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こちらスコットランドヤード!2

ユリちゃん

初めましての方も、
最初の作品を読んで下さった方も、

どうも(*^_^*)ユリちゃんです。
元・ユリッこです^^


本作は1がありますが、続きという訳ではないです。
  

では、よろしくお願いしますヽ(^。^)ノ

2013-05-13 21:06:27


ゆいこ

わーわーわーわーわぁぁぁぁぁ!!!!
↑すみません、叫びました。

もう、今回の更新で何が起きたの?!
フィガロの使者は世界を滅ぼす。

ていうか、エアフルトは滅ぼされちゃっていいの?
どういうこと?……?!

これからも楽しみにしてるよ^^

2013-07-04 21:55:24


ユリちゃん

コメント返し&解説


ゆっこ>
私も…作者なのに
パソコンに打ち込んだときには叫んだね。
ごめん 意味分からなかったよね?
悪いけど詳しくは解説をご覧ください!(^^)!
読んでくれて ありがと(*^_^*)頑張るよ!




※解説※

えっと、今回解説する理由は
読者さま方にご理解できるように、
そして自分でも整理をするために解説します。

まず、フィガロの使者は世界を滅ぼしてしまう
力を持っています。

しかし、エアフルトはフィガロの使者が世界征服の
力を自分に貸してくれるような存在だと思い込んでしまってます。
つまり、
エアフルトはフィガロの使者が
世界を滅ぼすということを知りません。
あれだけエリーゼ達が言ってるのにね…。

…と言った雑な解説ですが、ご理解いただけましたでしょうか?
ご不明な点がありましたら、お尋ねください。

           今日も暇人・ユリちゃん

2013-07-05 19:44:24


ユリちゃん

更新します(*^_^*)






天空の城・フィガロの本殿



水の神殿は、地上から今いる天空の本殿を

つなぐ重要な間で

だから何層もあったのだ。

そのことを、今から知ることになるだろう。

水の神殿のもう1つの役割―。



「やめて!!」

エリーゼの消えそうな声が

本殿中に響き渡る。

エアフルトは耳にもしていない。

グロスキー、チェルミー、クレイブ、シャアナは

ただ立っていた。

驚きと恐怖のあまり、足は震え、立ちすくむ4人。

エアフルトを止めようと必死に叫ぶエリーゼ達2人。

表情も行動も、先ほどと何ひとつ変わらない

クラリネ。

「お願い…聞いて!
 フィガロの使者の封じを解いてはいけない!!」

エリーゼは泣き叫ぶような、

もがくような、その先に絶望があるかのような

声を漏らす。

「はっ…何を言って…うわ!?」

エアフルトの言葉はさえぎられた。

急に辺りに人の形をしたものが現れ始めたのだ。

「いけない…封印を解いてはいけない…!!」

エリーゼはずっと繰り返して言った。

泣きわめき、もがくようにして。

「あれが、フィガロの使者…」

エリーゼの横で涙を流し

ぼう然と立ち尽くしていたメリーゼが口を開く。

フィガロの使者は、

人の形をしていたのだ。

辺り一面、人形の生気がないものが

姿をあらわにしてくる。

「……」

シャアナとクレイブは落ち着いた眼で

フィガロの使者を見つめていた。

「―我らは、世界を滅ぼす者。
 我が文明の末永い存続を願って他の民族を滅ぼす」

フィガロの使者の一人が、口を開いた。

使者はみな、男女入り混じっている。

格好はこの文明で共通していた

女性が絹の長いワンピースで男性も絹の衣服を身に着けていた。

「種の存続のため、我らは戦う」

フィガロの使者はそう言った途端、

急に宙に浮いた。

そして、天空の城の水の神殿へ向かう。

一行とエアフルト達は

フィガロの使者について行った。






天空の城・水の神殿



フィガロの使者の後を追い、一行達は

水の神殿にたどり着いた。

使者たちは、驚いたことに何かを神殿に水路につけて洗っている。

ひとりひとり、何かを手にして。

「あれは―水晶!?」

グロスキーがとある使者を指さす。

使者の手には水晶が持たれ、

水路の水につけられあらわれていた。

「…!!
 フィガロ文明の武器は、鋭利な水晶―。
 そしてフィガロ人はあの水晶に神の力を加え
 戦い…無敵の刃と言われた…」

チェルミーは記憶をたどりながらつぶやいた。

「水晶で戦うと!?」

グロスキーが驚きの声をあげる。

「…準備はできたみたいです」

メリーゼが悲しげな声をもらす。

「ついに、世界を滅ぼしに行くんですよ」

フィガロの使者は一斉に水晶を片手に

本殿へ戻っていく。

また一行とエアフルト達は

後を追いかけて行った。





天空の城・フィガロの本殿




一斉に、使者は天空の城の

外を一望できる大きな隙間から

外へ出ていく。

そして、一行が使者の出て行った後の

隙間から下を見る。

「ドーン!!」

下で大きな爆発音がした。

「バーン!ドーン!!」

続けて2回連続の爆発音だ。

「何が起こっているんだ」

チェルミーは驚く。

そして少し考えてから、言った。

「ここから出よう」

「はい!」

全員がチェルミーに従って

城を出て行こうとした―。












  続く(*^_^*)

2013-07-05 20:19:56


片山 舞歌 ◆読者モード

何も知らないって怖いね………←

ついに始まったよ……世界を滅ぼす…何か←

いつもこんな雑で短いコメントしか出来ないけど、応援してるから!
更新頑張れ!

2013-07-05 23:21:34


ユリちゃん

まいちゃん>
雑でも短くもないよヽ(^o^)丿
応援してくれるだけでありがたい…^^
更新頑張るね!



…と言う訳で更新!!








シャンボールの街・天空の城前




外に出てきた一行。

フィガロの使者は一体何をするつもりなのだろうか。

「ドーン!」

度重なる爆発音。

一行は天空の城から出て

やっと外の様子を把握できる状況だ。

「…ひどい…!!」

シャアナが口を手の平でおおい隠すような

ポーズをとった。

目の前に広がる豊かな街は、

もはや街ではなくなっていた。

建物は崩れ、地面の石畳はえぐれ、

人々の姿は見えない。

そして辺りには

爆発した後のように小さな火が揺れている。

「フィガロの使者たちは?」

グロスキーが言った。

チェルミーは上を見上げる。

「いない…」

上にはフィガロの使者の姿はない。

まさか、地上へ降りているのだろうか?

いろいろな考えが張り巡らされる中

またあの音がした。

「ドーン!」

爆発音だ。

それも、かなり近くから音がする。

チェルミー達は辺りを見回した。

「いたぞ!!」

グロスキーが指をさす。

その先には、森の奥から火の手が上がっていた。

燃えている森林を見つめながら

チェルミーは舌打ちをする。

「…ブランドールへ帰ろう」

「チェルミー!?何を言っているんだ」

「今帰ったらどうなるんです!」

「私達には阻止する責任があるんですよ?」

チェルミーの発言に、様々な意見がでる。

しかし、エリーゼ達は違った。

「…いいと思います。帰りましょう」

エリーゼは真剣な目でチェルミーを見た。

「エリーゼさん!?」

シャアナやクレイブ、グロスキーが声をあげる。

「帰った方が好都合なのです。
 そうでしょう?チェルミーさん」

ここで、クラリネが冷静に口を挟む。

「好都合?」

グロスキーが尋ねる。

しかし、誰も聞く耳を持たない。

「急いで帰りましょう、破滅する前に」

「破滅!?」

そうして、一行は

まだ無害の列車に乗り込み、

ブランドールへと向かうのであった。






















ブランドールの街・ホテル・スノーレル




「ヴァーネル!!」

「なんだフレシア」

ホテル・スノーレルでは

一大事が起きていた。

フレシアは焦り、足をバタバタさせている。

「クラリネがいないの!
 少し目を離したすきに…。
 目をさましたってこと?」

フレシアが目の前で

けだるそうにしている少年・ヴァーネルに向かって

言葉を浴びせかける。

「目をさましたのか?」

ヴァーネルは半信半疑といった表情だ。

「目を覚まさないといなくならないでしょう」

フレシアは少しムッとして

言う。

「どこへ行ったの?」

「落ち着け、フレシア。
 クラリネならきっと平気だ」

ヴァーネルとフレシアの会話は

途中、とある人物の登場でさえぎられる。

「だってどこにも………………あ、あなたは!?」

フレシアのヴァーネルを映す目は

とたんにとある人物に向けられた。

「お邪魔してすみません
 エルシャール・レイトンと言う者です」














ブランドールの街・駅前



少し長引いた列車移動時間。

やっとブランドールに着いた一行。

「ホテルへ行こう。フレシア達がいるはずだろう?」

チェルミーは焦る。

「はい!」

全員はチェルミーの後を追いかけて

ホテル・スノーレルを目指した―。





続く(*^_^*)

2013-07-06 14:17:58


暫く来ない間に大変なことになってる!?

フィガロ文明復活しちゃったよ! 何してんだエアフルト!
って、チェルミー警部? 何でホテルに戻るの?

ネージュ「ちょっと落ち着けよ…」

フレシアさんの様子もおかしかったし、レイトン先生は登場するし、これからの展開が気になる!

お互い更新頑張ろう☆

2013-07-06 21:54:51


ユリちゃん

コメント返します^^


雫>
読んでくれてありがとう(*^_^*)
ほんと、何してんだエアフルト!って感じだよね
チェルミーはホテルに戻るわ フレシアの様子はおかしいわで
極めつけはレイトン教授登場…忙しいな←

これからの展開、楽しみにしていてくれると思うと嬉しい(^o^)/
はいっ!更新頑張らせて頂きます!(^^)!

2013-07-07 14:19:26


ユリちゃん

更新しまーす(^o^)/





ブランドールの街・ホテル・スノーレル



「「バタンッ」」

ホテル・スノーレルの入り口のドアが

勢いよく開けられた今日この頃。

今日で世界が滅亡してしまうかもしれない、と言う時だ。

「チェルミーさん!?」

ホテルのロビーで慌ただしくしていた

フレシアが一行に目をやる。

一行は荒い呼吸をしていた。

そんな時、チェルミーがかすかにぼやける視界で

とらえた人物の姿があった。

「レイトン!?」

チェルミーは声を張り上げて言った。

「チェルミー警部。お待ちしてました」

シルクハット姿の彼―エルシャール・レイトンは

チェルミーの方を見る。

「手紙を…バートンから手紙は!?」

チェルミーが必死に尋ねる。

「はい、バートンさんから手紙が来ましたよ」

答えたのはレイトンではなく、

自称1番弟子のルークだった。

青いハンチング帽がチャームポイントと言ってもいいだろう。

ルークの手には一枚の手紙とみられるものが

握られていた。

「そしてスコットランドヤードに伺ってから
 ここへ来た…って訳ですね」

レイトンとルークの後ろから

聞き覚えのある声がした。

肩につくくらいの髪、黄色いワンピースに赤いリボン、

ワンピースの下に来た白いズボン…

レイトンの助手・レミだった。

「レミ!」

グロスキーがレミを呼んだが、誰にも聞こえていなかった。

「警部、もう文明は復活してしまったのですか?」

レイトンはすぐ話題を変えて

鋭く訪ねてきた。

チェルミーは苦々しくうなずく。

「そうですか…」

レイトンは静かに理解する。

そして「ところで」と続けた。

「確認したいことがあります。
 全てフレシアさんから事情は聞きました」

「確認したいこと?」

グロスキーはレイトンに尋ねた。

「はい。シャアナさんとクレイブさんの事で」

レイトンがいつもと変わらぬ

表情で言うと、全員がシャアナとクレイブに

視線を注いだ。

「え?」

動揺する2人に、レイトンはゆっくり口を開く。

「あなた達は、現在を生きる人物ではないと思われます。
 …本当は知っているんだろう?
 自分たちがフィガロ文明の時代に生きたということを」

レイトンの鋭い口調に、

全員が動揺した。

ロビーの片隅で一人外を見つめるヴァーネル以外は。

「じゃあ、2人がフィガロ人だと?」

グロスキーが言った。

「おそらく、精神以外は
 今を生きる人物たちのものです」

「何が言いたい?」

「つまり、生まれ変わりのようなものだ」

「生まれ変わり?」

「はい。では…
 シャアナと言う現代の人物がいるとします。
 そしてそのシャアナは、
 フィガロ人のとある女性の生まれ変わりで
 何かが原因で心が同調してしまった、と言うことです。
 それはクレイブさんも同じだ」

レイトンとグロスキーの会話を耳にして

シャアナとクレイブは顔を見合わせる。

ロビー中に沈黙が生まれる。

「…全くその通りです」

シャアナが口を開いた。

「私達はフィガロ人です。
 名前はアイシスとドレア」

シャアナとクレイブ、ではなく

アイシスとドレア。

2人は悲しげな顔をしている。

「私達は、お互いの両親に結婚を認められず…
 駆け落ちしてしまおうと考えていたんです。
 そして…2人で林檎の木の下で待ち合わせをしていた途中―。
 フィガロ人が作り上げてしまった過ち…フィガロの使者と
 争いが起きたのです」

アイシスは儚い瞳で笑う。

「…フィガロのあの街は破滅しました。
 私はひとり林檎の木の下で死んでいって…。
 結局ドレアとは会えなかったんです」

全員は悲しい顔をする。

涙を浮かべる者もいる。

「でも、死ぬ直前。ドレアが
 動かなくなった私を揺さぶって泣き叫ぶ姿が見えた。
 駆け落ちを約束して、大好きな人にみとられて、
 愛されたまま死ぬ。
 それもいいと思ったんです。
 ドレアには、まだ道があると思ったから」

アイシスを見つめるドレア。

ドレアはついに口を開いた。

「僕はあの後、自殺を図った。
 …アイシスが、死んだのは分かっていた。
 だけど僕はもう1度、アイシスと会いたかった。
 だから、生まれ変わった自分・クレイブになって
 生まれ変わったアイシスに会いに行ったんだ。
 それで、またやり直せたら―って」

「生まれ変わった私達、シャアナとクレイブも
 私たちと同じようにお互いを好きだった。
 2人とも、気付いてないみたいだけど…。
 だから私、2人の気持ちを奪うようなことはしちゃいけないって
 気づいてたけど…。
 やっぱりドレアと生きたかった―」

春風が、木々を揺らす。

アイシスの最期を共にした林檎の木が、

ゆらゆらと、ゆっくり春風に揺られていた―。






続く(^o^)/

2013-07-07 15:13:23


ゆいこ

ハロー☆←

シャアナ=アイシス…?!

ワオ!急展開ww
ってことは、シャアナ(アイシス)はフィガロの使者だ!

これからもファイト!

2013-07-08 20:44:41


ユリちゃん

…更新…






ブランドールの街・ホテル・スノーレル



共に超文明計画の阻止を目標としてやってきた

仲間、シャアナとクレイブ。

実は2人はフィガロ人のアイシスとドレアの

生まれ変わりだった。

「―私たちの人生は終わってしまったけど
 この身体…シャアナとクレイブはまだ14歳だものね。
 人生、これからの現代人の未来を
 奪う訳にはいかないって分かってる…」

アイシスはゆっくり話した。

「分かってるから…」

アイシスが続けても

レイトン達は誰ひとりとして身動きもしない。

少し、目が涙にあふれるだけだ。

アイシスは泣いていた。

白い粉雪のような頬に、透明の涙が

流れた。

その次も、どんどん目から頬を涙が流れていく。

「だからドレア、
 身体をシャアナ達に返しましょう」

アイシスはドレアの方を振り向いて

静かに言った。

「…うん…」

ドレアも涙があふれていた。

「また、生まれ変わって
 もしあなたにめぐり逢えたら―…
 その時もまた、私を選んでくれる…?」

アイシス、いやシャアナの身体がだんだん

透明になっていく。

ドレアは驚きながらも、

アイシスの問いに

「…必ず、必ず君を選ぶよ。アイシス―」

身体、つまりシャアナとクレイブの身体が

どんどん透き通っていく。

生まれ変わり、やっと

こうしてめぐり逢えたアイシスとドレアにも

とうとう終わりが来た。

「さよなら ドレア―」

「アイシス…」

「なに?」

「永遠の約束だ。必ず迎えに行くよ」

「じゃあ、永遠に待ってる。あの日と一緒に―」

そして、シャアナとクレイブの身体は

そこから消え去ってしまった。

それと同時に、

古代文明フィガロの恋人・アイシス達も消えた。
















ずっと ずっと あなたが忘れても

私はあの日の… 大きな林檎の木の下で

あなたをいつだって待ってるから

いつか 必ず―  迎えに来てね

私とあなたの最期の…永遠の約束――――

さようなら ドレア

私は今林檎の木の下で再び眠る











シャアナとクレイブの正体の裏には、

悲しくも切ない、儚い想いがあったのだろう。

レイトン達は感動して泣いているのが

ほとんどだ。

「…あ!先生」

流れる涙を必死にぬぐい、

思い出したかのようにルークがレイトンに言った。

「なんだいルーク」

レイトンも目が赤い。

「あの、シャアナさん達の身体が消えてしまって
 本人達は一体どうなるんですか?」

確かに、ルークの言うとおりだ。

「そうですね、教授…どうするんでしょう?」

レミがレイトンに尋ねると

レイトンはゆっくりうなずく。

「大丈夫ですよ、ほらこの通り!」

レイトンがうなずいた瞬間、

どこからか声が聞こえた。

全員が声の主を探そうとしたが

どうしても見つからなかった。

「…シャアナ!それにクレイブも!!」

やっとチェルミーが、

声の主・シャアナ達を見つけた。

「どうしてここに…」

レミが声を漏らす。

「実は…私たちもあの2人が前世ってこと知ってたんです。
 あの2人は私たちの知らないうちに
 私達に変わってたんです」

シャアナが困ったような表情で言う。

「で、あの2人が消えた瞬間
 ここに戻って来てて…」

と、クレイブ。

「何はともあれ無事でよかった、
 早速だけど、教授?」

レミはシャアナとクレイブの安否を確認すると

レイトンに話を振った。

「ああ、レミありがとう。
 ところで、チェルミー警部」

レミに話を振られた

レイトンは、唐突にチェルミーを呼ぶ。

「なんだね」

チェルミーがレイトンのそばへ寄ると

レイトンはチェルミーに耳うちで

あることについて話した。









次回に続く(^o^)/

2013-07-08 20:46:01


ゆいこ

さっすがユリ♪

表現がとてもうまいです^^
アイシスとドレア。
儚い恋は終わってしまったのね…

シャアナ、いい前世で良かったねぇ!

これからもがんばれ☆

2013-07-08 21:04:20


ユリちゃん

コメント返します!(^^)!

ゆっこ>
2回もコメントありがとう(*^_^*)
表現が上手い!?
何を言ってるの…ゆっこの方が上手いよ!
でもありがとう←

うん アイシスとドレアの儚い恋は終わっちゃったんです(T_T)
シャアナの設定色々作っちゃいました。
シャアナを作ってくれてありがとう!そして
応援・読んでくれて感謝です。

2013-07-09 20:36:39


ユリちゃん

…更新…





シャンボールの街・優雅な駅前



シャアナ達の前世にまつわる一件が落着したため

再びシャンボールの街へ帰ってきた一行。

そして一行のほか、

レイトンとルーク、レミが加わり

超文明計画の解決を試みた。

街ではいまだに使者たちが

破壊活動を行っている。

住人はもういないはず。

建物もほとんどを壊したはず。

それなのにまだ何かが必要なのだろうか。

一行に加わっていた

未来予知者・クラリネが

ふと口を開こうとした。

「…見えていないの」

クラリネの唐突かつ、短答な発言に

一行は戸惑うばかり。

「見えていない?」

グロスキーが問うと

クラリネは首を縦に振る。

「使者は盲目なの。
 彼らの行動は全て指令からきている。
 もともと心がない
 ただの種の存続のために創られた…いわば人形だから」

クラリネがそう言う。

「指令とはどこからきているんですか」

するとレイトンが

鋭く尋ねる。

「使者を創ったフィガロ人から
 行動をプログラムされているんです」

クラリネが淡々と話す。

生温かい風に吹かれながら

一行は人がいない駅前で

立ち尽くしていた。

「そうですか。
 フィガロ文明は今より進んだ文明だったんでしょうね」

レイトンは納得し

視線を街へ戻す。

「つまり指令は
 まだこの街を壊せ…と言う感じでしょうか」

レイトンがつぶやく。

「そうでしょう。だから使者は
 破壊活動をやめない」

クラリネとレイトンの

知性あふれた会話に誰もが

割り込むことができずにいた。

「彼らの動きを把握できたことだ。
 早速計画を封じましょう」

レイトンが会話を終えると

後ろにいた一行達に向かって

言い放った。

いきなりの発言に

一行も驚いた。

「えっと、まず何をするんでしょう?」

クレイブが

困ったようにして問いかけた。

するとここでレイトンに代わって

ルークが話をし始めた。

「使者と文明の力を
 封じるのは案外簡単ですよ。
 まず、あの使者をおびき寄せるのが
 僕たちが提案した策です」

そうルークが言うと

全員は最初は戸惑っていたが

納得した様子だった。

「おびき寄せるのはどうするんですか?
 彼らが指令で動いているなら
 どうにもこうにもできないでしょう」

シャアナが冷静に言う。

「使者のプログラムには
 向かってきた者を始末すると言う
 プログラミングもされています」

クラリネが口を挟んだ。

「じゃあ、向かっていきましょう」

「そうだね、レミ」

「ちょっといきなりですね…」

レミとレイトンは乗り気だ。

「でも行きましょう」

今度はシャアナだ。

しょうがなくあとの

全員は折れたが

どうもこの事件は勢い・いきなりが

多すぎる気がしていた。














さて、一行は

今森の周辺にいる。

使者はすぐそこで

ひたすら減らない樹海を切り倒しにかかっている。

今の状態で

一行が向かっていけば

きっと相手にはするだろう。

「準備はいいですか?
 行きますよ……」

先頭だったレミが

そう言った。

そしてスタート、と

合図が来たかのようにして

全員が動いた。

樹海は切り倒されてある程度使者が見えた。

そして、使者の目の前まで

やってきてしまう。

「邪魔スル者ハ
 始末…」

使者は機械の声で

つぶやいた。

瞬間、一行に飛びかかってきて

大奮闘。

そして匂いを嗅ぎつけた

動物のように全ての使者が集まってきた。

おびき寄せるのには

成功したようだが

この後はどうするか聞いていない。

チェルミー達は

一心不乱に逃げ回り、樹海を抜け

とうとう駅前までやってきてしまった。

全員が息を切らせながら

やっとの思いで集まって隠れた。

「これからどうするんです?」

クレイブが尋ねる。

「天空の城へ呼び出す」

レイトンが息苦しさを詰め込んだような声で

言う。

「…天空の城では使者の指令をしない。
 天空の城は使者を封じるための城だから」

クラリネがすかさず加えつける。

「じゃあ天空の城に行けばいいんですね」

「そうだ。早速いこう」

「いきなりですね」

「ツッコミはいい
 面白くない」

「今そーゆー問題ですかね!?」









天空の城・フィガロの本殿


あの後、

使者は計画通り一行達に着いてきた。

そして、フィガロの本殿に来たのだ。

使者たちは

本殿に入ったとたん動かなくなってから

ばたりと倒れこんだ。

「成功…ですか!?」

ルークが歓声を上げる。

「ああ」

レイトンも嬉しそうだ。

「では…いよいよ最後ですね。
 封じましょう」

レミがそう言う。

「封じるって、どうやって」

またしてもクレイブ。

「ここからは
 私たちの出番です」

そして今度は

メリーゼ、エリーゼ、クラリネが

前に出て言った。


そして3人は息を合わせて

何か呪文を唱え始めた。


そして呪文を唱えること約3分。

使者の姿は消えていった。

「封印はできました…」

メリーゼの明るい声に

全員が心弾ませた。

「やった…やったーーーーー!!」

とびきり弾んだ声で

ルークが言った。

「終わったんですね」

とクレイブ。

「良かった~」

とシャアナ。

「終わったー帰れるー!」

もはやキャラが崩壊したかのような

声でチェルミーとグロスキーが言う。


超文明計画をめぐる事件は

解決した―。
















































後日




チェルミーとグロスキーは

ロンドン、スコットランドヤードへ

帰ってきた。

そして事件解決の報告者をまとめ

上司から休暇を貰ったという。

シャアナとクレイブは

お互いの気持ちに気付き現在は

交際中だ。

レイトン、ルーク、レミも

ロンドンに帰っている。

そして―

クラリネは

平穏な暮らしをし

メリーゼ、エリーゼは

両親を取り戻し、

家を建て、エリーゼは

婚約者とついに結婚したという。


―こうして、

一行には普段の平穏な日々が取り戻され

今日も明日も、幸せに暮らしていく―。












     エピローグ    警部の休日





超文明計画の件から約一週間。

チェルミーとグロスキーは

上司からほうびに休暇を貰い、

それぞれ愉しんでいるようだ。

そんな彼らだが、

悪運が強いのか運命なのか―。


「ペルシアナ音楽堂の
 5年に1度の音楽祭があるんだ」


「5年に1度の音楽祭か!
 どれどれ…場所は…ペルシアナ音楽堂か!」



―こうして、2人はまた
 
一緒になりそうだ―













    こちらスコットランドヤード!2

   


 ……………END……………

2013-07-09 21:53:59


ゆいこ

完結、ですか…?!

おめでとうございます☆
こちスコ!3ってありますか!

ていうか、あってほしいです!

次も頑張ってね☆

2013-07-09 21:58:39


ユリちゃん

コメント返し&作者より



ゆっこ>
急って言うか雑って言うか…完結しちゃったね。
ありがとうございます!
はい、ご心配なく!←
3も書きますのでヽ(^o^)丿
次も頑張るよ^^







読んで下さった皆様に!


この度はご愛読・応援、誠にありがとうございます。

あっさり終わってしまいました…。

はぁ!?って感じですが…(汗)

こちスコじゃなくて超文明だけじゃねぇーか!

と言うのも作者、本当に思ってます。

しかーし!

超文明編には後日談として

エリーゼ達の様子を描き下ろしてみます(短いけど)。

雑な終わり方だな、おい!

なんてのも一番わかってます…

ご理解いただけると本当にうれしいです。

では!!

早速ですが超文明編後日談 機会があれば覗いてみてください。

 

                 雑な暇人・ユリちゃんより

2013-07-10 20:04:17


ユリちゃん

こちらスコットランドヤード!2超文明計画編・後日談

         「笑顔の街」





超文明をめぐる事件が解決して3週間後。

ブランドールの街は

明るく活気づいていた。

メリーゼ・エリーゼ双子姉妹は

両親を白昼夢の世界から

呼び戻すのに成功し

元の温かい家庭を作り上げた。

家を建て直し、

全てが元通り、いや前より良くなった。

エリーゼは

婚約者(詳しくはこちスコ!1で)と

再び会い、

そしてついに結婚式を挙げる予定もある。

メリーゼの方も

前から付き合っていた恋人に

プロポーズされ

結婚式を来月挙げる。

2人とも幸せを手に入れていたのだ。


「お姉ちゃん、パン屋さん行かない?
この年にもなってお母さんからのお使いですって」

事件から3週間。

すっかり元の生活に戻り

家の庭でぼんやり外を眺めていた

メリーゼにエリーゼが話しかける。

メリーゼはふと我に返って

エリーゼを見つめる。

「パン屋さん?…そうね
散歩も兼ねていきましょうか」

メリーゼはエリーゼに言って、

外に行く準備をした。

買い物用の木のかごバッグを

片手に住宅街にある家から飛び出して

商店街に向かっていった。

ブランドールは今、花ざかりだ。

春の街は花にあふれてとても美しい。

隣を並んで歩く

メリーゼ達も道の際にある花壇に

視線を向けていた。

「あ、レイ…」

花壇にそそいでいた視線を

目の前に立つ青年にむけた。

「結婚おめでとう、あさってなんだろ、式?」

レイは頬を赤く染めて

照れながらエリーゼに言った。

「あ、ありがとう…」

急に言われたエリーゼは

戸惑った様子を見せた。

「あのさ、クラリネの…知ってるだろ」

レイは、そう言った―。


続くヽ(^o^)丿

2013-07-10 20:34:29


ゆいこ

「笑顔の街」。いいタイトル~(*^_^*)

ブランドールの街は笑顔の街になったんだね♪
レイはエリーゼに何を言ったのだろう。

シャアナ&クレイブはどうするんだろ、
ていうか何してるんだろ…。

ユリ様!これからも応援してるよぉ☆

2013-07-12 21:01:07


ユリちゃん

コメント返すよヽ(^o^)丿


ゆっこ>
え、いいタイトル?
良かった…ちょっと悩んだんだよねぇ。
レイが放つ言葉は後ほど!
シャアナ&クレイブコンビの後日談も
書くのでその後の様子をご覧あれ(*^。^*)
いつも応援ありがとう、様は余計だよ^^









   「笑顔の街」





「あのさ、クラリネの…知ってるだろ」

そう言って

言葉を濁すレイ。

メリーゼとエリーゼは

クラリネの名前が出た時

顔色が悪くなった。

「…予言ができなくなったことでしょう」

エリーゼはためらいがちに言う。

「ああ」

レイも少し暗く言った。

真昼の街、一部に

沈黙が流れる。

「これからお見舞い?」

メリーゼがレイの片手に隠すように

持たれている花束に気がついた。

レイは驚いて

自分の片手にある花束を見つめる。

「あ、あぁ…」

驚いた後、レイは恥じらいながら

花束を抱えて言った。

「…お姉ちゃん、私たちもお見舞いに行かない?」

レイを見たエリーゼが

メリーゼに尋ねた。

メリーゼは迷う間もなく

即答を返す。

「そうね、行きましょう」

―そうして、

レイ、メリーゼ、エリーゼは

ゆがみ坂の上にあるクラリネの豪邸を

目指したのだった。







「クラリネお嬢様、
 ご友人がお見舞いに来られました」

1人の執事が

自分の部屋のベッドで横になっている

クラリネに告げる。

「…………」

クラリネは無言だった。

しかし、

招致を受けなくとも

執事は部屋に友人、つまりメリーゼ達を

招き入れた。

メリーゼ達が部屋に足を踏み入れると

クラリネのベッドの傍らには

そう、見覚えのある―フレシアがいた。

「…っ!
 メリーゼちゃん達に、レイも!?
 皆揃ってクラリネちゃんのお見舞いに」

フレシアは驚いて

3人を見つめていた。

「クラリネ…」

ベッドに横たわる

クラリネは、生気を失っていた。

目は死んだ魚のようで

顔色は真っ青、呼吸以外ちっとも動かない。

「クラリネ
 予言ができなくなったってどうしてなんだ」

レイは

つらい顔をしてクラリネに問う―。

2013-07-12 22:06:05


ユリちゃん

ごめんなさい!間違えて途中で切っちゃいました。
続き↓




「レイ、クラリネは今何も反応しないの」

フレシアが悲しげに言う。

「フレシア、毎日見舞いに来てるんだろ」

「え?うん、そうだけど…」

フレシアとレイの

会話が始まったところで

勘がいいエリーゼは

やっと分かった。

「そっかぁ、なるほどね」

事情が分かったエリーゼは、

かすかに笑みを浮かべる。

「どうしたの?」

メリーゼが尋ねるが

エリーゼは全く聞く耳を持たない。

レイの手にまだしっかりと

花束が握られているのを

目にして、エリーゼの推測は

まだ信じる要素がありそうだ。

会話を終えた

レイに、エリーゼは耳うちで

こっそり尋ねた。

「レイ、クラリネのお見舞い用じゃなくて
 フレシアにあげる用の花束なんでしょ?
 つ・ま・り~
 レイはフレシアが好き?」

エリーゼはひとりで盛り上がりながら

尋ねるが、レイは

顔を真っ赤にして焦ったりおどおどしながら

返事をやっとの思いで返した。

「す、好きだけど…」

照れ隠しが下手な

レイの事は、エリーゼももうお見通し。

「そう、頑張ってね。
 フレシアも好きな人いるんだからね」

エリーゼがふいに言った。

「え、好きな人って…誰?知ってるなら教えろよ」

レイはエリーゼに言ったが

意地悪をしたエリーゼは

にっこり笑う。

「望み通りになるわ、
 レイが上手くやれば。
 これからなのよ、青年」

「え、ちょっとキャラ変わってね?」









話は戻る。

クラリネの問題だ。

「私、予言ができなくなったの」

数分してから

クラリネはやっと口を開いた。

「…どうしてできなくなったかとか
 心当たりは」

レイが静かに言う。

「超文明計画が
 すべて終わった時から…
 ちょっとおかしくなっていたのよね」

クラリネはふっと口角を緩める。

「もともと、私はただの人間だもの。
 きっと本来に戻ったのかもね」

静かな室内に

クラリネの声が響いた。

「クラリネちゃんは
 予言ができるようになったのってつい最近なんでしょう」

フレシアが思い出したかのように

両手の掌をパン、と叩く。

そしてその場の全員が

ひらめいたような顔つきをした。

「そうね、いきなり…
 ある日突然できるようになったから。
 だから……!!うっ」

落ち着いた様子で話していた

クラリネは、急に頭を抱え声をあげる。

「クラリネ!?」

「う、うう…っ」

クラリネは苦しそうに

していた。

「…夏ノ夜…現レシ音楽堂ノ真実ヲ明カス者―
 月夜ニ照ラサレル音色ノ嘆キ…」

「クラリネ…」

クラリネは、

予言をしたのだ。

夏の夜に現れし音楽堂の真実を明かす者―

再来月辺りの事だろうか。

何はともあれ、

予言ができるようになったことは変わりないようだ。

「あれ…私今…」

クラリネは我に返って

辺りを見回す。

「よかった、もう平気みたいね」

メリーゼがクラリネに言う。

「ありがとう、皆―」














「結局、なんだったんだろうな」

クラリネの豪邸から出た後、

レイ、フレシア、メリーゼ、エリーゼは

ゆがみ坂を降りていた。

「まぁ、いいじゃない。
 そう言う時もあるわよ」

メリーゼが笑いながらそう言うと

「それに、レイよかったじゃない。
 可愛いあの子に会えたんだから」

と、エリーゼが付け加えた。

「本当キャラ変わったんだな」

レイはツッコむ。

「じゃ、お姉ちゃん
 お使い行こうよ」

エリーゼはメリーゼとそそくさと

商店街へ駆けて行った。

そして、2人きりになった

レイとフレシア。

ここで、

思わぬチャンスが訪れる―。

「あれ?レイ、花束クラリネに
 渡すのじゃないの?」

フレシアが言った。

「え?あ、これは…その…」

焦るレイ。

「分かった、違う人にあげるとか?」

フレシアが明るく言う。

「…フレシアになんだ」

「え!?」

レイは思い切って言ってみた。

フレシアは驚愕の表情だ。

「フレシア、俺…
 ずっとお前が好きだったんだ」

レイは顔を真っ赤にさせながら

花束をフレシアの前に

差し出した。

フレシアの目からは少しの涙が流れていた。

「う、嘘だ…」

「嘘じゃない!俺が嘘ついたことあるか」

「ある、すっごくあるよ」

「あーっ、そうじゃなくて。
 俺、フレシアが好きなんだ」

「……………」

「本当の本当に、私?」

フレシアはレイを真っすぐ見つめ、言った。

「うん」

レイもフレシアを真っすぐ見つめて言った。

「俺と付き合って下さい」

レイは今一度、花束を差し出す。

「私も、お願いします」

フレシアは嬉し涙でいっぱいだ。

花束を受け取って、レイの手を握りながら泣いていた―。


そして、

その様子を見つめるアレニウス双子姉妹がいた。

「よかった、良かった」

エリーゼは満足げに笑う。

そんな春の日の街の様子の1ページだ。




      
       ~Happy・End~









次はシャアナ・クレイブ編

「それは若き青春を」

お楽しみにヽ(^o^)丿
ちなみにこれが終わったら3書きますのでよろしくです。

2013-07-12 22:54:20


ユリちゃん

こちらスコットランドヤード!2超文明計画編・後日談



      「それは若き青春を」




超文明計画の阻止後、約3週間。

自分たちの前世が

アイシスとドレアと言う古代フィガロ文明に生きた

人物だったこと、

その2人は儚い恋をしていたこと、

そして自分達は生きていること、

生きているから、アイシス達とは違って

したいように恋ができると分かった。

今回は、そんなシャアナとクレイブの

恋の物語。





超文明計画阻止後、

チェルミーやエリーゼ達と別れ

2人は地元へ戻った。

そして、前世と同じく

自分たちの心に宿っている恋を知ったのだ。

2人の恋の始まりは、

クレイブにあった。

「シャアナ」

ある日の学校からの帰り道。

一緒に帰っている途中にクレイブが言った。

「なに?」

顔を赤らめるクレイブの方を

振り返ったシャアナ。

「付き合って下さい」

思い切って、クレイブは

うつむきながら言った。

シャアナは驚いていた。

「うん、いいけど」

シャアナは驚いた後、普通の顔をした。

クレイブは

わずかに喜びをかみしめていた。

「えっ……ほんとに?」

クレイブは嬉しさと半信半疑な顔で問う。

「で、どこに付き合えって?」

「……………は?……………」

「え、そういう意味でしょ」

そうか。

えらい勘違いっぷり、さすがシャアナだ。

クレイブはなんだか

悲しくなってきた。

「…そうじゃなくて、
 恋人になってほしいって意味の」

分からない、といったような表情の

シャアナに対して

クレイブが恥ずかしそうに言う。

そう言うと、やはりシャアナも

驚きと恥ずかしさにあった。

「えっ!?
 そっちの意味で…。
 な、なんで私……」

爽やかな風が吹く中、

もはやその風は2人にとって

沈黙あふれる悲しい風と化しつつあった。

「な、なんでって…
 好きだからだよ」

クレイブは沈黙を破って言った。

「そうじゃなくて…私なんかのどこが好きなの…?」

シャアナが尋ねると

再び沈黙が訪れた。

「…言えないってことは嘘なんでしょ!?
 あ、分かった…私をだますつもりね?
 でも残念でした、引っかからないもんね」

「違うっっっ!!
 そうじゃない…」

「…じゃあ、なんなのか言ってみてよ」

「シャアナの明るい所とか
 皆に気を配れる所とか、笑わせる所とか
 笑顔とか…とにかく全部好きなんだよ」

クレイブは最期はキレ気味に言った。

シャアナの顔がどんどん沸騰していくのが分かる。

「答えは?」

いてもたってもいられなくなったクレイブは

シャアナに尋ねた。

「…私も好きだけど…」

「じゃあ…」

「だけど!!
 相手の全部が好きだなんて有り得ない、
 そんなの盲目じゃない。
 好きなところしか見ようとしないのは
 見えてないのと同じじゃないの」

シャアナとクレイブの恋は

かなり?難しいようだ。

「盲目なんかじゃない、
 嫌いなところだってある」

「じゃあ全部好きとか嘘言うなよー!!」

シャアナの激しいツッコミがあってから、

クレイブは口を開いた。

「シャアナの嫌いなところは、
 鈍感なところだ」

「鈍感?」

「その笑顔が周りをどれだけ明るくしたか気付かずに
 自分は嫌われてるなんて思ってる!
 シャアナを嫌う奴なんかいるわけねーだろ」

「絶対に周りから好かれる人はいないって」

「ともかく!」

「聞けよ話!!」

「………………」

激しさ増すツッコミ会話は幕を下ろす。

「私はねぇ、クレイブの
 不器用なところ以外なら好き。
 クレイブときたら
 感情表現へたくそすぎるのよ!
 周りを傷つけないよう…って!
 しかも優しい雰囲気と見せかけて
 怒ると手がつけられないじゃないの」

「え、それって…」

「なによ…?」

「両想いって事?」

「は?」

「付き合ってくれるの?」

「……」

「シャアナ?聞いてる?」

「……」

「改めて言うけど…
 付き合って下さい!!」

「こちらこそ、よろしく…」

爽やかな風吹く

下校途中。

想いを伝えられた

シャアナとクレイブ。

「やったーーーーーーー!!」

気付きたての恋は

まだ若くて、幼さも残る

甘酸っぱい青春の中だけれど。

そんなハッピーエンドもいいかもね。

気付けば

日が沈み始めた、幸福な春の日の1ページ。


  
      ~Happy・End~












ここまで読んで下さった皆様に、

本当に感謝しています。

お付き合いありがとうございました。

以上で、本当に本当に

最後となります。

また次回作でお待ちしてます!!



 こちらスコットランドヤード!2

      ☆End☆



2013年 7月13日   ユリちゃん

2013-07-13 15:09:59


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