きたい。何故、アロマまで巻き込んだんだい」
「…ルナが求めていたからさ。」
少年は窓際に寄りかかって言う。
「そんな理由で…!」
「…僕は大切な妹の為なら何だってするよ。」
─皆さんお元気で─
それが、最後に聞いた「二人」の言葉だった。
「あぁっ!」
「待ちやがれ!」
「ミキ!」
ミキさんが「ルナ」を追って窓から落ちて行った。
「ミキさん─!」
2010/04/05 23:38
[36]王梨
◇◆エピローグ◆◇
「…にしても、良かったですね。ミキさんが無事で。」
ここは先生の研究室。ソファーにはミキさんとジョセフさんが座っている。
「本当に、何時も後先考えず行動するんだよ…」
「お前が言うな、お前が」ジョセフさんの言葉にミキさんは文句を言った。ミキさんの左腕は包帯が巻いてある。
「全く不吉だよな、アイツに掴まれた腕の骨が折れるなんて」
「本気でそう思ってない癖に」
「…」
ジョセフさんの発言にミキさんは黙ってしまった。
「ミキさん本当はルナと仲良かったんじゃぁ─」
「良くない」
ミキさんが即答すると、研究室のドアが開いた。
「…あ、こんにちは…」
そこには絵本を持ったポニーテールの女性。…アロマさんがいた。
「こんにちは」
「…」
まだ、アロマさんはあの事を気にしているんだろうか…やっと、ルナの事を思い出した事…
「別にヘーキですって。逢えただけでも嬉しかったと思いますよ。」
ミキさんの言葉を聞いてアロマさんの表情は明るくなった。
「…ありがとうございます」
「皆、これを見てくれないか」
先生が新聞をテーブルに広げて見せた。
「双子の兄妹の亡骸、百合に埋もれ…」
「…どうしたら、二人は幸せになれたんでしょうか」「…今となっては、私達には解らない事だよ」
─百合が咲くところは月がある場所かもしれない。
─あの双子は幸せになったのだろうか。
【レイトン教授と21のタロット・完】
2010/04/06 00:06