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レイトン教授と世界の終焉

水梨

最近はまったばっかりですがかいていきます。

2015-01-04 01:06:37


t・o

空耳に伏線あったんですか!!僕も伏線張って書くの大好きなんですよ!伏線を回収したときの満足感がたまらなくて過去作からずっと張ってる伏線もありますし、実際それで回収したものもいくつもありますし、とにかく本当伏線張るのって楽しいですよね!!
手紙にもナゾあったんですか!!読み返してみようと思います!あと名前の間違い大丈夫ですよ!!点の位置なんてそんな大した間違いじゃないですしふつうに‘(←)これで呼んでくれてる人いますし全く問題ないです!むしろ「間違えました!」っていうほど気にかけてくれてるんだと感動しました!

2015-01-05 20:58:21


水梨

t・oさん←(これであってますか?)、いろいろマジでありがとうございます!
伏線って結構回収するために考えるの難しいですよね・・・?
次から本編です。



 「・・・・・・」

まただ。これで六通目だ。そろそろ英国紳士レイトンは嘆息したくなった。

この手紙の主は一体何を言いたいのか――何がしたいのか。




 今までに届いた支離滅裂な手紙を日を追って机に並べてみる。


 『せかいはすてきだ かがやいてる』


 『かあさまもとうさまもやさしくてさいこうのきぶん』


世界の話が一番最初に届いたものだった。


 『いまのしあわせがもっとつづけばいいのに』

これが3日前、研究室にルークが尋ねてきたときに入っていた紙だ。


 「・・・・・・」


 『なくしものをした。おかあさんの大事なもの。おこられて
  なぐられた。いたい』


これが4通目。


 『くるしい。くびがいたい』


・・・5通目。


 『なみだがぽろぽろ せかいがあらわれるきがする』


・・・今日届いたのがこの手紙だった。この手紙をレイトンに送ってくる意味は6日目になっても未だわからない。・・・しかし、内容を見る限り手紙の主は3日目までは幸せだったのだ。そして、手紙の主はおそらく子供。父様母様と書かれている限り両親がいる円満な家庭なのだと
レイトンは推測した。
しかし、特に注目すべきは4日目だった。
明らかに手紙の主は苦痛を訴えている。これが本当だとしたら大事だ。
レイトンに助けを求めているのか・・・しかし、手紙の主の居場所など
わかりはしないのだ。


 「一体・・・どういうことなんだ・・・」



 「先生!」

2015-01-05 22:36:37


水梨

扉を開けたルークはレイトンの机に並べられた手紙を見るなり、また届いたんですか、と表情を曇らせた。


 「ああ・・・。かれこれ6日目なんだよ」


 「そういえば先生。なんか一昨日変な電話が――――」




 「教授っ!」


ルークよりさらに勢いづいて扉を開け放ったのは、レイトンの弟子、レミ・アルタワだった。一方ルークも彼の助手であり、一番弟子を自称している。


 「手紙ですよ。アルネストさんって人から」


 「アルネスト?・・・確かバースにある結構な資産家の人だったかな」


 
 「先生!それで昨日変な電話があったんですけど」

レミが手紙をレイトンに手渡した後、タイミングを見計らい、ルークは
口を開いた。


 「変な電話?」


 「はい。雑音が入ってて聞き取りにくかったんですけど、
  『新たなる』・・・とか、『望む』・・・とか
  いう単語が聞こえてきました」


 「新たなる、望む・・・?・・・そういえば、電話と言えばこんなナゾがあるよ」




 ナゾ001ピカラット20/20


 エビフライを食べていた男のもとに3本の電話があった。


 A子「浮気してたのね!許せない!別れてやる!」

 B子「ひどいわん!私の純潔を奪って裏切るなんて!ほかの女の
    方がいいの!?」

 C子「ひどいなによもう知らない!あなたなんか!」


 それを聞いた友人Dは本当かどうか聞くと、男は

 「俺は2人の女性としか付き合ってないよ」

と言った。誰も嘘はついていない。さて、これはどういうことだろうか?○○が▲▲していたのような形で答えてほしい。

2015-01-05 22:59:53


t・o

手紙のナゾ分かりました!!
ある列をつなげるとひとつのメッセージになるんですよね!?
面白いです!
だのにナゾ1がすごく手ごわいです。(笑)
もう少し考えてみますね!
参考になるかわかりませんが僕の伏線のはりかたはあとでどういう展開になるかあらかじめ決めてはるようにしてるよ!いわゆる長期構想です!

2015-01-06 00:05:44


t・o

~追伸~
名前合ってますよ!
ムダレスすいません。

2015-01-06 00:06:40


水梨

名前合っててよかったです!手紙のやつは実によくありすぎるナゾなのでたぶんというかやっぱり難しくないんですよね・・・。でもなぜこれをかいたかというナゾは残しておきたいと思います!伏線は長期構想ですか・・・。やっぱり難しい!ナゾのヒントはエビフライです。

2015-01-06 00:30:11


水梨

「え~・・・?っと、あ!わか――」


 「わかりました!教授!」

ルークは答えを見つけ出したのだが、先にレミの方が答えてしまった。


 「答えは『C子が電話番号を間違えてかけていた』!
  ですよね?教授」


 「その通りだよ。男性はエビフライを食べていた――つまり、
  エビフライが好きだと考えられる。よって男性が付き合うと
  思われるのは「え」と「び」が発音できるA子とB子。
  そしてC子は別の男性に浮気をされ、怒りのあまり電話番号
  を間違えてしまったというわけさ」


 「ボクもわかってたんですよ!」

先に言わないで下さいよ、とルークが挙手すると、レミはごめんごめんと笑って軽く謝辞を述べる。


 「ルークの電話の話にはナゾがありすぎて現時点で答えを出すのは
  不可能だよ。・・・まずはアルネスト家からの手紙を見ることに
  しよう」

まさかまたあの支離滅裂な手紙では――と些か不安にもなったのだが、今度は正真正銘、依頼の手紙であった。




 『レイトン教授 様 

  折り入ってお頼み申し上げたいことがございます。
  私の家には代々先祖から伝わる『秘宝』がありまして、
  その秘宝についてごく最近のことでした。それを一週間前に
  執事が見つけ出したのですが、それ以来我が家には不幸が
  度重なっているのです。

  どうかこの秘宝のナゾを貴方様に解決していただきたいのです。

                  バードラ・アルネスト 』



 「秘宝・・・か」


 「秘宝ですって先生!今すぐ行きましょう!」

ルークは机を勢いよく叩き、小さな拳を上げた。

2015-01-06 16:08:25


t・o

なるほどC子が電話をかけまちがえたんですか!!
C子さん、電話番号は正しく打ちましょうね☆
C子「ムカつくこいつ」
って秘宝!?なんですかそれ!?気になります!
はやくはやくレイトン先生!秘宝のナゾを解きにいきましょうよ!!!
更新頑張ってください。

2015-01-06 19:02:56


藤代 成織

こんにちは!
先日は小説に訪問いただきありがとうございました。
小説読ませていただきました!とても面白かったです( ˘ω˘ )

秘宝やら謎の電話やらとても気になります!!

そしてなにやら伏線のお話をされているようですが私は伏線というかまぁフラグを立てるのがあまり得意ではないのでいつも急展開になってしまいがちです…←

更新頑張ってください、応援してます(´∀`*)

2015-01-06 22:22:47


水梨

「そう慌てるものではないよルーク。英国紳士としてはね」

いつもの台詞を言うレイトンは、出発は明日にすると答えた。

 「そんなに準備に時間がかかるんですか?」

 「いや、距離はそこまで遠くないんだ。ただ・・・確かめる
  ことがあるからね」

 「へ~・・・」

ルークたちはまだレイトンが何のために今日一日大学で滞在するのか
わからなかった。

 それにしても、とルークは思う。

 (不幸を呼ぶ秘宝か・・・)



               *


 「つきましたね教授!」


 「さあ、アルネストさん家に行きましょう!」

彼愛用の赤いレイトン車に乗ってきた3人はバースの街並みを見渡しながら足を急がせる。

 「バースはユネスコの世界遺産なんですよね。あっ!
  あれ、パルトニー橋じゃないですか!綺麗ですね先生!」



 「ああ。遠くからでもその美しさには魅了されるね。
  ・・・ところで橋といえば、こんなナゾがあるよ」


 ナゾ002ピカラット25/25

 橋を渡ろうとする2人の男性がいた。
 その橋は変わった橋で、とある特徴を持つ人間しか渡れない。
 一人目はタブージ、二人目はヒンダという名前だ。
 さて、どちらが橋を渡れるだろうか?

2015-01-06 23:28:02


水梨

t・0さん、藤代成織さん、コメントありがとうございます!
レイトンに「女性は決めたらその人に愛を貫くべきだと思うよ。
      英国紳士としてはね」


と言わせてみたかったりもしました。でもこれはいろんな意味で
切なすぎる・・・。伏線の話は難しいですよね。
でも伏線ある云々かくといろいろばれやすい気がするのでかきません!t・oさんの小説は今拝見中です!楽しみにみてます!
藤代さんの小説は愛代さんのこととか気になります!
ちなみに名前はみずなしのつもりでしたが、すいりでもOKです!

2015-01-06 23:40:20


水梨

エピソード


 大学からの帰り道。思ったより日が暮れてしまったとルークは
足を急がせていた。もともと天気も悪かったので星も月も見えない、
雲に隠れた夜だった。ちょうど多くの人たちが家に帰る時刻で人通りだけは多い。そこを避けようと裏通りを通って行こうとしたのだが、
そこは蛍光灯もないのでさらに暗かった。

 だから、見えなかったのだ。

 前からやってくる者を。



 「うわっ!?」


 「きゃっ!?」

誰かとぶつかった感触。その反動で尻餅をついてしまったルークだったが、未来の英国紳士としては自分より相手を心配したのであった。


 「だ、大丈夫ですか?」


 「・・・うん。大丈夫よ」

そう言って起き上がった人は、声と背丈からして少女のようだったのだが、何せ幾分暗く、顔がよく見えなかった。


 「貴方こそ大丈夫?怪我してる。足」


 「へ?・・・あ」

言われて初めて気が付いた。小さな膝小僧からは皮膚がめくれて少し出
血している。


 「これ、かしてあげる」


少女が無造作に取り出したのは、花柄のハンカチ。
そしてルークの膝を優しく拭いてくれる。


 「あ、ありがとう。でも大丈夫だから」


それを聞いた少女は微笑んだ――ように見えた――。


 「貴方ってどこに住んでるの?」

ハンカチをかしてくれたと思えば、今度は住所の質問だろうか。
今出会ったばっかりなのに不思議だとは思ったが、ハンカチをかしてくれたお礼もあり、ルークは答えた。


 「普段はよくレイトン先生のところにいるよ。ほら、ここから     そんなに遠くない大学。グレッセンヘラーカレッジ」

 「へぇ・・・。・・・うん。わかった。ありがとね!
  また今度、ハンカチ返してもらいに行くから!」

 
 「あ・・・うん!」

そうか。そういうことか。ルークは納得した。少女がルークの居場所を知りたかったのはハンカチのためか。そっか、そうだよなあとほっとしたような、少々残念なような、そんな思いだった。



 これはちょうど、レイトンが最初の手紙を受け取る前日の話。

2015-01-06 23:58:56


t・o

ほう、先生1日大学でなにを確かめてたんでしょう?
そしてパルトニー橋!世界遺産がストーリーとからむとは…、面白いです!
そしてエピソード切ないですがいい話ですね。短編なのによく出来ててすごいです!僕思いついたことはどうしても詰め込むタイプなんでどうしても長くなっちゃうんで尊敬します!
小説読んでくださってるなんてありがとうございます!長いので慌てずゆっくり読んでください。

2015-01-07 16:28:38


水梨

続き行きます!ちなみにナゾ002の答えはタブージの方です。
何かナゾ書いてると時間がかかります・・・。


 そしてレイトンたちはアルネスト家へと足を進める。レイトンの話によるとここから15分西に行った方向だそうだ。


 ――はやく、こっち。




 「!!」

ルークは足を止めた。
間違いない。今度は直接声が響いてきた!
一昨日聞いたあの声だった。あの時は気のせいだと思ったが、空耳などではなかったのだ。何の動物が話しかけているのだろうかとたりを見回したが、やはりそれらしき動物は見当たらない。



 「ルーク?」

前方でレイトンに呼ばれ、ルークは我に返った。
はい、と返事して彼らのもとへと急いだルークだった。

 ――もしかしたら、このバースで声の正体がわかるかもしれない。
そう期待を胸に。



               *


 「ひゃ~!豪邸ですね!」

到着するや否や、レミは感嘆の声を上げた。


 「アルネスト家をこのバースで知らない人はいないらしい。
  何だか私たちが足を入れるのは恐れ多いね」

 「そうですね・・・」

ルークもかなりの裕福な家であるトライトン家の息子なのだが、アルネスト家は何というか、格が違う。THE☆本格的という感じである。



インターホンを押すと、すぐにアルストン家の主人であろう男性が
扉を開けてきた。男性の年は見たところ50代くらいだろうか。顎髭を蓄えていて、威圧感がある。

 「貴方がかの有名なレイトンさんですよね!?
  お待ちしておりました!」


 「どうも。エルシャール・レイトンです。こちらは助手のルークとレミです」


ルークたちが会釈すると、アルストン主人も軽く会釈を返してくれた。
立ち話もなんですから、と彼はレイトンたちを家の中に招き入れた。

2015-01-07 23:12:46


水梨

中に入ると、目に入ったのが煌びやかな花形のシャンデリア。
周りにはいかにも豪華そうな花柄の家具。床に敷かれた薔薇のカーペット。中央に置かれた机にはシクラメンのピンクの花が生けてある。
そしてそれをはさむのはふかふかそうなひまわりの柄が描かれたソファー。そしてチューリップ型のクッション。玄関兼リビングと思われるこの敷地はレイトンの研究室の100倍ちかくあるのだが、床全体が花模様をあしらってあった。


 「・・・何か、異様に多いんですけど。花が」

 「これはすごいね・・・。いろんな意味で」

 「綺麗な家だなあ・・・」


入ってレイトンたちの第一声がそれだった。

 
 「実は最近娘が家の中を花でいっぱいにしてほしいと
  言い出しまして・・・」


 「娘さんがいらっしゃるのですか?」

苦笑いするアルストン家の主人にレイトンが問うと、ええ、と顔を伏せ気味に答える。


 「最近は部屋から出てこなくなってしまって・・・。
  元々静かで基本家にいることがほとんどな子なのですが、
  それでも頻繁に外に出ていた時期が小さい頃、あったんですよ。それが急に・・・」



 「外に出始めたのも急だったんですか?」

 「それは私たちが初めてあの子を美術館に連れて行った時から
  ですかね・・・。おっと、関係ない話をすみませんね」

2015-01-08 17:48:46


t・o

ナゾの答えはタブージさんですか!ちなみに理由はなんですか?
おっ!二度目の空耳か!
気になりますね!
アルネスト家の豪邸には花がいっぱいの装飾が見られるんですか!!THE☆本格的ってルークの家がノミのように感じるレベルですか???
ルーク「そんなこと聞かないでください!」
ほう、娘さんは近ごろ部屋から出てこないんですか!?どっかで聞いた話ですね!
ルーク「う…」

2015-01-08 18:01:35


水梨

レスありがとうございます!アルネスト家はかなりの豪邸設定です。
ナゾ002の答えは橋の英語がブリッジだからです。

 「それで、先祖代々の秘宝のことなんですが・・・」

アルネスト主人は娘の話題を避けるように方向転換する。
そもそもこっちが本題なのだと言わんばかりに。


 「その秘宝ってどんなものなんですか!?」

期待に目を輝かせた少年は身を乗り出した。

2015-01-09 23:58:10


t・o

なるほどブリッジ(≡bridge)ですか…!
ルーク「なんか=(イコール)が≡(合同)になってませんか?」
気にするな!
にしてもルークは秘宝に興味津々ですねー!いじきたないとかって追い出されてもしらないよー?
ルーク「あなたと一緒にしないでください!」
…僕別に追い出されたことないけど…。

2015-01-10 00:05:52


水梨

「こらこらルーク」

レイトンが窘めるとルークは引き下がる。その様子を見てアルネスト主人は笑みをこぼし――――


 「こちらに保管してあります。ここはほぼ倉庫として使っていて、
  掃除はろくにしていないのですが・・・。
  たぶん私以外誰も入ったことがないはずです」

彼がレイトンたちに示したのは、リビングを左に出た先の廊下の奥にある、今までに見た扉の中でもかなり巨大で・・・ご丁寧に鎖が隅々まで頑丈にかかっている。


 「ちょ、何かやばそうな雰囲気醸し出してますよ」

レミはレイトンに耳打ちするが、彼は特に動じていない様子だ。
もいアルネスト主人の言うことが事実なのだとしたら、自分たちもどんな不幸な目に合うかわからない。――――たぶん、いや、絶対そんな不幸を呼ぶなどと実に何かの映画でありがちなものなど存在するはずがないのだけれど。


 その間にアルネスト主人は鎖をはずしていき、扉を開ける。


 ギィィィィィィィ、と音が鳴るとともに、開けた部屋から埃が上がって、レイトンたちに流れてきた。

 

 「げほッ!埃が・・・!・・・ぶえっくっしょい!!」

 「ここ空気悪いですよげほっ」

 「はくしょい!」
 
レイトンたちはすぐに服で顔を覆う。


 「すみません。げほっ。それで、こちらが秘宝なんですが」




 そこにあったのは、ケースに覆われたスーパーボール程度の大きさの蒼く光り輝く立方体型の宝石だった。そこまでなら資産家のものとしてはよくある宝なのだが、その宝石には白い鳥が、生えているかのように
装飾されていた。白鳥の羽が宝石の輝きを手伝っているようで、これが
秘宝というものか、とレイトンたちは目を見張った。


 
 「これは・・・素晴らしい。青い宝石と白い鳥の調和のバランスも
  輝きも、本当に秘宝という感じがしますよ」


 「そうなんです。私もなぜこんなものが不幸を呼ぶか、
  皆目見当がつかないのですが、明らかにおかしくなったんです。
  これを手に入れた日から」

2015-01-10 23:06:08


水梨

「発見したその日、妻が倒れまして。今もまだ状態は良好では
  ないのですが・・・」

アルネスト主人が言うには、その次の日には彼の前にシャンデリアが落下してきたのだそうだ。シャンデリアと言ってもかなり大きなもので、
当たれば即死にもなりえるという。または娘が誘拐されかけ、何とかその場で助け出したのだが、まさしく危機一髪だったらしい。あるいは火事。それもすぐに発見し、大火事には至らなかった。

 「なるほど・・・」

確かに何かの不運に見舞われているのかというほどの不幸さだが、
偶然という可能性も捨てきれない。すると、レイトンの感じたことをルークが代弁するように問うた。


 「でも、それがなんでその秘宝のせいだっていえるんですか?」


 「それは――――」


 「パパ!!」

後方から幼い少女の声。


 「ビーナ!」

アルネストは少女の名を呼んだ。どうやら娘の名はビーナというらしい。


 「その人たちは誰なのです?」


 「レイトンさんだよ。それと彼の助手のルークくんとレミさん」


 「そうなのですか!こんにちはなのです!」

ビーナは子供らしく無邪気に微笑み、頭を下げた。
部屋からほとんど出てこないと言っていたのに――レイトンたちの訪問を心待ちにしていたのだろうか?何となく微笑ましいような気がした。



 だから、彼女と年が変わらなさそうなルークは、特に彼女に好感を抱いたのであった。

 「こ、ここ、こんにちは!」

 
 「こんにちは」


 「こんにちは!」

2015-01-11 20:19:28


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