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レイトン教授と罪人の晩餐

KOKUA

初めまして、KOKUAです。
初めて小説を書くので、
変になるかもしれません。
よろしくお願いします。

2011-05-08 14:04:07


KOKUA

忘れていたんですど、
コメント返しをしていなかったんです。
申し訳ありません!!
という訳で、コメント返しを
しようと思います。

*ちゃんさん、ざくろさん、
アスナさん。一年前にコメントを
書いた人もいますが、
更新を楽しみにしてくれて
有難うございます!
後、コメント返しを遅れて
すみません・・・。
是非三人の小説を拝見したいと
思います。そのときは、
コメントを書きたいと思います。

2012-04-07 10:11:48


KOKUA

どうも、KOKUAです。
そういえばコメント返しを
していない方がまだいました。
Ewotaさん、コメントをしてくれて
有難うございます!
作品を見たら、コメントを
書かせていただきたいと思います。

2012-04-07 16:31:25


KOKUA

どうも、KOKUAです。
コメントが面倒になったので、(笑)
とりあえず更新を始めます。

次に扉を開けたのは、
高貴な雰囲気が漂う老女だった。
「あら、英国紳士さん、こんにちは。」
「初めまして、
エルシャール・レイトンです。
こちらは、弟子のルークです。」
「坊やも宜しくね・・・。」
ウィルソン社長は、静かに座った。
「早速ですが、トッド社長が
生きている前は何処に居ましたか?」
「そうねぇ・・・。私は
社員の皆とワインを飲んでいたわ。
トッドは少し離れた所にいたわ。」
冷静な顔でアリバイを語り、
懐から煙草を出し火を点け始めた。
ルークは、少し嫌がる仕草を見せた。
「あら、ごめんなさいね。
私ねぇ・・・、愛煙家なのよ。
今から消すわね。」
「左利きなんですか?」
レイトンが、急に関係のない質問を
口に出してきた。
「え、えぇ・・・、そうですけど。」
「ワインを飲む時を見たのですが、
右手を使っていましたが・・・。」
「直されたんです。食べる時、
飲む時、書く時は右手なのよ。
煙草を吸う時は、
どうしても左手になるのよ。」
「ビックリさせてすみません。」
レイトンは決して表情を崩さないが、
ルークは困惑していた。
「先程クラリスさんから、
このモデルショーの目的を
お聞きしたのですが、
大企業との契約と聞きました。」
「そういえば、去り際に
クラリスさんが言っていましたね。」
ルークが、思い出したかのような
表情を見せた。
「えぇ、その通りよ。
大企業『クレオパトラ』とね。」
「その目的は、何ですか?」
その質問をした瞬間、ウィルソンは
暗くなり口を閉ざした。レイトンは
何か秘密が有るような気がした。
すると、ウィルソンは苦笑いをして
「それはまだ言えませんわ。」
「それは失礼致しました。」
やはり隠していると、レイトンは
心の中で勘付いていた。
今度はルークが質問をした。
「ウィルソンさんは、どの様にして
社長になったのですか?」
「あら、久々に聞いた質問だわ。
まぁ、事件に必要なら言うわね。
元々は私の曾祖母が立ち上げた、
小さな小さな企業だったのよ。
社長になったのは、母の病気が
悪化したからなのよ。元々は、
会社のチーフ・デザイナーだったし。」
「要するに、後継ぎって事ですか?」
ウィルソンは溜息を吐きながら、
黙って頷いて見せた。
吸っていた煙草は、みるみる
灰に化していく。
「では、最後に。13人の容疑者の中で、
怪しいと思う人物はいますか?」
また、迷っているような
素振りを見せて数分黙った。
そしてウィルソンは口を開くと、
「誰とは言い難いけど、
ウチの社員だと思いますわ。
トッドを恨んでいる社員は、
多分いるかもしれませんが・・・。」
と、暗い口調で言い放った。
「誰かそれに該当する
社員は、いませんか?」
「いるはいるけど、犯人の
真意無しでは該当する社員など
分かるはずがありませんわ。」
「真意無しでは、ですか・・・。」
ルークは、静かに呟いた。
「成る程、分かりました。
ではこれで聴取は終わりにします。」
軽く会釈をし、立ち上がると
ウィルソンはかなりの小声で
「あと少しだったのに・・・。」
と、囁いていた。ルークは、
疑問に思う顔になった。
するとウィルソンは、
「あ、そうだ・・・。」
と、何か思い出したかのように言った。
レイトンは問うと、
「英国紳士さん、早く犯人を
捕まえてくださる?あなたに、
私は期待しているので・・・。」
「えっ、ええ、早く捕まえます。」
悲しい笑顔を見せると、ウィルソンは
似合わない事務室から立ち去った。
ルークは素早く立ち上がり、
扉を少し開けて、ウィルソンが
早く遠くへ行くのを見守っていた。
レイトンは、不思議そうに眺めていた。
遠くへ行ったのを確認し、
ルークは直ぐに扉を閉めた。
「先生、聞いて欲しいんですけど!」
ルークが焦ったような口調で、
レイトンに言った。
「聞いて欲しい話?」
レイトンは冷静に受け答える。
「ウィルソンさんが立ち去る時に、
『あと少しだったのに・・・。』
って呟いていたんですよ。」
「やはり、ウィルソンは
何かを隠しているに違いない。」
「でも、何で『あと少し』
だったのでしょうか?」
「さぁ、それは調べなければ
理由は浮かんでこないだろうね。」
レイトンとルークは、
その言葉が鮮明に残って
ウィルソンの証言などあてにならなかった。

次回の更新もお楽しみに!

2012-04-21 08:42:10


KOKUA

どうも、KOKUAです。
登場人物イラスト第4弾です!
出来れば、批判ください。(笑)

2012-04-29 16:03:29


KOKUA

どうも、KOKUAです。
登場人物イラスト第5弾です!
第6弾もお楽しみに!

2012-04-30 17:56:57


KOKUA

どうも、KOKUAです。
コメントが流石に面倒臭くなったので(笑)、
更新を始めちゃいます。

レイトンとルークが静かに待っていると、
男が一人扉を開けてきた。
クラリスが証言の中で言っていた、
ロビン・クルーザーだ。
サングラス越しだが、かなり
不機嫌な瞳をしていた。
「ロビン・クルーザーです。
『ウィッチ』のメンズチーフデザイナーです。」
レイトンは会釈すると、静かに座った。
「では、あの時に何をしていましたか?」
「社員と話さず、独りで居ました。」
声はかなり小さく、ルークは
後悔をしているに違いないと
悲しく感じていた。
「レイトンさん・・・、俺って
殺されかけたんですよね。」
「トッドさんが飲んだワインですね。」
「どうして、トッドさんが
ロビンさんのワインを飲んだんですか?」
ルークが慎重に問いかけると、
「俺は下戸で、葡萄アレルギーなんだ。
飲むのを躊躇っていた時に、
トッド社長が『飲もうか?』って
言って、グラスを・・・。」
ロビンは少し俯いていた。
「毒に気づかなかったのですか?」
「もちろん、毒がいつ入ったかも
分からないですし・・・。」
「確かに、あんなに人がいては
毒を入れられる瞬間なんて分からないですね。
でも、犯人はいつ毒を入れたんでしょうか?」
ルークが言った何気ない言葉に、
レイトンはハッとした。
まるで頭に電光が走ったかのように・・・。
「ルーク・・・。その言葉は、
私の推理の穴を埋めてくれたようだ。」
「えっ・・・!?」
「どうやら毒を入れた瞬間ばかり、
眼中に入れていたようだ。」
「でも、レイトンさん!
何処に毒を入れたんすか?
仮に言うけど、此処はホテル。
捨てる場所なんて沢山ありますよ!」
「いや、私の推測だと
毒を捨てる機会があるのはトッド社長が
死ぬ直後と考えるのが妥当です。」
「確かに13人の容疑者が
捨てる機会は、幾らでも有りますね。」
レイトンの冴え渡る推理に、
ロビンは開いた口が塞がらなかった。
「聴取の後に調べるのが、
一番手っ取り早いですかね・・・?」
ロビンは戯けた口調で囁いた。
「確かに、妥当な方法ですね。」
ルークは、あっさり乗った。
「兎に角、聴取の後は毒探しを行おう。」
ーーーー「すみません、話が逸れましたね。」
ロビンは普通に戻ったと、
安心をしていた。だいぶ苛立っていたに
違いないと、レイトンは感じた。
「では、デザイナーに成ろうと
思ったきっかけって何ですか?」
「えっ?」
ロビンが手に入れた安心感は、
直ぐに吹きとばされてしまった。
「それって、答える必要性は
あんのか・・・?」
レイトンは、黙っていた。
ロビンは瞳を見て、答えざるを得ない
状況だと感じ取った。
「・・・拾われたんだよ。」
ルークは、少々驚いている。
素早く吐き捨てた言葉に聞こえた。
「デザイン専門の大学に
在学していた時に、たまたま
拾ってくれたんだよ・・・。
社長にはとてつもねぇ恩が有るんだ。」

2012-05-04 11:51:58


KOKUA

どうも、KOKUAです。
前回の更新を、変な部分で
終わらせてしまいました。
今回の更新は、前回の続きだと
思ってご覧になって下さい!

「たまたまですか・・・?」
「ああ、違う違う!言い間違いだ、今のは。
正確にいえば、才能を見込まれたんだ。
それで『ウィッチ』に拾われたんだ。」
「・・・そうなんですか。
では、最後に。アパレル大企業の
『クレオパトラ』との契約が
このイベントの真意と聞きましたが。」
「ああ、それは社員全員が
知っている事だからな。
契約が、双方の会社の真意だよ。」
「そうですか。では、これで
聴取を終わりにします。有難う御座いました。」
ロビンは軽く会釈すると、ソファから
立ち上がり帰って行った。
「ルーク」
レイトンが静かな声で呼んだ。
ルークは、若干驚いている。
そしてレイトンは、笑顔を見せると
「助かったよ。」
と優しい声で囁いた。
ルークは、かなり心の中で
吃驚するぐらい高揚していた。

次回もお楽しみに!

2012-05-04 12:05:59


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

次に扉を開いたのは、副社長の
ブラッド・ブルーマンだ。
ウィルソン社長が言うには、
無駄口など滅多に叩かず
何事にも冷静で非常に寡黙な男であると聞いた。
「ブラッド・ブルーマンです。」
静かに挨拶をすると、静かに座った。
「エルシャール・レイトンです。」
レイトンも、静かに対応した。
「ブラッドさんは、
あの時何をされていましたか?」
「俺は部下達と、ワインを嗜んでいました。」
淡々と質問を答えた。ルークは、
あまりの返答の速さに驚いていた。
すると怯えているルークを見て、
口角を少し緩めて微笑んできた。
「怖いか・・・?」
ルークは、吃驚して
「そ、そんな!そ、そんな事は、
な、無いですよ!」
と焦りを見せた。
ブラッドは、少し吹き笑いをした。
レイトンも、若干笑っている。
ルークは、顔を真っ赤に染めた。
「では、本題に戻りましょうか。」
「ああ、そうだな。」
急に笑顔が消えたので、ルークは
驚いてしまった。
「『ウィッチ』に入るきっかけは、
何でしょうか?」
「? 聞くべき質問か・・・?」
「ブラッドさん、ウィルソンさんにも
一応聞きましたが・・・。」
「フム・・・、仕方ない。どうやら、
言わざるを得ない状況のようだ。
俺は服飾デザイナー志望で、
職業面接をして入ったんだ。」
「じゃあ、ロビンさんの前の
主任デザイナーだったんですか?」
「ああ、正確に言えば、
元チーフメンズデザイナーだったよ。」
其の質問も淡々と回答した。
しかし、相変わらず表情は寡黙である。
「副社長に成ったのは、いつなんですか?」
ルークが質問をすると、
「随分前の事だ・・・。確か、六年前だ。」
やはりサバサバと返答する。
「前の副社長は、定年を迎えたから
副社長の職を最後に辞めたよ。」
「そうですか。では、この
イベントの真意は大企業との契約ですが、
目的は一体何でしょうか?」
「・・・。無駄口に等しい・・・。」
やはりウィルソン社長と時と同様に、
口を開こうとしない。
「では、最後に。13人の容疑者の中で、
怪しいと思う人はいますか?」
ルークは、固唾を飲んで見守っている。
慕い続けている先生の名前を
出して欲しくないと、心の中で祈っていた。
「社長以外だ。」
ルークは、『社長以外』という言葉に
憤りを感じていた。要するに、
ウィルソン社長は犯人ではないと
言いたいのだろう。
「私も、疑いの対象ですか。」
「ハァ・・・。俺、アンタの
隣の小僧に憎しみを持たれているなぁ。
俺は、ただの善人かもしれないし、
ただの悪人かもしれねぇな。
誰しも良心も悪心も持っているのかもな。」
「・・・?」
ルークは、その飄々とした発言の
意味が全く分からなかった。
「聴取は終わりです。有難う御座いました。」
「ああ・・・。」
最後も淡々と述べて、事務室を立ち去った。
たださっきの言葉だけが、
疑問に残ってしまっただけだった。

次回もお楽しみに。

2012-05-04 22:33:45


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

次に扉を開けたのは、目を真っ赤に
染めあげたフランソワ・シャルソンだ。
自分の恩師が毒殺され、挙げ句の果てに
『ウィッチ』の社員に傷つけられ、
彼女の精神は脆い硝子へと変貌している。
「僕のハンカチでも、使いますか?」
ルークは、優しく気遣うと
「・・・有難う・・・。」
若干鼻声に成っているが、
感謝を述べてハンカチを借りた。
「質問、して、いいから・・・。」
「・・・では、あの時何をしていましたか?」
「あの時は、『セピア・ピアノ』の
社員さん達とワインを飲んでいました。
先生とは、近い距離に居ました。」
レイトンは、気遣いながらも
冷静に答えを聞いている。
「トッド社長と、何年ぐらい
仕事を一緒になさいましたか?」
「まだ・・・、5年しか・・・。」
「そうなんですか・・・。」
穏やかな口調で返したが、
レイトンは至って冷静である。
「じゃあ、僕からの質問です。」
何とかルークも、会話に入り込んだ。
「『セピア・ピアノ』の、モデルに
成ったきっかけは何ですか?」
一瞬だが、シャルソンの瞳から
涙が流れ止んだ。
「必要な証言なの?坊や」
「ええ、必要な証言なのです。」
「オーディションなのよ。14歳の時に、
『セピア・ピアノ』の看板娘を決める
オーディションがあったの。
グランプリに選ばれて、入ったの。」
「審査員席には、トッド社長がいましたか?」
「勿論よ。」
「では、・・・13人の容疑者の中で、
怪しいと思う人はいますか?」
すると、シャルソンは瞳を鋭く
尖らせて無表情に豹変した。
「決まっているじゃない!
『ウィッチ』の奴等の中にいるわ!!
絶対に許さない!!殺したいぐらい!
恨みたいぐらい!許せない!!!」
レイトンは予想通りの事だと
察していたが、ルークは予想通りだと
しても、かなり怯えている。
「勿論、紳士さんとか心理学者とか
探偵とか日本人とか小説家とか、
『ウィッチ』の社員じゃないから
貴方らは疑っていないわよ。
けど、犯人は必ず『ウィッチ』の
社員の中にいるわ!!
ウィルソン社長も含めてね!」
恐らく、『紳士さん』は先生の事だと
ルークは察している。

2012-05-11 06:40:48


KOKUA

どうも、KOKUAです。
また前回の更新を、変な部分で
終わらせてしまいました。
すいませんでした・・・。
では、続きを更新します。

「・・・絶対に許さない・・・。
『ウィッチ』の社員達は、
絶対に許せない!!」
「シャルソンさん・・・。」
ルークは顔色が暗くなったが、
レイトンは溜息を吐いた。
シャルソンの聴取は、
起伏の激しい会話だけが続いた。
「と、とにかく有難うございます。」
レイトンは、若干焦ったが
情報の収穫を切り上げた。
「・・・あ。」
落ち着きを戻したシャルソンは、
何かを思い出したかのように
灰色の扉の前で止まった。
「どうしましたか?」
「先生の事なんですけど、確か社長は
このモデルショーで退職する予定でした。
もしモデルショーで勝ったならの
話らしいんですけど・・・。」
「ええっ」
レイトンとルークは、その事実に
驚きを隠せなかった。
「理由は、ご存知ですか?」
「確か『クレオパトラ』に入社して
そこの専務に就任すると言ってました。」
「そうか、良い情報を有難う。」
無表情のまま、シャルソンは
重い扉を開き出て行った。
「先生、今のを誰かが知って
逆恨みをしたのでしょうか?」
「さぁね。それは解らないよ、ルーク」

今回は、ここまでです。

2012-06-06 16:12:32


KOKUA

どうも、KOKUAです。
久々の更新です。
聴取の続きを、どうぞ。

次に扉を開けたのは、パイプを
咥えたアウトロー風の老人だ。
ソファに腰掛けるといきなり、
「改めて自己紹介をしよう、
ワシの名前はセットン・ロット。
カナダで探偵をしておる。」
と話し出した。
レイトンもルークも、
「私はエルシャール・レイトンです。
大学で考古学を教えています。」
「僕はルーク・トライトンです。
レイトン先生の助手をしています。」
と改めて自己紹介をした。
「では、始めましょうか。
何故あなたはこのショーを
見に来たのですか?」
「ショー目当てで、
来た訳じゃあないわい。」
「え?」
「イギリスに単身旅行に来て
まだ初日でな、ここに泊まろうと
思うたら華やかなショーが
あると聞いてな。驚いたわい。」
ルークは、頭の中で整理した。
結果、ロット探偵は
ただの観光中の老人だと
いうことが分かった。
「じゃあ先生、ロットさんは
容疑者じゃないんじゃあ・・・。」
「ルーク、少し質問を変えようと思う。
・・・ではロット探偵、
容疑者の中で依頼または
会ったこと、見かけたことはありますか?」
「!?」
ロットの顔色が若干変わった。
「・・・ある。」
「えっ、あるんですか!?
じゃあ、それは一体誰ですか!?」
ルークは慌てながら問うと、
ロットは名前を挙げた。
「ジョニー・ベンソンじゃ。」
写真を取り、レイトンに見せた。
「先生、この人ホテルマンの方ですよね。」
「いや、厳密に言えばホテルマンの
前のベンソンじゃ。」
「? ・・・どういう事ですか?」
「彼は元デザイナーなのじゃ、
『ウィッチ』 のな。」
レイトンは今までジョニー・ベンソンという
男は関連が無い人物だと思っていたが、
過去を暴いた探偵の言葉によって
『重要人物』として思考を変えた。
「そんな相関性があるとは・・・。
思ってもみなかったよ、ルーク。」
「僕もです、先生。」
二人はただ唖然とした。
「知らない事実じゃからのぉ、
驚くのも無理はないわい。」
「そうですね・・・。
ところで、彼は何を依頼したのですか?」
「浮気調査じゃよ。確かな、
亡くなったしもうたらしいが
エリック・ウォーキンという男が
浮気相手じゃった。そして
ベンソンの彼女は、クラリスと
名乗っておったぞい。」
「えっ!?」
「な、何ですって!」
依頼を受けた男の名前より、
その男の元彼女の名前に驚いた。
その瞬間、去ったはずの
ジャック・レノンが現れた。
「・・・今の、本当か?」
ベンソンの茶色のコートの襟を、
力強く握り掴んだ。
「やめろ、ジャック!!」
「やめてください、ジャックさん!」
しかし老探偵は、冷静だった。
「三人共、深く反省してたぞい。
クラリスというお嬢さんに、
聞いたらどうじゃ?」
「!!」
襟をゆっくり離すと、部屋を去った。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃ、坊主。
じゃがあの男、妙に暑かったのぉ。
教授殿、彼に何かあったのかい?」
「・・・。」
「『彼女』という存在に、
度々不幸な目に遭ったようです。
先生も・・・。」
クラリスの周りに、四人の男の
『関係性』が見えてきた。
何という魔性の女なのだろう・・・。
レイトンは、久々に怯えた。
「この事は聞くつもりか?」
「関係があるので、聞きます。」
レイトンの顔が、黒く淀んてきた。
ルークは悲しい眼で見つめている。
「そうか、ではワシは戻る。
あとアリバイはずっとあの場にいたぞい。
一歩たりとも動いていないし、
ホトケ(トッド社長)については
全くもって見知らぬ人じゃからな。」
扉を開けて出ようとした瞬間
ニヤリと微笑をし、
「推理勝負じゃ、レイトン教授。」
レイトンも少し笑みを零した。
アウトローな探偵は、
軽快な靴音の残して出て行った。
「先生、沢山の収穫がありましたね。
ジョニー・ベンソンさんに
先程の事実を言えば、
何か掴めるのでしょうか?」
「ルーク、君のいう事は
間違いないね。もしかしたら、
ベンソン探偵もMr.リュウも
Mr.シノハラめユウさんも
何らかの因果関係があるかもしれないね。」
レイトンは汲みたての紅茶を
一口飲むと、
「ルーク、徹底的に調べよう。」
「はい、先生!」
レイトンとルークに、また新たな
調査が植え付けられたのだった。

ーーーー「クラリス、いるか?」
落ち着きの無い口調で問いた。
純白の扉がそっと開かれ、
暗い顔のクラリスが現れた。
「どうしたの、ジャック?」
「お前・・・、浮気に遭ったのか?」
「!!」
「浮気調査をした探偵が
容疑者がいたんだ、・・・頼む。
・・・話してくれないか。」
「うん、分かった・・・。
昔ベンソン君と付き合ってたけど
色々とあって、つい最近死んじゃったけど
エリック君と不倫したの。
だから正直言って、ベンソン君と
探偵さんが居たから驚いたわ。」
「そういえばあの探偵、
カナダでやっているんだろ?
どうして依頼できたんだ。」
「元々ロンドンにあったからよ。」
「成る程、納得だ・・・。
またまた疑ってすまなかった。」
「大丈夫よ、ジャック。
私の運命の人はあなただから。」
今度はクラリスの方が、
ジャックを励ました。
ジャックは、安堵の表情を見せた。

ーーーー仮面の男は、不気味に
嘲笑っている。
「どうやら、ゴチャゴチャな
展開になってきそうだ。
フフフ、楽しみだ・・・。
目的を果たすまで、
晩餐会はまだ終わらないぞ。」

再び罪人の晩餐は、開かれる。
怪人は考えた、次の罪人に
与えるべき復讐を・・・。

2012-08-05 22:06:12


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新をします。

「失礼します、お客様。」
礼儀正しい言葉を言い終えて
扉を開けたのは、私服のホテルマンの
ジョニー・ベンソンだった。
「あれ、私服になっていませんか?」
「ああ、申し訳ありません。
自室で待っていたもんですから・・・。」
ベンソンは緊張で冷や汗をかいている。
まさか容疑者に選ばれるだなんてと、
思っているに違いない。
「では、早速質問をします。
トッド社長が毒殺される前に、
何をしていましたか?」
「ワインを注ぐ為に、ソムリエの
リュウ氏と席を回っておりました。」
当たり前のようにその時の状況を語ると、
ルークは単刀直入に聞く覚悟を決心した。
「ジョニーさん、ホテルマンの前に
何か職業をやっていましたか?」
「えっ、いきなり関係の無い質問!?
ぼ・・・、僕は・・・。」
するとレイトンは食い気味に
「『ウィッチ』の元デザイナーですよね?」
「!!?」
ベンソンは、氷のように固まってしまった。
何とか石のように重くなった口を開くと
ベンソンは、
「・・・どうやって知ったんですか。」
好青年のような声から一変して、
どんよりとした低い声になった。
「先程 容疑者のセットン・ロット探偵が、
依頼を受けたことがあるようです。
内容は浮気調査ですよね?」
「言われた通りです。
という事は、浮気相手も彼女も
供述したんですか、ロット探偵は?」
ルークは、またまた驚かされた。
確かに全部当てはまっている。
恐ろしくて手足を過剰に震わせた。
レイトンは一つ息を吐いて、
「ええ、浮気相手の名前は
エリック・ウォーキン。
彼女はクラリス・ジンジャー、
間違いありませんか?」
「勿論、間違いなどありません。
・・・だから本気でジャックさんには、
謝罪したい気持ちで沢山です。」
「そうですか・・・。」
レイトンの気持ちもだんだん、
虚しさに染まって来た。
ルークは一つ、疑問が浮かんだ。
「あの、ジャックさん。」
「何だい、坊や?」
「エリック・ウォーキンさんって、
どんな人だったんですか?」
「元同僚だよ。かなりの
遊び人で、評判はかなり悪かった。
デザイナーとしての腕は良かったけど、
何故死んだのだろう?
彼を恨む人は沢山いたけど・・・。」
「そのエリックさん、
トッド社長とは何か関係性はありますか?」
「いや、飲み友達だったようだったけど、
それ以外聞いた事がないよ。」
「エリック・ウォーキン・・・。」
レイトンは何か考えているように囁いた。
ルークは気になって質問をしてみた。
「どうしたんですか、先生?」
「もしかしたら私の挙げた容疑者達は、
エリックさんに関連した
何かがあったのかもしれないよ、ルーク。」
「えっ?」
ベンソンは、何故か頷いた。
とても小さな頷きだった。
ルークはその瞬間を見逃さなかった。
「ベンソンさん、貴重な証言を
してくれて有難うございます。」
「お役に立てたならなりよりです。」
そう言って事務室から去っていった。
「ルーク、後でグロスキー警部に
調べてもらおう。」
「はい、先生!」
「ルーク、一つ言っていいかい?」
「何ですか?」
「実は・・・。」

ーーーーベンソンは涙目になりながら、
溜息を吐いた。右を向くと、
ジャックの姿があった。
「ずっと聞いたんだな、ジャック。」
「ああ、一語一句 聞き逃さなかった。」
冷たい空気が、廊下を嫌な程充満した。
「まさか、クラリスと婚約してるとはな。
・・・じゃあ俺は部屋に帰るよ。」
「そうか、まぁ言うのも何だが
エルシャールもお前もタメ口で
話せば良かったのに・・・。」
「ルークという坊やが居たから、
無理だったんだ。変な空気になるだろ?」
「まぁ、仕方がないか。」
「あ、ジャック。」 「何だ?」
「・・・おめでとう。」
髪を掻き毟ると、ベンソンは去った。
ジャックは、口角が微妙に上がりながら
廊下を歩いて行った。

ーーーー「ど、同級生!?」
「私とクレア、ジャック、ベンソン、
エリックは大学の同級生なんだ。」
「タメ口で話せば良かったじゃないですか!
どうして敬語で・・・。」
「いや、恥ずかしくてね。」
シルクハットを深く被ったレイトンは、
悲しそうに話をした。
ルークは、何か虚しさを感じた。

次回もお楽しみに!

2012-08-08 17:03:46


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

次に入って来たのは、『ウィッチ』の
レディースチーフデザイナーの
スーザン・レイチェルだった。
すると開口一番、
「私はやってませんよぉ。
傍にトッド社長はいなかったしぃ、
ワインに毒なんて入れてないもん。」
今頃の若者の気怠さが、
レイトンにもルークにも伝わった。
「デザイナーになった
きっかけは何でしょうか?」
しかしながら、その気怠さは
あまり効力が無かった。
「語る必要無いじゃないの、それ?」
「必要なので答えて下さい。」
「! ・・・容赦ないわね。
私ね、ウィルソン社長に憧れてるの。
一流デザイナーになる為に、
『ウィッチ』に入ったのよ。
そしたら、吃驚!チーフまで
登りつめちゃったワケ。」
「入った年はいつですか?」
「20歳だから、六年前よ。」
レイトンはそこで固い決心をした。
「エリック・ウォーキンさんは、
ご存知ですか?」
すると、スーザンは俯き
ニヤリと微笑をした。
「アハハハ!とっても覚えているわ!
今でも会社最大の汚点として残ってるわ!!」
レイトンは傷ついた、
まさかエリックがそこまで
変わり果ててしまうとは・・・。
それを見たスーザンは、
肩をすぼめながら真顔に戻った。
「・・・何かスイマセン。
でも実は死者が出ちゃったのよ。」
ルークは、目を見開き驚いた。
「そ、そうなんですか。」
「うん、死者の名前は
人気モデルとして舞台を
歩き続けたミズリー・ガブリエル。
いわば当時のクラリスさんね。」
ミズリーの名前に、レイトンも
目を見開き過剰に反応した。
「えっ、ミズリーが!?」
「何?教授さん、知人なの?」
「同級生ですよ、大学の・・・。」
「えーっ!!」 「何ですって!」
事務室に、冷たい空気が
一気に吹き込んだ。
スーザンは声を震わせながら、
「ほ、本当ですか。・・・じ、
じゃあ教えておくわ!ミズリーさんの
死因は、鉄パイプによる撲殺。
どおりでアイツ、ミズリーさんを
殴る前に躊躇っていたのね。」
するとレイトンは、スイッチが
切れたロボットの如く項垂れた。
「エリック・・・。」
ルークは、一生懸命背中を摩った。
「先生、大丈夫ですか?」
「ルーク・・・、調査は
済んだから終わらせてくれ。」
「えっ!?じ、じゃあ
スーザンさん有難うございます!」
「う、うん。ルーク君。
教授さん、ごめんなさい!」
流石に気持ちを察したスーザンは、
早急に立ち去って行った。
「ルーク、時間旅行事件を
覚えているかい?そして私が事件の
調査をしていた最中、襲われたことを・・・。」
「はい、先生。今でも
頭から離れません。・・・まさか
先生が意識不明になった期間って!」
「ちょうど時期が重なってる・・・。
何故なんだ、あの時一体何があったんだ!」
「先生、落ち着いてください!」
「ルーク・・・。」
「僕がいます!」
レイトンは涙ぐみ、安堵の表情を見せた。
そしてナゾを解きたい強い想いが生まれた。

次回もお楽しみに!

2012-08-08 17:48:52


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

次の容疑者が、鉄の扉を開いた。
私服になった、劉波児だ。
「It begins and is Ryu.
Since it cannot talk well, does it talk in English?
(始めまして、劉です。
上手く喋れないので、英語で話しますね。)」
東洋人とは思えないほど
流暢な英語なので、ルークは吃驚した。
レイトンも微笑みながら、
「Then, I also need to correspond in English.
(では、私も英語で対応しましょう。)」
と言ったものだから再度吃驚した。
「ルークも、英語で話してあげなさい。」
「はい、先生。」
とは言っても、ルークも英語を
流暢に喋れるのである。
「Mr. Ryu is questioned.
You are at that time what were you doing?
(劉さんに、質問します。
あなたはあの時何をしていましたか?)」
「In order to pour out wine with Mr. Benson,
it was turning around the table.
(ベンソンさんと、ワインを注ぐために
テーブルをまわっていましたよ。)」
するとレイトンは、赤ワインと
グラスを何故か持ってきた。
「何するんですか、先生?」
「試したいことがあるんだ。」
『どうしたんだろう?』
劉は、不思議そうにレイトンの
行動を見つめていた。
「Mr.Ryu.(リュウさん。)」
「What is it?(何ですか?)」
「He is tired only with listening.
Can(カン) work be shown from now on?
(聴取ばかりで、疲れてしまったんです。
今から技を見せることは出来ますか?)」
「Although it can(カン) do ... .
Is it necessary to do?
(出来ますけど・・・。
やる必要がありますか?)」
「もう普通に話しても構いませんよ。」
「えっ!?」 「!!」
レイトンは技を試すどころか、
普通に話している。ルークは、
正直言って吃驚している。
劉も慌てながら、
「please wait just for a moment Lleyton!
Have not I done any work yet, either?
(ちょっと待ってくださいよ、レイトンさん!
僕はまだ技も何もやってないじゃないですか!)」
「ではあなたは、中国系イギリス人では
無いって事ですか?」
「!! どうして分かったんですか。」
劉は、英語よりも流暢に
普通に話し出した。
「先生、どうしてそう思ったんですか?」
「中国人の顔をしているのは、確かだよ。
しかし僕はリュウさんを見た時、
右眼のコンタクトレンズが
ずれていて、そこから青目が見えたんだ。」
すると劉は、両眼のコンタクトレンズを
外して見せた。眼は青っぽい黒だった。
「レイトンさん、もしかして
英語のやり取りも罠ですか?」
「その通りです。イギリスでは
canの事は「カン」と言うんですが、
普通 英語は「キャン」と言います。
私はあの時 「カン」と言ったのですが、
リュウさんは何の躊躇いも無く
「カン」と発音していました。
その時、リュウさんにはイギリスの
血脈があると思ったのです。」
ルークは、驚きを隠せなかった。
「凄いね、レイトンさん。
まさかバレるとは思わなかった。
因みに僕は、劉波児と
イゴール・リュークという名前があるよ。」
リュウさんは、レイトンを
とてつもなく褒め讃えた。
するとルークはまさかと思った。
「リュウさん、まさか『ウィッチ』と
関わりがあったのでは・・・?」
「うん、有るよ。僕は元々
専属の照明スタッフだったよ。」
「つまり、エリックさんが
起こした事件について知ってるんですね。」
「うん、知っているよ。
ミズリーさんが死んじゃったんだよね。
だから鮮烈に覚えているよ。
エリックさん、その後逮捕されて
凄いげっそりとしていたよ。」
レイトンは再び黙ってしまった。
「実はエリックさんとミズリーさんは、
レイトン先生の同級生なんです。
あとベンソンさんもジャックさんも。」
「本当かい!?そりゃ災難だね。」
レイトンは静かに頷いた。そして
事件について立ち向かう決心をした。
「リュウさん、またはイゴールさん。
事件の状況をできる限り教えてください。」
「OK 分かったよ。確か、エリックさんは、
遅れて来たんだけど手に鉄パイプを
持っていたんだよ。すると、会社内を
鉄パイプによって血染めに
なってしまったんだよ。何十人かは
かなりの重傷で、ミズリーさんで
止めを刺したんだ。躊躇っていたけど、
ミズリーさんにパイプを振り翳したんだ。
その後、ゴードンという警部さんに
逮捕された。これが状況だよ。」
レイトンは納得の表情を見せた。
「恐ろしいですね・・・。」
想像したルークは慄いていた。
「ところでリュウさん、または
イゴールさん。どういう経緯で、
ソムリエになったのですか?」
「照明スタッフとして働いていた時、
その資格をとったんだよ。あの事件の
後にその資格を生かしてなったんだ。」
「そうですか。」
「リュウさんは、どの位
イギリスにいるんですか?」
今度はルークが質問をした。
「出生時から15歳までは中国。
16歳からイギリスにいるよ。」
「リュウさん、またはイゴールさん。
沢山の情報を有難うございます。
ではリュウさん、またはイゴールさんの
聴取はこれにて終了です。」
「役に立てて嬉しいよ。
謝謝。(有難う。)・・・あっ、そうだ。」
リュウ、またはイゴールは
扉の前で振り返って
「皆の前では、リュウさんって言ってね。」
と言って、帰って行った。
「先生、関係の無いと思っていた人達が
だんだん『ウィッチ』と繋がっていきますね。」
「そうだね、問題はMr.シノハラと
ユウさんが関係しているのかだね。」
この二人には果たして『ウィッチ』との
因果関係はあるのだろうか?
レイトンとルークの聴取は、まだ続く。

次回もお楽しみに!

2012-08-13 09:07:01


KOKUA

どうも、KOKUAです。
ここで登場人物を追加します。

エリック・ウォーキン(故37)  元デザイナー
ミズリー・ガブリエル(故31)  元人気モデル

次回もお楽しみに!

2012-08-13 09:13:04


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

次に扉を開けたのは、神出鬼没の
ルポライター・篠原健吾だ。
「Is it better to talk in English?
(英語で話した方がえいかね?)」
「Japanese or the Tosa valve is also available.
(日本語でも土佐弁でも、構いませんよ。)」
「へぇ、土佐弁を知っちゅうんなが?
(へぇ、土佐弁を知っているんですか?)」
「ええ、ジャパンのコウチに訪れたことが
一度だけあるので・・・。」
「そうながかぇ、ほりゃあ嬉しいやか。
(そうなんだ、それは嬉しいです。)」
レイトンとルークは、土佐弁を
何とか理解しようと努力をしながら
篠原の話を聞く事にした。
「Mr.シノハラ、質問です。
あなたは事件前 何をしてましたか?」
「グラスのタワーを、ずっと見ちゅう。
ワインもちっくと飲んじゅうよ。
(グラスのタワーを、ずっと見ていました。
ワインも少し飲んでいましたよ。)」
「なるほど、因みにロンドンに
訪れるのは二回目ですか?」
ルークの質問に、篠原は首を傾げた。
「いや、初めてぜよ。
(いや、初めてですよ。)」
「という事は、ロンドンに
あまり縁は無いという事ですか?」
「そうちや、当たり前やか。
何故ほがな事を聞くんだい?
(そうだよ、当たり前じゃないか。
何故そんな事を聞くんだい?)」
レイトンが、先に口を開いた。
「実は今まで聴取をした人達が、
『ウィッチ』と関係しているんですよ。」
「そうながかぇ、奇妙に
繋がった因果関係ながね。
(そうなんですか、奇妙に
繋がった因果関係ですかね。)」
「どうやらシノハラさんは、
容疑者から外れる結果になりますね。」
ルークの言葉を聞いた篠原は、
ホッとした表情を見せた。
「そうか、疑いが晴れたみたいやき。
そして色々と解決できそうやか。
(そうか、疑いが晴れたみたいだな。
そして色々と解決できそうだ。)」
「? どういう事ですか。」
レイトンの問いかけを完全に無視をし、
「これでおらの中の靄が、
全部晴れそうな気がするがで!
(これで俺の中の靄が、
全部晴れそうな気がするぞ!)」
「あ、あの・・・、Mr.シノハラ?」
「シノハラさん、完全に
僕らの話を聞いてませんね。」
ルークは、あっさりと聞く気を無くした。
「Mr.シノハラ、聴取は
これで終了しますよ!」
「あっはっは!これで終わりやか、
絢爛の伯爵!見てみいーや、成敗やるがら!
(あっはっは!これで終わりだぞ、
絢爛の伯爵!見てみろ、成敗するからな!)」
「えっ!?」
レイトンとルークの驚きも束の間、
篠原は不敵な笑みと笑い声を揚げながら
事務所を颯爽と去って行ってしまった。
「先生!ちょっと待って下さい!!
もしかしてシノハラさん、
ナゾが解けてしまったんじゃあ!?」
「可能性はあるね。盗聴器が
テーブルの裏についていたからね。」
「えぇ!?」
ルークはパッとテーブルの裏を見ると、
銀色に光る機械がくっついていた。
「先を越されてしまったか、
または誤解の推測なのか・・・。」
「どっちなんでしょう?」

ーーーー「あははは、これで全てが解けまどくれ。
後で推理ショーを行わのうては!
この毒殺事件の犯人は・・・。」
悪魔のような笑みの先に、
どういう真実が見えたのだろうか。
篠原の推論とは何だろうか、
篠原は気づくだろうか、悪魔の存在に。

次回もお楽しみに!
(土佐弁の指摘もお願いします。)

2012-08-13 10:13:16


KOKUA

どうも、KOKUAです。
聴取もいよいよ最後です、
では更新を始めます。

最後の容疑者が、部屋に現れた。
「『初めまして』、いや
『こんばんは』と言った方が正しいかな?
小説家のユウ・ラストです。」
ルークにとって、最も容疑者とは
捉えにくい人物である。
いや、被害者とは全く無縁に見える。
「ではユウさん、一応尋ねておきますが
あなたの本名は何でしょうか?」
「えっと・・・、本名は・・・。」
「緊張しなくても良いですよ。」
ルークは、変だと感じたが
緊張する事もあると捉えて
特に何も言わなかった。
ルークは少しレイトンの顔を覗くと、
レイトンも何かを感じたかのような
表情に一変した。
「本名は、ライラ・エヴァンスです。」
「では、エヴァンスさん・・・。」
「この場では、ライラと呼んで下さい。」
もの静かな口調で頼みを申した。
「・・・じゃあライラさん、
質問をします。あなたはトッド社長が
亡くなる前 、何をしていましたか?」
「食事を楽しんでました、あと
汲まれたワインも嗜みました。」
レイトンは、ライラの表情を
一点張りに見ていたが嘘を言っている
眼をしているようには見えなかった。
ルークは、直球な質問をした。
「ライラさん、どのようにして
ファッションショーに来たのですか?」
「友人が熱を出してしまって
行けなくなった所を、私に
チケットを渡されたんですよ。
いわばその友人の代役です。」
「パニックにはならなかったんですか?」
「若干パニックに成りましたね。
けれど後は大丈夫でした。」
「そうですか。」
レイトンも直球な質問をする事にした。
「『ウィッチ』とは、何か
縁とかはありますか?」
「無いです。『ウィッチ』の
名前は、聞いた事ありますけど。」
流石にレイトンとルークは、
驚きはしなかった。という事は、
篠原健吾とライラ・エヴァンスは
容疑者候補から外れる事になる。
レイトンは、ある事を思い出した。
その瞬間、腕に出来た傷が疼いた。
「ウッ、クッ・・・。」
「大丈夫ですか、先生。」
「大丈夫だよ、ルーク。
・・・あっ、そういえば私 ホテルの
噴水に落とされまして騎士の持つ
剣の像に切られたのです。」
ライラは、知らなかった為に驚いた。
「大丈夫ですか?大事に
至らなくて良かったですね。」
「はい。そして落とした犯人なのですが、
あなたの別名『絢爛なる伯爵』が
私を噴水に落としたのです。
恐らくトッド社長を殺した犯人と
同一人物だと思うのです。
やはり、心当たりはありませんか?」
「残念ながら、有りません。」
今度は驚いた表情で語った。
「そうですか、分かりました。
では聴取は終わりにします。」
「あ、有難うございます。」
しかしながら最後までライラは、
涼しい顔を保っていた。
その足取りは軽かった。
「先生、終わりましたね。」
「そうだね、ルーク。では、
事件現場に行くとするか。」
「はい、先生!」
事務所は光を失い、一時間前のような
暗い部屋に再び蘇った。扉から出る
二人の足取りは重かった。

次回もお楽しみに!

2012-08-15 16:58:11


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

レイトンとルークは、再び
殺人現場のホールに戻って来た。
そこには、毒殺されたトッド社長の
遺体が横たわっていた。
「ルーク、どのように毒がクルーザーさんの
ワインに盛られていたと思う?」
「リュウさんのパフォーマンスの
最中じゃないでしょうか?
気を取られていた時に、幾らでも
毒を入れる機会はありますよね。」
「そうだね、確かに毒を盛る
チャンスは沢山あるね。では、
毒は何処に消えたと思う?」
「えっ?それは流石に分かりません。」
ルークは、困惑した顔になった。
するとレイトンは微笑みながら、
「私はまだ毒はここにあると思うんだ。」
とルークを驚かせる一言を放った。
「えぇっ!?」
ルークは案の定驚いた表情になった。
「私の推理が本当ならば、
恐らく毒はここにあると思う。」
レイトンが指をさした方向に、
ルークは流れに沿って見た。
見えた物は、水槽だった。
「奇妙だと思わないか?」
「奇妙?・・・あっ!!
魚が一匹もいません!!」
その水槽は、悠々と泳ぐ魚の姿が
一つも見当たらなかった。
「まさか・・・。」
そう感じたものの、水槽の中を覗いた。
「あっ!!」
水面には、哀しき死を遂げた
魚達が浮かんでいた。
「恐らく犯人は、トッド社長が
毒殺された後に騒ぎに乗じて
水槽に密かに毒を捨てたと考えられる。」
「確かに指紋も消せますし、
証拠の跡形も残りませんね。
これだったら隠滅を図れますね。」
しかしながら犠牲になった
魚の姿は、無惨なものだった。
「可哀想ですね、お魚さん。」
「あぁ、そうだね。後でホテルの
スタッフに頼んでおこう。」
するとクラリスが扉から現れた。
「レイトンさん!今から
推理ショーをすると、シノハラさんが
言ってきて・・・。今から来て!」
「推理ショー?」
「あんな不十分な中で解決したんですか!?」
「馬鹿な話だと思うが、
急いでその場所に向かおう。」
「はい、先生!」
篠原健吾という男の執着ぶりには
呆れたレイトンだが、推理ショーの
事を聞いたら黙らずにはいられなかった。
再びホールは沈黙になり、
遺体は黙っていて動かなかった。

次回もお楽しみに!

2012-08-20 00:04:07


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます。

ロビーには沢山の人々が、
推理ショー目当てに集まっていた。
レイトンとルークは、クラリスと
共に大急ぎでやって来た。
「おっと、ようよう来たね。
じゃー推理ショーを始めましょう。
(おっと、やっと来たね。
では推理ショーを始めましょう。)」
「先生、始まるようですよ。」
「ああ、とても気になるね。」
篠原は、姿勢を正して振り向いた。
「Then, my reasoning is begun after this.
All listenings of Lleyton and each suspect were heard.
(ではこれから私の推理を始めます。
レイトンさんとそれぞれの容疑者の
聴取は、全て聞いてました。)」
「!」
容疑者の中には、顔色が
変わった人変わらない人がいた。
「When could Mr. Cruiser's wine put in poison? Although it is my guess, Mr. Ryu is infallible
for having piled poison in the midst
of the performance of the tower by brandy.
And it is thought using Mr. Cruiser who is a temperate man that poisoned wine was given.
(クルーザーさんのワインは、
いつ毒を入れられたのでしょうか?
俺の推測ですが、劉さんがブランデーによる
タワーのパフォーマンスの最中に
毒を盛ったに間違いありません。
そして下戸であるクルーザーさんを利用して、
毒入りワインを飲ませたと考えられます。)」
「・・・。」
レイトンは、静かに篠原を見ていた。
「Where was poison thrown away!?
(じゃあ、何処で毒を捨てたんですか!?)」
「Let's go to the spot.
(では、現場に行きましょう。)」

ーーーーレイトンとルーク達は、
事件現場のホールにやって来た。
「Please see here.
Don't you regard some as strange?
(では、こちらを見て下さい。
何か変だと思いませんか?)」
「Be?There is no fish!One animal is not, either!
(あれ?魚がいない!一匹もいない!)」
レイトンとルークは、二度目なので
見る必要はあまり無かった。
するとウィルソン社長は、
「前からいないのですか?」
とホテルマンのベンソンに尋ねた。
「いや、五匹ほど熱帯魚が
いるはずですよ!」
ベンソンは水槽に慌てて近寄った。
「そんなはずは無いですよ。
・・・あっ!全部死んでいます!!」
「Yes, it is thought that it took advantaging of
a noise and put poison into the tank in a hurry.
(そう、騒ぎに乗じて急いで
毒を水槽に入れたと考えられます。)」
ホール内はザワザワしていた。
「Then, the criminal of this incident?
(では、この事件の犯人は?)」
「Although it is my reasoning,
I regard this as complicity.
It is thought that it is both with the direction
which kills President Tod, and the direction
which throws away poison into a tank.
Probably a criminal thinks that he is the person
who was in President Tod side,
and a disconnected person.
(僕の推論ですが、これは共犯と思います。
トッド社長を殺す方と、水槽に毒を捨てる方と
両方あると考えられます。恐らく犯人は
トッド社長の傍にいた人と、
離れていた人だと思います。)」
篠原は、一息吐くと眼を光らせた。
「The accomplice who poisoned President Tod ....
(トッド社長を毒殺した共犯者は・・・。)」
「Please wait just for a moment,
It carries out and they are Mr. Shinohara.
(ちょっと待って下さい、シノハラさん。)」
人々の視線は、レイトンに向けられた。
「土佐弁でも構いません、
私は犯人はたった一人だと思います。」
突然の推理に、皆は固まった。

次回もお楽しみに!

2012-08-20 20:56:04


KOKUA

どうも、KOKUAです。
更新を始めます、そして第2章が終わります。
では、お話をどうぞ。

「ハァ、残念やき。
おまさんなら共感してくれると
思ったがやけど・・・、
何か反論でもあるんなが?
(ハァ、残念ですね。
あなたなら共感してくれると
思ったのですが・・・、
何か反論でもあるんですか?)」
「私が言いたい事は二つあります。
一つ目は犯人は一人だという事、
二つ目は毒を入れた方法が違う事です。」
篠原はレイトンとかなり至近距離で、
歩み寄って来た。
「誰もがおらの推論に共感してたはずやか、
じゃったら納得させとおせよ。
(誰もが俺の推論に共感してたはずです、
だったら納得させて下さいよ。)」
完全に睨み合いになって来た。
しかしながら、レイトンは
冷静な顔付きは変わらなかった。
「あなたは聴取をずっと盗聴を
してたんですよね?だったら今回の事件の
犯人名は分かりますよね?」
「もちろんぜよ。(もちろんですよ。)」
「犯人の名前は、『絢爛なる伯爵』。」
「!!」
クラリスとユウの表情は、分かりやすく
変貌していた。ジャックは
篠原を睨みつけていた。しかし他の
容疑者は、半信半疑の顔付きになっていた。
「クラリスは、前夜祭の前に
『伯爵』に脅され『クルーザーを
殺す』事を聞かされました。
クラリス、『伯爵』は何人いたんだい?」
「一人だけよ・・・。」
「中の人は、何人か入れ替わる事は
可能なはずぜよ。何故一人にこだわる?
(中の人は、何人か入れ替わる事は
可能なはずですよ。何故一人にこだわる?)」
「いわば勘ですよ。しかし何人か
いるとしたら、行動パターンで
分かるはずなんです。」
「もけんどて防犯カメラを見たんなが?
(もしかして防犯カメラを見たんですか?)」
「えぇ、ホールに来る前にね。」
「その為だったんですね、先生。」
レイトンは、ルークに対して
無表情のまま頷いた。
「恐らく、『伯爵』の癖を全て
模倣したと考えられます。
隅々まで見たのですか、僕を襲った
『伯爵』とクラリスを襲った『伯爵』の
模倣の癖は一致してました。
ユウさん、『伯爵』には癖はありますよね?」
「え、ええ・・・。『伯爵』の癖は、
左手で帽子を摘まむ・右手でマントを翻す
の二つだけですね。」
「ユウさんが述べた癖、
実はどちらも一致しているんですよ。」
「えっ!」
篠原は、髪を掻き上げながら
レイトンを睨んでいた。
「そうなが。分かった、
推理ショーは終わりにしよう。
おらからの提案なんだか、勝負をしやーせんか?
(そうですか。分かった、
推理ショーは終わりにしよう。
俺からの提案なんだか、勝負をしないか?)」
ホールは一瞬にしてざわめいた。
ルークは涙ぐんだ眼で、
無表情のレイトンを見つめていた。
クラリスもジャックも容疑者7名も、
不安そうな眼で見ていた。
「・・・分かりました。
この事件の解決を賭けた勝負、
引き受けましょう。」
「負けたからって、酷い事は
しやーせんけどおらは勝ちますよ。
(負けたからって、酷い事は
しませんけど俺は勝ちますよ。)」
「このナゾは、私が必ず解いてみせる。」
無表情ながらも、ルークや
他の人々からは固く強い決心が見えた。

ーーーー「チッ!邪魔な奴が入ってきやがって!
迷惑な野郎だぜ・・・。これを
日本に持って帰れば、日本からも
世界からも注目される。解決しちゃるぜ!
(チッ!邪魔な奴が入ってきやがって!
迷惑な野郎だぜ・・・。これを
日本に持って帰れば、日本からも
世界からも注目される。解決してやるぜ!)」
すると、チャイムがいきなり鳴った。
「ん?誰ろう、こがな時間に。
(ん?誰だろう、こんな時間に。)」
眠そうな顔で、扉を開けに行った。
「あっ!!!」
ガッ!!!
「邪魔なのは、君だよ。」
頭から篠原は、ドクドクと血を流している。
「ぐ・・・、な、何で・・・。
こがな時に・・・、死ぬらぁて・・・。」
朦朧としている中、力を振り絞って
篠原は仮面を剥ぎ取った。
「!!?」「・・・。」
「おま・・・ん、おまんが、
はんに・・・ん、だ、らぁ、・・・て・・・。」
篠原は、崩れ落ちるように死んでしまった。
「バイバイ、邪魔者よ。」

ーーーーレイトンとルークは、
バルコニーで景色を見ていた。
「ここで、落ちるなんて・・・。
思わなかったですか?」
「あぁ、あの時は驚いたよ。」
「おい、レイトン。」
後ろを振り向くと、ジャックと
クラリスがやって来た。
「何か色々と大変だな。」
「そうだな。」
すると、上空から紅い液体が
ポタリと落ちて来た。
「ん?これは何ですかね。」
その瞬間、血だらけの仮面の男が
死神のような笑みを浮かべて
落下していった。
「!!!!」
グサッ!!!
レイトンが落下した時とは逆に、
騎士の劔に刺さってしまった。
「きゃあああぁぁぁぁ!!!」
劔に貫かれた殺人鬼は、
未だに笑みを浮かべていた。

次章もお楽しみに!
第3章も、急展開な話に!!

2012-08-20 21:02:15


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