レイトン教授の攻略情報

t・o

エマさんかっこいいです！！
ってレイトン先生！？いよいよワクワクして来ましたね！
更新頑張ってください！！

2014-07-21 10:58:59

龍導

t・o

ありがとうございます

2014-07-30 06:07:00

龍導

chapter2　嬉々浦々

殺風景な地下は血の香りで充満していた。コンクリートの壁からは、所々人間の手足と思しき物体が食み出ている。

その部屋の中央に、両腕両足を拘束され、悶える男が1人。そしてそれを見下ろす女が1人。

「す、すいません。何でもしますから命だけは助けてください」

男は女に向かいそう悲願した。

「あ、ええと申し訳ありませんがそれは無理なんですよ」

女は金切り鋏で男の親指を切断した。

「いぎっ……ぎぎぃい」

「親指はお父さんでしたっけ。お母さん1人で家族を養うのは大変ですよね」

女は小指中指薬指を順々に切断した。

「あぎゃっぎぇえええええええ」

男は悶絶し失禁した。顔は返り血と涙でぐしゃぐしゃであった。

「あれ、人差し指がお母さんでしたっけ。私の母はそれはもう最低な奴でしてね。下種を極めた模範例の様な人間でしたよ。いやあ懐かしいなあ。私ももっと小さな頃は、母を敬ったこともあるのですがね」

女は慣れた手つきで残った人差し指も切り落とした。

「ああああああっ……たったす助けて助けて」

「助けてと頼まれ助けることは善行なのでしょうか」

女は問うた。

「例えば、『ありがとう』と言われたとき、私が『どう致しまして』と返せばその人間は満足するのでしょうが、私がただ黙って無言であれば、そいつは同じ言葉を復唱するか、怒り出すかのどちらかだと思うのです」

男は女を刺激しないよう、その言葉に耳を傾けた。

「『ありがとう』とはその人間自らが感謝の気持ちを伝えたいと願い実行する行為を言葉で表したものであって、いわばボランティアと同じ行為にあたるとは考えられませんか」

「あっええと……はい。その通りだと思いま」

女は男のもう一方の手の親指を切り落とした。

「ぎえええええええ！！」

「つまり『ありがとう』に返礼を求める人間は自らボランティアに参加しておきながら感謝や優遇や礼を求めるクソ共と大差ないといことを私は言いたかった訳なんですよ分かりますか」

女は残り4本の指を全て切り落とし男に見せ付けた。

「この10本の指はどうしましょうかね」

「ああああっいあああああああ」

絶望し憔悴しきった男の目の前で、女は指10本をミキサーに入れた。

「あ、これ賞味期限大丈夫かなあ」

女は指の入ったミキサーの中に牛乳を注いでいった。

「うん。これくらいでいいかな」

ミキサーの刃が回転を始めた。指は溶けるように刃へ吸い込まれ、牛乳が赤く染まっていく。

「いちごミルクみたいですよねこれ。あ、飲みますか？」

女は男の口を強引に抉じ開け、指ミルクを流し込んだ。

「あぼっごぼっごぼぼぼっぼぼぼぼ」

男は盛大に嘔吐し、それが女の服に掛かった。

「汚いなあ。本当に。本当に汚いなあ」

女は男の指が無くなった右手をミキサーに捻じ込み、スイッチを入れた。

「いぎええええぇぇえええええ」

男の右手は次第に短くなっていく。既に牛乳の色など消え失せていた。

「好きなだけ血を流して大丈夫だからね。口から輸血してあげるから」

男に、もう女の声など届いていない。

遠くで狂ったような女の笑い声が聞こえる。

ああ、それは、まるで………

男は息絶えた。

2014-07-30 07:23:43

t・o

うわぁまた恐ろしいことになってますね。
女の笑い声はまるで……の後が気になります！！
続き楽しみにしています！

2014-07-30 12:02:04

龍導

第二の事件と称され世間の注目を集めたのは、両腕が欠損し腹を裂かれた男性であった。

死体は被害者の男性宅の地下から発見され、顔の原型は留めていなかった。

「四課の奴等は馬鹿ばかりね。未だ容疑者も挙げられないなんて」

スコットランドヤード一課に属する刑事、クリス.コルタワは呟いた。彼女はエマの同期であり、悪友でもあった。

エマは反論する。

「証拠の隠滅が狡猾なんだ。犯人の髪の毛一本落ちておらず、被害者に触れた形跡も無い。靴にも恐らくビニールか何かが巻かれていたのだろう。足跡なんかも検出されない」

「そんなのただの言い訳じゃない。だからこの手の殺人は、私達一課に任せておけばいいの。四課の人間は、賭場で汚職でもやっていればいいのよ」

「うるさいな。そんな性格だから、彼氏の1人できやしないんだよ」

クリスはエマの脛を蹴った。

「あ痛っ」

「大きなお世話だ無能童貞め。いっそ殺されてしまってはどうだ。私が弁護してやってもいいぞ。5億円で引き受けてやる」

日本の某宗教団体の弁護士雇い賃より高いではないかというつっこみをエマは自重する。

「じゃあエマ、お勘定宜しくね」

有無を言わさず立ち去るクリスに対し、エマは心の中で罵声を浴びせた。

2014-07-31 06:58:53

t・o

クリスさん口悪いですね！！
いっそ殺されたらどうだって……凄いこと言いますね！
でも新キャラ登場で面白くなってきました！
更新頑張ってください！

2014-08-02 07:18:46

龍導

クリス

2014-08-03 07:10:01

龍導

t・o

ありがとうございます（＾u＾）

2014-08-04 06:20:25

龍導

「おはようございます先生」

レイトンの一番弟子を自称する少年、ルーク.トライトンが訪れた。

「おはようルーク。頼んでいた写真は持ってきてくれたかな」

ルークは得意顔で頷き、数十枚に至る写真を渡した。それは第一の死体発見現場である公園を様々なアングルから撮影したものであった。

「こんな写真をどうするんですか？」

「ちょっと確かめたいことがあってね。多くの人が惑わされているようだが、私はこの公園が殺害現場だとは思っていないんだよ」

レイトンは淡々と告げ、写真を並べていく。

「ならば、被害者は別の場所で殺され、殺害後にこの公園に遺棄されたということですか？」

「そうではないかと私は睨んでいる。公園の地面の血痕が少なすぎるんだよ。これは既に死後硬直が始まっていたことや、殺害場所では無いということを逆説的に暗示している」

「はあ、地面の血を洗い流した可能性は無いのでしょうか」

「試せば分かると思うが、血糊はそう簡単に落とせるものではないんだ。かなりの時間を要するだろうし、何より血糊を洗い流した痕跡が確実に残る筈だ」

「なるほど……うぅ、すいませんちょっと気持ち悪く……」

「大丈夫かいルーク。無理をすることはないよ。しばらくそこのソファーで横になっていなさい」

「も、申し訳ないです……」

しかし何かが妙だ。

レイトンは脳裏に引っ掛かる違和感を拭えずにいた。

2014-08-04 06:45:58

t・o

なるほど！さすがレイトン先生です。
血がなかなか消えないということは様々なサスペンスストーリーで有名ですもんね！
頑張ってください！

2014-08-04 07:39:52

龍導

t・o

ありがとうございます

2014-08-06 06:44:06

龍導

エマはスコットランドヤード内ロビーにて頭を抱えていた。

なんと第二の事件被害者の遺体が突如として消えてしまったのである。

未だDNA鑑定や身元捜査が行われていなかったため、事件は闇に葬られた。

「遺体管理室に侵入し遺体を持ち去るなんて……」

警察内部の人間で無ければ不可能だ。エマはそう呟きかけ口を噤んだ。

「初っ端から仲間を疑ってどうする……」

エマは溜息を付いた後、ロビーから離れた。

「久しぶりにアリエルとデートでもするかな」

アリエルとはエマの飼い猫であった。

2014-08-06 06:59:42

t・o

死体消えたんですか！？それは不自然！死体が歩く訳ないですし…気になります！
内部犯罪者がいたとしたら許せません！
更新頑張ってください！

2014-08-08 22:47:40

龍導

t・o

更新がんばります

2014-08-18 07:17:59

龍導

「いつまで待たせるつもりなんだ……」

6本目の煙草を吸い終えた後、エマはクリスに愚痴を零した。

「まさか逃げられたんじゃないの。私の気のせいじゃなければ向こうから勝手口の閉まる音がしたのだけれど」

エマとクリスは第一の事件第一発見者宅を訪れていた。お茶を出されてから既に2時間が経過したが、家主は奥に引っ込んだ挙句、一度もこちらへ戻る事なく現在に至る。

「流石に我慢の限界だぜ。すいませーん。随分時間が掛かってらっしゃる様ですがー！」

エマは声を荒らげ家主を呼んだ。だが返答は無く、再び虚しい静寂が辺りを飲み込んだ。

「ちょっと奥を見てくる。クリスはここで待っててくれ」

「ん、気をつけて」

リビングの奥は真っ暗で明かりの様なものは無かった。

「不気味な家だな。この廊下はどこへ続いているんだ」

奥へ奥へ進むと、一つの扉に行き着いた。それ以外の部屋は無い。

ドアノブをガチャリと捻り、エマは中を覗いた。

エマは絶句した。

一面が血で染まり、悪臭で充満した異様な光景が、そこには広がっていた。

隅に束ねた数十本に及ぶ棒の様なものは男性器を切り落としたものであろうか。他にも人間の臓器と思しきパーツが無造作に、大量に床に転がっていた。

いや無造作という言い方は語弊が生じる。正確には、パーツは全て分類分けされていた。

数百に及ぶであろう眼球、指、手足が順々にポリバケツに投げ込まれている。一番右端のポリバケツには脳味噌が入っていた。

「な………なんだこりゃあ…」

その刹那、奥の肉塊の中から呻き声が聞こえた。

「……人……？人…………あお……あ…………」

肉塊の中から人間が一人這い出てきた。

いやその人間は人間と呼ぶにはあまりにも人間の原型を留めていなかった。

全身の皮が剥がされ真っ赤に染まった全身からは夥しい量の臓器が飛び出ていた。

両目はくり抜かれ舌も切除され呂律が上手く回っていない。

「は……はふ………はふへへ………はふっ…………」

何かを訴えその人間は息絶えた。両目の欠けた左右の穴は真っ直ぐにエマを見据えていた。

「一体、これはどういう……」

その瞬間、エマの後頭部に激痛が走った。何かで、殴られた。

振り向こうとしたエマの首筋にスタンガンが放たれ、エマはその場に倒れた。

「ぐが………が…………」

女の不気味な高笑いが聞こえる。

そんな事を考えながら、エマの意識はそこでプツリと切れた。

2014-09-11 19:30:22

t・o

体中をバラバラにされた人ですってぇーー！？こわぁーーーい！！
ってエマさん大丈夫！？
緊急事態ですね！！
先が気になって仕方ありません！！
頑張ってください！

2014-09-12 20:49:04

龍導

女ラフその2

2014-09-13 07:46:43

龍導

目を覚ますと闇があった。

辺りは静寂に包まれ、物音一つ聞こえない。

「何処だここは」

エマはそう呟き周囲を見回す。幸い拘束具などは付けられていなかった。

しかし目は一向に慣れず、ただその場に留まるしかなかった。

先程の強烈な死体の匂いは感じられず、恐らくは別の部屋に運ばれたのだと当たりをつけた。

「こんな所で死んでたまるか」

懐に入っていたライターを取り出し、僅かながらの発光源をこさえた。

ライターの火を足元に向けると、エマの足には図太いニードルが貫通していた。

痛覚が、麻痺していたのだ。

「うわぁああ」

分かった途端に激痛がエマを襲った。ニードルの保存状態はあまり良好とは言えず、最悪破傷風の恐れがある。早く抜いて適切な処理をせねば、右足は機能しなくなる。

「畜生あの女、なんてことしやがる」

「私のことを呼んだかな」

突如暗闇から女の声が響く。エマは動揺を隠せず、その場を飛び退いた。

「どこにいやがる。姿を見せろ」

「いいよ。私の姿を見せてあげる。てか、その為に刺したニードルだもん。いくら君が男の子でも、右足がそんなんじゃ私に襲いかかれないでしょう？」

「ぶっ殺すぞ」

「正義が生業のお巡りさんがそんな言葉を使っていいんですかあ」

「うるせえ殺人鬼め。能書きはいいから早く明かりを点けろ」

「わかったよお、もお、うるさいなあ」

女が明かりを点けると同時に、エマの目が見開かれた。エマの焦点は女ではなく、その後ろの物体に向けられていた。そこに堂々と置かれていたのは、人間ひとりが入れそうな大きさの巨大なミキサーであった。

「ねえどう？私、世間一般の目線で見てまあまあ可愛い類に入るんじゃないかな？」

そんな戯言は、エマの耳には届かない。

「なんだ、このバカでかいミキサーは……」

「お前を挽肉にする為の道具だよ」

女は粛々と言い放った。

エマは後ずさるが、ニードルのせいで上手く立ち上がれない。

「あ、念の為言っておくけどこの部屋は地下6階の特別ルームになってて防音設備には匠の腕を使っているからね。騒ぐなら存分に騒いでくれていいよ」

後方のドアは素人の目からみても相当の分厚さで、突破は容易では無いことを物語っていた。

「ま……待ってくれ」

「待ちませーん」

女はミキサーのスイッチを入れた。

ミキサーの刃が、回転をはじめた。

2014-10-04 09:49:36

t・o

巨大なミキサー！？これってつまり…。
エマさん大ピンチってことですか！？
先が気になります！

2014-10-05 09:49:55

龍導

身動きが取れないエマに向かい、女はナイフを突き立てる。

「ぐわああああっ！」

「あー、今腕の腱切っちゃったから。もう右腕は使えないねえ」

この女はどこかが壊れている。狂っているのではなく、人間として備わっているべき箇所が欠損している。

悪意によって葬られるのではなく、純心によって葬られる。

「そんなに助けて欲しいならさあ。それなりの誠意を見せてほしいところだよねえ。そんなにツンツンした態度で来られてもさ、なんか私も味気ないわけよ」

「がっ……がはっ……な、何が誠意だ。てめえ……」

「ん～、ちょっと待って、私、今すっごいトイレ行きたいんだけど」

「それがどうした……言いたいことがあるなら……」

「じゃあねえ、貴方が今から全裸になって、そこに土下座しながら私のおしっこ飲んでくれたら、特別に見逃してあげてもいいかなあ」

「はっ……てめっ……ふざけるな！そんなことできるわけねえだろ」

「そっか残念。じゃあ、部屋に待たせてあった、君の彼女？……っぽい人も、このミキサーの餌食になっちゃうんだね……」

エマの顔から血の気が引いた。同時に、全身の毛が逆立っていくのが分かった。

それが怒りによるものなのか、はたまた恐怖によるものなのか、一概に判断することは、その時のエマにはできなかった。

「クリスにっ……クリスに何をする気だ……」

「別に―？強いて言うなら粛清？さてと、どんな拷問をしてあげようかなあ」

女は蘭々とした口調で呪いの言葉を紡いでいく。

「まあ指切ったり腕切ったりしたって、正直つまんないもんね。もっとなかなか見られないようなやつ……例えば、おっぱいにアイスピック刺しちゃうとか」

「や…………やめろ……」

「アイスピックってねえ、あれ刺せば分かるけどメチャクチャ痛いんだよね。手に刺しただけでも失禁ものなのに、女の子が胸部に何本も刺された日にはもう……ね」

「………」

「メキシコ辺りの無法地帯に全裸で置き去りにしてきちゃうのもいいかなあ。たぶん、3日で犯し殺されると思うけど」

女が声を発する度、エマの歯軋りが増していく。

「さーて、それじゃあ、クリスちゃん？だったっけ。その女の子を今から呼んできたいと思いまーす」

「………………………待て…………」

「んー？どうしたのー？」

「俺が……プライドをかなぐり捨てれば、全裸で土下座して、お前の小便を飲めば、クリスは……クリスには手を出さないんだな？」

「ん～……まあ約束だしー」

「分かった。お前の条件を飲んでやる。だからクリスにだけは手を出すな」

「あっそう。へえ～、貴方結構冷たい奴に見えたけど、女の子のために自分を犠牲にできるんだ」

「うるせえ………早く……しろ……」

「うん。じゃあ取り敢えず、パンツを脱いでくれるかな」

俺は絶対にこいつを許さない。

当然こいつを裁くのは法だ。法によってこいつは、この世の地獄を味わえばいいのだ。

だがもし、法が下した決断に納得がいかなかった場合。

俺は初めて、法では無く、私怨で、人を、殺してやる。

正義の名の下にではなく。

殺したい欲求のみで、この女を殺してやる。

だから、今は………この女に………従う。


口の中に放たれた生々しい小便の味を噛みしめ、心も体も、ズタズタにされたエマだったのだが、心はまだ、折れてはいなかった。

エマは、正義を私怨に昇華した。

2015-02-08 21:41:35