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レイトン教授VSルパン三世

t・o

はい。僕の小説第四弾です。
過去作
「レイトン教授と世界への塔」
「レイトン教授と幻の三角都市」
「ルーク少年の事件ファイル」
とはあまりストーリーのつながりはないと思います。
ルパン三世とのコラボ作品です。ルパンのことをよく知らないという方もいるかもしれないのでところどころに説明コーナーを入れたいと思います。
頑張るので応援よろしくお願いします。

2014-05-25 18:28:01


t.o

EPISODE.86「テムズの祠」(ジョドー、不二子サイド)
レイトン達の乗り込んだレイトンカーが走っている地点より遥かに上流をハイスピードで疾走する車があった。
窓から中の葉巻の煙が漏れ、車の通過したところに漂う。
乗っているのはコブラのボス、ジョドーと、不二子だ。
「何とかルパン達を出し抜いたわね。」
不二子がほっと胸を撫で下ろす。
ジョドーはガバッと笑い、葉巻の煙を撒き散らして笑った。
「当たり前だ!俺を誰だと思ってる!?お前もなかなかの名演技だったぞ!」
「ウフフ、演技ならルパンにさんざんやってるから!」
「俺達が対立したように見せかけて油断させ、そのすきに逃げる。我ながらいい考えだぜ!」
ジョドーはハンドルを大きくきった。
しばらくして、だいぶ開けたところについた。
「見えてきたな。あれが“テムズの祠”。この3つの宝石をセットすると、テムズ川に伝わる秘宝が姿を現すのだ!」
その祠は静かに佇んでいた。
ジョドーは祠の近くに車を止め、ニヤリと笑うと、宝石を掴んで、堂々と歩き始めた。
「すべての宝はコブラの資本だ…!!」
祠に3つの宝石が揃う時、テムズの秘宝はその姿を現すだろうー。
そう、3つの“宝石”が揃えば…。
=======================================
さて、いよいよクライマックスです。
レイトンの作戦は上手くいくのか!?テムズの秘宝とはどんなものなのか!?
次回以降は見逃せない展開になります!
また、レイトンの作戦に関する伏線。ヒントはEPISODE.05です!
見直してみてくださいね!
その人物の“存在”が大きく関係してきます!
お楽しみに!
そして次回作ももうすぐ始動します!
まだタイトルは決定ではありませんが、かなり前から仮で決まっています。
そろそろ出してしまいますね!
t.o作品レイトン教授小説シリーズ第5弾の仮タイトルは…。
「レイトン教授と制裁のミイラ(仮)」
です!
ミイラというと超文明Aの遺産とかぶりますがご了承を。
続報はまた後ほど!

2015-08-24 11:22:51


t.o

t.o小説シリーズ最新作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
ルーク「なんですか?↑これ…」
ルークそれはね、宣で…もとい…テロップだよ。
ルーク「…」
予定ではあと13、4話で今作を終えて移行しますよ!では本編どうぞ!

EPISODE.87「偽の宝石」(ジョドー、不二子サイド)
ジョドーは薄気味悪く笑うと、懐から3つの宝石を出した。
「まずこれがルパンに盗ませた“テムズ川の滴”…」
ジョドーはまず、この上ない透明度で輝くダイヤモンドを見つめたあと、祠にセットした。
「これがルパンを捕らえた時に奪った“テムズ川の石”…」
次に真っ赤なルビーを見て、これも祠にセットした。
「そして…フフフ…」
最後の石を見つめたところでジョドーの笑いは頂点に達した。
「そして…!!これが…!!お前がルパンのアジトから持って来た“テムズ川の虹”!!!」
ジョドーはその大きなパールを少しもったいぶりながらも大きく振りかぶって祠にセットした。
不二子は大きく期待し、それを見守る。
「いよいよね!一体どんなお宝なのかしら!」
3つの石が祠にセットされ、ジョドーの胸は大きく高鳴った。
「どうだ!!ルパン!レイトン!グロスキー!!お前らはアジトで暴れ、一度は俺を追い込んだが、結局計画になんの支障も無い!!俺様の勝ちだァ!!!」




が、しばらくたったが、何も起きない。
さすがのジョドーもこれには不思議に思った。
「どうした…!!?ふざけてるのか!?なぜ秘宝への道が開かん!!?宝は確かに3つすべて揃えたはずだ!」
そのときどこからか声がした。
「ジョドー、開くハズがないさ。3つの宝石は揃ってなどいないのだから。」
「何だと!?」
ジョドーが振り返ると、そこには追いついたレイトンとルークが立っていた。
「ルパンが峰不二子に渡した“テムズ川の石”…、あれは実は偽物だったんだよ。」
「!!?」
「だからそこに揃っている宝石は2つ。条件未達成だよ。」
レイトンの説明が終わったところで、ルークがジョドーを指差した。
「観念しろ!ジョドー!!」
ジョドーは少しうつむいた。
「ぐぬぬ…貴様ら…!!!!」
彼の眉間にはもはやシワしかなかった。

2015-08-27 12:01:09


れもん

おおー!!偽物か!流石!
いつも不二子にしてやられているルパンなのに!
この後はどうなるのかなあ〜重要な人物ってもしかして…
ル「秘密ですよ」
アr ←ル「(^言^)」
い、いや、当たってないかもだし……

おお!新しい小説!!楽しみ!
続き待ってます〜〜

2015-08-31 22:36:52


t.o

夏休み終わったね!みんな元気かい!?でもコ•ガ•マ!はいつだってやるよ!
ルーク「無理に工夫しなくていいから!」
時事ネタでもと…(笑)
>れもん
そうなんです!偽物なんです!
ルパンもやるさ!
それに気づけなかった不二子、残念!
テムズ川の秘宝がでるのはもうちょい先になっちゃったね!
重要人物…というか、まああそこまでヒントいっちゃったらわかっちゃうよね!
この先の展開お楽しみに!
ルーク「モロバレですね。」
悪いか?
次回作も楽しみにしててね!
できればペースアップして9月中に完結したいけどちょっと厳しいかな。
頑張るよー!

2015-09-01 19:17:04


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!テーマは「元教え子」!?
「テロップ毎回のせるんですか?いらないですよ。」
次回作の情報をちびちびと書いてこうかと。
とにかく本編どうぞ。
EPISODE.88「切り札はアロマ」(レイトン、ジョドーサイド)
ジョドーは顔にいっぱいシワを走らせて怒鳴った。
「貴様らどいつもこいつも…!死ぬ覚悟はあるようだな!!そんなに渡したくないのかテムズ川の石を!!」
レイトンはフフと笑うと、懐から宝石を取り出して見せた。
「別に渡してもいいよ、ジョドー。ここに本物の“テムズ川の石”がある。」
「なんだと!?ならそれをさっさと渡せ!」
しかしレイトンは一言付け加えた。
「ただし、一緒に手錠も受け取ってもらおう。テムズ川の秘宝は君には少々贅沢すぎる。」
今ので完全にキレたジョドーはごつい銃を取り出し、レイトンに向けた。
「これ以上俺をおちょくるのもたいがいにしろ。渡さないならお前を殺してでも奪いとる。死にたくなかったらな。…まあ、どうせいずれ死ぬことには変わりないがな。今死ぬか後で死ぬか。選ばせてやる。」
レイトンはその状況にクスリと笑うと、こう言った。
「ほう、私を殺すだって?ずいぶんと恨まれたものだね。」
ジョドーは狂気に満ちた笑いを見せ、おどろおどろしい声で言った。
「当たり前だ!慈善団体コブラの裏の顔を知っちまった以上、お前ら全員皆殺しだ。後でルパンやグロスキーも追い、始末する!」
ここですかさずレイトンはこう言った。
「私達を殺すのか。残念だがそれだけでは完全な隠滅は出来ないよ。」
ジョドーはギョッとして聞く。
「どういうことだ…?コブラの秘密を知る外部者はお前とそこのチビとルパンとその一味とグロスキーだけだろ?百歩譲っても銭形…。」
「いや、実はもうひとりいるんだ。その人物は私の心臓の音が聴こえる電話を常に聴こえるようにしていてもし音が聴こえなくなったら情報を警察に言うよういいつけてあるんだ。だから私を殺したらその時点で警察に知らせが行ってしまうんだよ。ジョドー。」
それを聞き、ジョドーは焦り始めた。
「な、だ、誰だそいつは!?」
「私を殺さないというなら教えてもいいがね。」
「…分かった。言え!」
「アロマ・ラインフォード。私の手伝いだ。今頃グレッセンヘラーカレッジにいるだろう。」
その瞬間ジョドーは駆け出した。
「!!!ばかめ!お前を殺さない約束なんて嘘だ!ありかとよ教えてくれて!!そいつを殺し次第お前を殺す!」
「!?おのれ!約束を破る気か!?」
「ハッハーン!!もう遅い!ありがとうよ!こんなにチョロイとはおもわなかったぜエルシャール•レイトン!!」
ジョドーは笑いながら消えて行った。
レイトンは静かに帽子に手を当てると、こう言った。
「…ここまでチョロイと思わないならなぜ不思議に思わないのかね?」
「うまくいきましたね先生。」
「ああ、では我々も向かおうか。」
レイトン達はレイトンカーへ乗り込んだ。
不二子はどこかへ消えていた。

2015-09-01 19:48:38


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
今回は本格ミステリー路線に挑戦!
EPISODE.89「ジョドーの目論見」(ジョドーサイド)
ジョドーはレイトンから遠く離れ、グレッセンヘラーカレッジを目指して車で突っ走った。
「そのアロマとかいう小娘を消せばレイトンも後でゆっくり消せる!コブラの秘密を警察に持ってかれてたまるか!そしてレイトンを消したらルパン達やグロスキーも消して完全隠滅を図れる!不二子はどうしようか。」
ジョドーは少し考えごとをしたあとニヤリと笑った。
「あいつも消そう。それこそ完全な隠滅だ。どのみちあいつはテムズ川の石回収の時にしくじったという罪があるからな!」
そんなことをぶつぶついいながらハンドルをきった。


しばらく走ってジョドーはグレッセンヘラーカレッジの前に辿り着いた。
車から降りてカレッジを眺めるとニヤリと笑い中へと入っていった。

2015-09-06 10:22:20


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
物語の鍵を握るオリキャラとは!?
EPISODE.90「罠」(ジョドーサイド)
グレッセンヘラーカレッジに入ったジョドーは辺りをキョロキョロと見渡し、ボリボリと頭をかいた。
「くそっ、レイトンの研究室はどっちだ!?」
すると後ろから声がした。
「レイトン先生の研究室をお探しなんですか?」
ハッとして振り返るとそこにはひとりの青年がたっていた。
どうやら大学の学生のようだった。
ジョドーはしめたと思い、こうかえした。
「あ、そうなんですよ!ちょっとどうしても急ぐ用がありまして。」
すると学生は親切に教えてくれた。
「あそこの通路を入り、3番目の扉ですよ。」
ジョドーはそれを聞くとニヤと笑い、礼を言ってまっしぐらに通路へ向かった。
学生は光る目線で何か考えるようにそれを眺めていた。
「・・・。」
ジョドーは3番目の扉の前にたつとクックと怪しく笑い、ドアノブに手を当てた。
ポケットから拳銃を出し、構えた。
そして思いっきり開けた。
「出てこいアロマ・ラインフォード!!ちょっと聞きたいことがある!!」



しかし、そこには誰もいなかった。
「・・・?どういうことだ?」
不思議に思ったジョドーはおそるおそる中へ入った。
すると突然後ろの扉が閉まり、大きな声が響いた。
「手を挙げろジョドー!!」
「!?」
気づくと部屋の中で隠れていた警官たちが一気に飛び出し、武器を構えてジョドーを取り囲んでいた。
中には次元や五右衛門、グロスキーもいた。
グロスキーがははとわらい言った。
「ひっかかったなジョドー。」

2015-09-15 22:54:57


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
作中で登場する密室トリックとは?
EPISODE.91「かかったジョドー」(ジョドー、グロスキーサイド)
ジョドーは慌てたようにキョロキョロと周りを見回すと、虎のようにグロスキーを睨みつけた。
「これは何の冗談だ貴様ら!?」
グロスキーはハンと笑うと、ジョドーにしっかりと手錠をかけ、その後、部下の警官に合図を出した。
警官はうなずいて見せた後、入り口の扉を開けた。
開いた扉を見てジョドーはハッとした。
「お前はさっきの!!?」
そこに立っていたのは先ほどジョドーを案内した学生だった。
「よかった!ちゃんと教授の部屋に着いたんですね!」
ジョドーは噛み付くように怒鳴った。
「テメーもグルだったのか!!?」
すると学生はケラケラと笑った。
「ムフフフフ!!ごめんなさいねぇジョドーさん。」
ここでジョドーはピクリと反応した。
「な、貴様何故俺のなまえをしってやがる!?」
「まーだ気づかないんですかぁ!?」
学生はそういうと、顔を皮を剥がした。
皮の下から現れたのはルパン三世だった。
「!!!ル、ルパン!!!お前らそうやって俺をハメてやがったのか!!?」
「それについては私から説明させてもらうよ。」
ルパンの背後から現れたのは先ほど到着したレイトンとルークだった。
「今回の作戦についてね。」

2015-09-21 11:44:41


t.o

ここで皆さんに謝らなくてはならない事があります。
僕の小説において恒例企画となっている「隠し扉」ですが、今作でも以前パスワードを入力してくださったのにそれを公開するのを忘れていました。
遅くなりましたが隠し扉を始めたいと思います。

隠し扉 01
「オリキャラの誕生秘話」〜ジョドー編〜
今作の悪役として登場しているジョドーですが、彼の登場にはちょっとしたエピソードがあります。
もともとレイトン教授VSルパン三世という作品は「捜査サイドVSルパンサイド」という二派閥の対決を予定していました。
しかし、それではどうしてもストーリーに無理が出てしまうという事で黒幕サイドを足し、三つ巴という形が完成したのです。

またジョドーというキャラクターはとても傲慢でガサツなキャラクターですが、当初はもう少し冷静で冷酷なキャラをだす事も考えておりました。
しかし、ガサツな方が動かしやすいという事もあり、ガサツなキャラクターとなりました。
ちなみに目を縦断している大きな傷は裏組織としてのコブラの取引先との揉め事で受けたものです。

2015-09-21 11:57:33


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
数多く起きる連続事件に対しレイトンの推理は果たして!?
EPISODE.92「共同作戦」(レイトン、ルパン、ジョドーサイド)
「エルシャール・レイトン!!貴様!アロマ・ラインフォードがこの部屋に入るなどふざけた嘘をつきやがって!!」
「フフ、悪いね。それも作戦の内さ。せっかくだから説明するよ。」
〜回想突入〜
「で、その場所だが、私とルーク以外のみんなに向かってもらうのは私の研究室のあるグレッセンヘラーカレッジだ。」
ルパンが顔をしかめる。
「大学?そんな所でなんの準備があるっていうんだ?」
それを聞き、レイトンはこう言った。
「ジョドーを罠にかける。」
次元が質問した。
「どうやって罠にかけるんだ?」
レイトンは自信に満ちた顔でこう言った。
「私がこれからジョドーを追いかけ、うまいこと言いくるめてグレッセンヘラーカレッジへ向かわせる。グレッセンヘラーカレッジにジョドーがついたら、学生に化けたルパンがジョドーを私の研究室に案内する。ジョドーが研究室に入ると大多数の人が武器を構えて抑えるという寸法だ。」
「!!」
五右衛門が眉を曲げる。
「そのような策で上手くいくのか?」
「ああ、たぶんね。ジョドーは雑な男だ。この作戦で十分事足りるはずだ。」
レイトンは顔を上げ、言った。
「決着をつけよう。」
〜回想終わり〜
ジョドーは説明を聞いている間ずっと下を向いていたが、説明が終わり、顔を上げた。
その顔は激しい憎悪に満ちていた。
「そ、そんな作戦にオレが負けたというのか!?」
レイトンは静かにつぶやいた。
「ああ、負けたんだよ。ジョドー。『私の策』と『ルパンの変装能力』の協力にね。」
こうして、『ルパン三世予告状事件』の真の黒幕ジョドーは敗北した。
================================
途中入った回想はEPISODE.85に入った回想の続きです。

2015-09-22 18:12:05


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
物語のカギを握るのはミイラ!?
EPISODE.93「コブラの最期」(レイトン、ルパン、ジョドーサイド)
話が終わったところでグロスキー警部はジョドーにかけた手錠から連なる鎖を引っ張って歩き始め、レイトンの前に立ち、口を開いた。
「レイトン、ご協力を感謝する。こいつの罪はもはや今回の件にとどまらない。これまでもみ消されていた数多くの犯罪に対する審判がとうとう行えるのはおまえさんのおかげだ。」
レイトンは帽子に手を当て、こう言った。
「いえ、とんでもない。英国紳士として当然の事ですよ。」
そしてグロスキーは今度はルパン達の方を向き、こう言った。
「あんたらもな。素晴らしい変装っぷりだったぜ。」
ルパンは照れ臭そうに笑った。
「そーんな大したことねぇーって!」
この後グロスキーは鋭い目つきに変わった。
「・・・だが、おまえ達は泥棒。れっきとした犯罪者だ。今回はレイトンがおまえ達と交わした約束のおかげで出来ないが、次ロンドンで何かしたらすぐに飛んでいくぞ。」
次元がタバコを吸ってつぶやく。
「面白ぇ。望むところだ。」
五右衛門もニヤリと笑った。
「フッ。」
その後グロスキーは大きく笑って見せ、スコットランドヤードの部下を引き連れて去っていった。

ここでレイトンがルパンにこう言った。
「さて、一件落着したところで、ルパン。何か忘れていないかい?」
ルパンはヒヒヒと笑い、すぐに答えた。
「忘れてるわけゃーないっしょ!」
レイトンはその名を言った。
「『テムズの秘宝』。考古学的にも重要な遺産の正体を確かめに行こうじゃないか!」
一行は今回の一件最後の謎、テムズの秘宝のあるテムズの祠へ向かうことになった。

2015-09-27 11:59:46


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
容疑者を絞っていく鮮やかなアリバイ検証にご注目!
EPISODE.94「考古学上の謎」(レイトン、ルパンサイド)
その祠が発見されたのは十数年間ほど前のことだ。
発見者はアンドルー・シュレーダー博士だ。
しかし、この祠と3つの宝玉 テムズ川の滴、テムズ川の石、テムズ川の虹との関連性が仮説として現れたのはごく最近の事である。
その仮説が生まれたのは実にひょんな事からだった。
6ヶ月前、ついに古代文字の解読がされ、扉を開くのに3つの宝玉が必要になることが明かされた。
ではなぜこれまでその扉が開いていないのか・・・?その答えは簡単である。
その3つの宝玉の内、1つが行方不明になってしまったからだ。
そう、それは今から2ヶ月前のこと。
テムズ川の虹が何者かによって奪われた事件だ。最近明らかになったが犯人はもちろんルパン三世である。
お陰で調査団はなぜ解読後すぐに3つの宝玉で扉を開けなかったんだとひどい罵声を浴びるハメになってしまった。


そして、その考古学上大きな謎もついに解明されることとなる。
なんの縁か分からないが、偶然にも調査団の長、シュレーダー博士の教え子であるエルシャール・レイトンと、謎解明を遅らせる原因となったルパン三世というこの二人の手によって・・・。


二人はテムズ川の祠の前に立っていた。
祠にはテムズ川の滴、テムズ川の虹、そしてテムズ川の石の偽物がはめられている。
ルパンが持つ本物のテムズ川の石によって、とうとう扉が開く・・・。
レイトンは周りにいるものに声をかけた。
「ではいよいよ・・・。」
全員ためらいなくうなずいた。

2015-10-06 20:43:09


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
ロンドンで起こった連続事件!
EPISODE.95「テムズの秘宝」(レイトン、ルパンサイド)
レイトンはテムズの祠に歩み寄り、はまっているテムズ川の石の偽物を持ち上げた。
そしてそれをどかし、本物のテムズ川の石を向けた。
そして深く深呼吸をし、それをはめ込んだ。
テムズ川の石はぴったりはまった。
やっと3つの石が揃ったのだ。


しばらく沈黙が流れたと思うと、急に地ひびきが始まった。
ルークが驚いて悲鳴をあげた。
「わ!なんなんですか!!?」
次元も帽子を落とさないように押さえながらつぶやいた。
「何が起こるってんだ一体。」
五右衛門がいち早くその変化に気付き、斬鉄剣でさして見せた。
「ム。見ろ。」
テムズ川の中の地面が持ち上がり、そこにぎっしりと詰まっていた六角形のプリズムの石が流れに沿って勢いよく転がりだした。
「わわわ!あれお宝じゃねぇの!?転がってっちまう!」
慌てたルパンをレイトンがなだめた。
「待ちたまえ。よく見たまえ。」
見るとプリズムが太陽の光を受け、虹色に光り始めた。
「こりゃあ・・・、」
レイトンはニヤリと笑った。
「なるほどね。なかなか面白い贈り物を残してくれたじゃないか。」

大量のプリズムが河口に向かって一気に流れ出すことで太陽の光を反射して虹色に光り出し、それが川の水でさらに綺麗に光る。それによって実に美しい虹色の川が生まれたのだ。
レイトンがぼそりとつぶやいた。
「テムズ川の中にあるプリズムの石が光を反射して、それをさらにテムズ川の水の滴が増幅させて美しい虹を描く・・・テムズの秘宝の正体に関するヒントはすでに分かっていたんだね。」
この日、テムズ川はロンドンの街に大きな一本の虹を描いた。

2015-10-15 21:27:16


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
今作の直後に起きた大事件を描く!
EPISODE.96「壮大な遺産」(レイトン、ルパンサイド)
ロンドンに横たわる大きな川テムズ川。
この日、その川は世にも珍しい虹色の美しい川へと変身した。
この時、多くのロンドン市民が不思議そうに、そして目を輝かせてテムズ川を眺めていた。
この出来事は今後「虹色のテムズ川伝説」という名前で永遠に語り継がれていくこととなる。
この出来事から数日間考古学上の大発見として業界を賑わせたことは言うまでもない。
しかし、これがこのあと起きる大きな事件の陰に埋もれてしまうことはまだ誰も知らない。

テムズ川の祠から虹色のテムズ川を眺めていたレイトンの横に歩み寄ったルパンは懐からタバコとライターを出しながら言った。
「しかしおったまげたぜ。テムズ川の秘宝ってのがこんなモンだったとはな。」
そのあと、タバコをくわえ、ライターで火をつけようと何度か努力した。しかし接触が悪いのかつかなかった。そうこうしていると横から別のライターが伸びてきて火がついた。
「お、次元サンキュ。」
次元は自分もタバコをくわえるとつぶやいた。
「こんな偉大なモンはさすがに盗むのは忍びねぇな。」
「ああ、でっけぇよ。壮大な歴史のロマンがつまってやがる。」
レイトンは横でそれを眺めてクスクスと笑った。
「考古学上の遺産は誰のものでもない。誰しもの心の拠り所となりうる、先人の残した遺産だからね。」
一行はもう一度川を眺めた。

2015-10-22 00:05:10


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
読者も参加型で推理できる企画開催予定!!
EPISODE.97「SUPER HERO」(レイトン、ルパンサイド)
虹色に輝くテムズ川を眺めながら、レイトンはルパンにこんなことを訊いた。
「君たちはこの後どうするんだい?」
ルパンはハッと笑うと答えた。
「別にたいしたこたぁ考えてねぇけどよ、ロンドンは去って別の国に渡ろうと考えてるよ。もともとこの街に来たのはテムズの秘宝が目的だったからなぁ。」
「そこでも盗むのかい?」
「ああ、それが仕事だからな。」
レイトンは特に批判せずに快い対応をした。
「追われる身となる仕事だ。それでもやっていこうと思えるのは何故だい?」
するとルパンはこう答えた。
「そのスリルが楽しいからだな。あんたがナゾを解くのと同じさ。銭形のとっつあんに追われるのは時にはしんどいこともあるが、とても楽しいスリルだ。自分がイキイキしてる気分になれるんだ。」
レイトンはルパンの言っていることを黙って聞いていたが、最後に目をつぶって口を開けた。
「そうか・・・、銭形警部に追われるのは楽しいんだね、例えばこんな風に。」
レイトンがこう言った瞬間、遠くから銭形警部が大急ぎで走って現れた。
「ルパーーーーーーン!!!もう用は済んだようだな!!逮捕する!!」
ルパンはそれを見て驚き、次元と五右衛門の腕を引っ張り、大慌てで駆け出した。
「とっつあん!?なんでまたこんな所に!!?」
「ガハハ!!!エルシャール・レイトン教授から作戦を申し付けられたのだ!!テムズの秘宝の件が全て終わったらルパンを追いかける手筈になっててずっと張り込んでたのだ!!」
「なぁにぃ!!?おい!お前ら!逃げるぞ!!」
三人は大慌てで逃げ、銭形がそれを追う。
テムズ川に沿うようにして鬼ごっこが始まった。

2015-10-30 00:40:33


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
数多くの容疑者に埋もれた犯人を推理できるか!?
EPISODE.98「英国紳士と大泥棒」(レイトン、ルパンサイド)
ルパンが逃げ、銭形が追う。
世界で最も有名な鬼ごっこのひとつが始まった。
テムズ川の近くでそれを眺めていたレイトンの横にルークがひょこっと顔を出し、不思議そうに首を傾げた。
「先生は追わなくていいんですか?」
レイトンはにこやかに微笑んでみせるとこう言った。
「確かに追いかけてみたい気持ちもある。ルパンはとても興味深い男だからね。しかしコブラのアジトに入る時に約束している以上、私はルパンを追うことができないんだ。約束は絶対に守るものだよ。英国紳士としてはね。」
レイトンが言う“約束”とは協力してジョドーを捕らえることを条件にルパンに言った交換条件のことだ。ジョドーを捕まえたらレイトンはルパンを見逃すことを約束しているのでルパンを追うことはもう出来ないのだ。
「それもそうだけどね...」
しばらくの沈黙を破り、レイトンはこう付け加えた。
「ごらんルーク。ルパンと銭形警部を。二人ともあんなにイキイキとしている。ここから先のことは銭形警部に任せよう。あの鬼ごっこを見ているとね...私は思うんだ。銭形警部こそルパンを追うのに最もふさわしい人でルパンこそ銭形警部に追われるのに最もふさわしい人なんだろうとね。」
それを聞いてルークは納得したように笑った。
「先生...」
レイトンは遠くに消えていくルパン達を見送りながらつぶやいた。
「今回の勝負は引き分けとなりそうだね。ルパン三世。」

ルパンが見えなくなるとレイトンは振り向き、レイトンカーに向かって歩きだした。
「帰ろうルーク。アロマが待ってる。」
ルークは顔を輝かせて笑った。
「はい!」
こうしてレイトン達はテムズ川を後にした。

その頃ルパンたちはまだ逃げていた。
「とっつあん!レイトン教授に頼まれて張り込んでたのだってレイトン教授は俺たちを追ってこない約束じゃねぇか!!」
次元がこう叫んだ後ルパンがハッとあることに気づき、ニヤニヤと笑い始めた。
「あーそういうことか!!なるほどさすがレイトン教授!!一本取られたぜ!」
「どういうことだルパン!分かったのか!?」
「ああ、レイトン教授は“私が追わない”と言っていた。つまり自分以外が追う可能性についてはなにも言ってなかったんだ!あのときからこうなるように計算してたってことか!ちくしょーやるな!!」
「・・・!!」
すると頭の上から声がした。
「ルパーン!!大変ねぇ銭形警部に追われて。」
ルパンが上を見ると大きなヘリコプターがあった。
「不二子ちゃん!!?なにやってんのかしら!?そんなとこで!!」
「ジョドーのアジトからお金をいっぱい持ってきたの!すごい大金よ!ジョドーに着いてて正解だったわ!じゃ急ぐからまたねルパン!」
「え!?ちょっとまって乗せて不二子ちゃん!!」
ルパンの声を聞かず不二子はどこかへと消えてしまった。
「あの女いつか痛い目見るぞ!」
「貪欲極まりないな。」
次元と五右衛門も苦笑いした。
逃げながらルパンはこんなことを考えた。
(レイトン教授...今回の勝負は引き分けといこうぜ...。)
ルパン達は逃げながら地平線に向かっていった。


第5章 終わり

================================
ふう。長くなってしまいましたがEPISODE.98です。
次回から終章となり2話やって完結です。
VSとしての本作は事実上ここでおしまいです。
なお、終章の始めに絵を載せるかはまだ未定です。
ではまた。

2015-10-31 16:19:31


t.o

終章「英国紳士と大泥棒」

2015-11-04 18:13:05


t.o

次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もうすぐ始動!
オリキャラ「ブラウン」登場!
EPISODE.99「天下の大泥棒」(ルパンサイド)
事件から数日後、ロンドン市内のとある喫茶店で3人の男がくつろいでいた。
ひとりは青色のジャケットを羽織り、赤い大きなネクタイを締めている。
次の男は灰色の帽子を目の当たりまで被って同じ色のジャケットを着ている。
最後の男はロンドンには場違い極まりないピンクの和服を羽織っている。
うまいこと溶け込んでいるせいか、この3人があの事件に大きく関わったルパンファミリーだとは周りの人は夢にも思っていない。
3人のうち、ルパン三世と次元大介は注文したアイスティーを、石川五右衛門はセルフの水をのんびりと飲んでいた。
五右衛門が口を開いた。
「で、ルパン。今後はどうするつもりだ?」
ルパンは頭を掻いて答えた。
「んー、まだ考えてねぇが、良さげなお宝の情報があったらそれを狙ってみようかなって考えているぜ。」
「そんなのんきな...」
次元が呆れた。
ルパンは椅子の背もたれにどっかりと腰を下ろし直すと、新聞を取り出し、よみ始めた。

しばらく読んで、ルパンが急にこう言った。
「喜べお前ら!次の仕事が決まったぜ!」
次元が食いつく。
「何!?本当か!何を狙うんだ!?」
ルパンはスックと立ち上がると、歩き始めた。
「行くぞ!」
「まて!どこへだ!?先にお宝の説明だ!」
次元たちも気になり追いかけた。
「まあまあそれはおいおい説明してってやるからついてこい!!」
「待て!せめて場所だけでも説明するんだルパン!」
ルパンは立ち止まり、振り返った。
「イタリア、サンマリノだ。」
「サンマリノ!?」
「ああ、詳しい説明は後だ!ついてこい!」
次元たちは少々気になりながらもルパンを追ってついていった。
こうしてルパンファミリーはロンドンを後にした。
次の目的地はイタリア。
大泥棒の名がまた再びニュースを賑わすのはそう先のことではない。
席に置き去りにされた新聞。
開かれていたページにはイタリアのセレブ、レベッカ・ロッセリーニの特集が書かれていた。

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はい。EPISODE.99です。
これがルパンサイドの最終話となります。
みなさんわかると思いますが現在放送中のテレビアニメシリーズ「ルパン三世partⅣ」につながる形になっています。
年齢設定など面倒くさい調整はありますが、勝手につなげてしまいました。
公式でテレビアニメシリーズの事前談が語られることがあるかもしれませんが僕の解釈はこんんな流れだと思ってください。

次回レイトンサイドをやって完結になります。
最後までよろしくお願いします。

2015-11-06 08:58:49


t.o

ついに完結!見てくれた人ありがとう!
〜LAST EPISODE〜
EPISODE.100「ロンドンの英国紳士」(レイトンサイド)
あの事件から2週間が過ぎた頃だった。
ロンドンのグレッセンヘラーカレッジのエルシャール・レイトンの研究室でレイトン教授は新聞を眺めていた。
「ごらん、ルーク。大分あの事件に関するニュースもまとめられ始めているようだよ。」
それを聞いて助手のルークが新聞を覗き込む。
『ルパン事件、真の黒幕は慈善団体コブラ!?』
「今にして思えばコブラは許せない組織でしたね。チャリティーと偽ってたくさんの人からお金をだまし取って悪事に使ってたんですから。」
すると後ろからなにか声が聞こえてきた。
「レイトン先生。それに載っている事件というのは結局私を切り札としてくれなかったあの事件ですか?」
見るとそこにはアロマが立っていた。
「アロマ、それは本当にすまなかったと思っている!しかし厳密には君を切り札にしたんだ。君の名を使うというのはジョドーをおびき寄せるのにとても良い手段だったんだ!」
「知りませんよそんなこと!!また私だけ仲間外れ!酷い裏切りです!!」
レイトンは事件初期の頃、調査にアロマを連れて行くのは危険なので連れて行かないために口実としてアロマはいざという時の切り札とし、待機していてくれと言ったことがあったのだ。しかし、実際はアロマの名前を使ってジョドーをおびき出す程度のことしかしなく、アロマ本人は切り札として使われた実感が全くないのだ。
「すまない!アロマ!しかし私は君の安全を思って!!」
「先生の嘘つき〜!」
アロマが飛びかかってきたのでレイトンはよろけ、倒れてしまった。
この時に新聞がレイトンの手から離れ、カサッと落ちた。
ページがめくれて次の見出しが見えている。
『アトネミア遺跡でミイラ発掘か!?』
この見出しがこの後レイトン達にとって大きな事件をもたらすことになることはまだ知らない。


「レイトン教授VSルパン三世」THE END

2015-11-12 20:41:02


t.o

ふーやっと完結です!
最後まで見てくれた方ありがとうございました。
無事100回で終われて良かったです。
ルパンとのコラボ作はこの先書く予定はありませんが、もしかしたら再びレイトンとルパンのコンビがお目にかかれる日が来るかもしれません。
その時はまたよろしくお願いします。
次回作「レイトン教授と制裁のミイラ」もよろしくお願いします。
では、ここで切りたいと思います。

2015-11-12 20:47:29


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