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永遠の勝者

グラタン

第二作目です!
注:「永遠の歌姫」とは無関係です。

私の小説は、中盤ではほとんどレイトン教授などのキャラがあまり出ません!!!(え)
(詳しくは「フラスコの中の紅茶」参照で。)
話の大まかな展開が決まったら、早速更新します。

2011-03-15 18:41:34


グラタン

5980・・・・奇跡の仮面の●●かな・・・。
更新!




囚人第5980番は絶句した。

あの時の光景・・・・地獄のようだった。あの時は平静を保っていたけど、さらにやり取りが長くなったらと思うと、・・・・冷や汗が出る。

封筒の中には、警部宛の(おそらく自分にこの手紙を渡してくれ、という内容であろう)手紙と、さらに小さな封筒に入った自分宛のものがあった。封は切られていない。

『拝啓  ロイス・スタンレー殿






神と名乗る傲慢な分からず屋共が逮捕されてから、1ヶ月程経ちました。

お元気でしょうか?・・・・・』


思わず頭を抱え込む。礼儀正しいのか正しくないのか・・・・。

『・・・・例の大皿は、おそらく大切に保管してあることかと思います。・・・・・』

うんうん、勿論大切に保管してありますよ。ふくろう園の玄関ホールに・・・・。

『・・・・こちらも倉庫に大皿を大切に保管しております。・・・・』

???



『・・・・・・あの時は、処分に困っていた偽物を最も安全に運び出していただいたこと、感謝の言葉が尽きません。・・・・・』

2011-04-06 19:51:16


グラタン

『・・・・・当家には、一つの宝に対し、5つ程偽物を備えるようにする、という変わった家訓があります。

もしよろしければ、すべてお渡ししましょうか?・・・・・』

2011-04-06 19:58:31


グラ

わぁ~
もしや・・・姉貴さんですか?その手紙の主は

怖いな~姉貴さん...

100レス突破おめでとう!
更新待ってるよ~!

2011-04-06 20:23:51


グラタン

>グラさん
ありがとうございます!!!

はい、「ジョアンナ・カーター」は姉貴さんの本名です。
(本文であまり出ないんですよね。)

怖いですか?・・・フッフッフ。

2011-04-06 20:30:27


グラタン

更新!


囚人第5980番はため息をついて、手紙をそっと机に置いた。

もう先は読みたくない。読んだとしても、意味が無い・・・。



「フ・・・・・フフッ。」

「どうした?何が可笑しいんだ?・・・まさか、俺がここ3日間、まともに走りこんでいないと分かったのか?・・・それはマズイ!今から30km走るぞ!!待ってろ、走り終わったら話を聞こう!!・・・・」



ドッピューーーーーーーーー・・・・・ン





・・・行ってしまった。



囚人第5980番は、自分達が、永遠に、あの女性に負け続けるのだを悟った。

「ゴッド(神)」




・・・・・万能の人物、それは彼女かもしれない・・・、

いや違うのかも。



ちなみに、手紙の最後はこうだった。

『永遠の勝者   ジョアンナ・カーター』

2011-04-06 21:51:55


グラ

めちゃくちゃ怖い…

うん…何とも言えません[d:0163]

2011-04-07 08:00:55


グラタン

更新!



第14章   復讐

「姉貴、マジで助かるよ。」

とオレは絵筆を動かす。イギリス一の絵画展に出す絵のモデルがいなかったのだ。これでいい賞が取れれば、画家として華々しいデビューが出来る。(いや、当時はそれしか画家になる道は無かったのだ。)

姉貴はただロッキングチェアに座る、というごく簡単な体勢を取る。




絵はそろそろ仕上げかな?と思ったとき・・・

「今なら話せるわ。」


「え・・・・って、初恋か?」

「ええ、いづれ話そうと思ってたけど、・・・いざ話すとなると、恥ずかしいものね。」

「別に笑ったりなんかしないさ。」

「あぁ、笑って頂戴。・・・・・・・まだ高校生の頃よ。」

と、姉貴は語りだした。



(ここで少し補足をしておこう。姉貴はロンドン有数の私立の進学校、オレは芸術コースのあった公立高校に通っていたのだ。)



「あの時、私は一人の同級生に惚れててね。でも、




・・・・・・・・・・付き合うことは無かった。それだけよ。」

「え?告らなかったのかよ??」

「勿論。だって、そいつはまともに人と関わらなかったし、皮肉屋だったし、・・・・・この後まともな事しないだろうなぁって。」

「もし、その時に姉貴が告ってたら、どうなっていたんだろうな?・・・・」

「さぁ。もう過ぎたことだし。」

オレは『じゃあ何でそれだけのことを話すのに、そんなにためらっていたんだ?』と訊くのをやめた。・・・きっと、オレの推測上のことだが、姉貴は、姉貴の中で決着をつけたい何かがあったに違いない。

2011-04-07 08:16:35


グラタン

>グラさん
こういうキャラって、ゲームで少ししか出ていないのに、結構インパクト与えるタイプですよね。(で、強すぎるあまりエンドロールに出たり、ロンドンライフに出てきたり・・・。)

2011-04-07 08:23:03


江戸川 アラン

100レスおめでとう!
き「いなりなんだ、この変人!」
江「そういわないでよ~」


永遠の勝者は姉貴さんだったのか~~

2011-04-07 12:22:52


グラタン

更新!



「姉貴、そいつ誰だよ・・・・。」





その時、ぐらりと地面が揺れた。

「姉貴、地震か!?」

さすがの姉貴も慌てている。

「まさか、・・・イギリスでここまで大きな地震は無いはず・・・!」

オレと姉貴は机の下に入って揺れが収まるのを待った。




収まらない。むしろ・・・・・




「姉貴ィーー!ひどくなってるって!!」

「出ましょう!!あんたもよ、ほら速く!!」

と姉貴は急いでオレの手を引く。


「あ・・・・絵が。」

キャンパスはひっくり返り、床にこぼれ落ちた絵の具で、悲惨な結果になった。締め切りまで、あと1週間・・・。絶望的だ。



「うるさい!絵よりも命が大切よ!!」

命からがら逃げ出したオレ達の目の前に広がっていた光景、


それは・・・・・・・・・。

2011-04-07 12:24:45


グラタン

>江戸川 アラン
そうです!!(^O^)/
あと、お祝いの言葉ありがとう!!

自分で書いてて、また「怪人ゴッド」が読みたくなってきたよ!

ルーク「奇跡の仮面クリアが先ですよ!!」
グラタン「げ・・・。アグバーダイン無理!ルークがやって!!!」
ル「え~~~。」

2011-04-07 12:32:49


グラタン

更新!


滅茶苦茶になったアパートの部屋を、オレと姉貴は無言で掃除していた。

オレは積み重なった荷物の中から、奇跡的に無傷の宝物を見つけ出した。

「あったぁ~~!」

「何が・・・って、ただのレコードじゃないの。ほら、こっちを手伝いなさい。」



「『ただの』レコードじゃない!!オレが敬愛する、ジェニス・カトレーン様の『永遠の歌姫』を知らないなんて、姉貴、意外に世間知らずだな!!」

「勿論彼女については知ってるわ。ただ・・・。」

「何だよ!!あの事件以来人気沸騰中の人だぞ!!(オレはその前からファンだったけど)そしてこの歌は、オペラ歌手のレコードの中で、今でも最も売れているものなんだからさぁ。」

「どーせ、それを人々が買ったのは同情からでしょう?実力は認めるけど、その事件のお陰でおまんま食べていってるようなもんよ。こういう歌手は、このオペラでしか歌わせてもらえない、哀れなナイチンゲールで一生を終えるのよ。」

「そんなことはない!」

「じゃあ、自称大ファンのあんたに訊くけど、彼女が事件以来、『椿姫』や『魔笛』、『トゥーランドット』に『フィガロの結婚』・・・、といったオペラに出演したのを見たことはあるの?」

「う・・・。はい、『永遠の王国』だけです。」

ジェニス・カトレーンは事件以来、暫くの間オペラを歌うのをやめていたが、最近歌手活動を再開した。1カ月前見に行ったが、やはり『永遠の王国』であった・・・・・。


「結局苦しい過去を乗り越えて、『永遠の歌姫』を歌う彼女の姿を、世間の人は皆求めすぎよ!!!少しは冷静になって欲しいものだわ!確かに得意の役を持つオペラ歌手は結構いるけど、それ以外の役にもそれなりに出ているんだから。」



永遠の勝者は永遠の歌姫にも容赦しない。

2011-04-07 17:32:54


グラタン

私は(も)、ジェニスファンです!!
そして、次の更新からが最終章!!!
更新!


「あんたなんかに好かれるカトレーンさんが可哀想だわ。」

「うるせー・・・・・・よ。」


暫くの沈黙。





「あの人が・・・、あの人が、姉貴の初恋の相手か・・・。」

「・・・・・・・・・えぇ。もう二度と会いたくないわ。

他の誰よりも、・・・あんたよりも、馬鹿だわ。



あんな奴、大嫌い・・・。」






あの時の光景を思い出す・・・。

~~~~~~~~~~~~

「姉貴!あれ!!」

とオレが指差す先は、



巨大な破壊兵器・・・。



姉貴は近くの男性に借りたらしい双眼鏡を覗き込む・・・。

姉貴は突然、何かに驚いたのだろうか、険しい表情になった。そしてつぶやく。











「あれは・・・・・・・、アルバトロ君?」

「誰?」

「操縦席にいる・・・。ほら。」

「あ、いるいる。で?」

「・・・・・・」

「まさか!?」



~~~~~~~~~~~~~

クラウス・アルバトロ・・・・・・・。



彼こそが、オレの姉貴の最初で、・・・・・・・・最後に惚れた男である。

2011-04-07 20:09:51


江戸川 アラン

く・・・クラウスだったんだ・・・・


あはっはははっははh(蹴 そして倒

2011-04-07 21:22:44


グラタン

これで終わります!!!
更新!


最終章    永遠


「・・・・・・という訳で、姉貴はその後、一人で嗚咽漏らして、でも静かに泣いてたそうです。これでおしまい。」

と、服飾デザイナーの若きカリスマである、カーター氏は締めくくった。

私は気になって仕方が無かった事を訊ねた。


「お姉さんは、その後どうなったんですか?」

「あぁ、あれ以来なぜかふくろう園にかなり多額の資金を提供しているんですよ!姉貴は大学卒業後、独学で弁護士になりましてね・・・。たまに親父の手伝いもしますが。」

「はぁ。」

「で、僕も姉貴も結婚しないから、姉貴はふくろう園から養子を一人連れてきました。その子がまぁ・・・。」

「その子が?」



「行方不明だった叔父の子供だったそうなんです。叔父は、ロシアのとある田舎町に来てすぐに、そこのかなり年下の娘と結婚しました。実は正式なものではありませんでしたが・・・。そして子供が出来た後、・・・・急病で亡くなりました。奥さんはイギリスに着いた後、ふくろう園に子供を託して、・・・・・・その後の行方は分からないそうです。証拠ならちゃんとありますよ。」


何と、・・・何と素晴らしい物語だろう!と、私は思った。でも・・・。



「しかし、失礼かもしれませんが・・・女性不信で有名なあなたが、なぜ私の依頼を承諾しただけじゃなく、こんなことをお話して下さったんですか?」


カーター氏はにっこりと微笑む。

「それには理由が2つあります。


まず第一に、あなたは私に仕事を依頼したから。お客様からのお約束は、性別関係無しに、僕はしっかり守りますのでね。



第二に、私事ではありますが、前にお話しましたように・・・・、







僕は、あなたのファンだからです。」




私の名前は、ジェニス・カトレーン。

「でも、お姉さんのおっしゃる事は正しかったみたいですね・・・。」

「確かに。ここ数年、『永遠の王国』以外、何もなさっていませんよね・・・。


今回の依頼も、・・・・・・アンブロシア女王のドレス製作ですし。」


「えぇ。」

そして、私は窓から空を見上げた。





・・・・・・母なる太陽の光は、何人にも平等に与えられる。

善人にも、悪人にも・・・。



そして、また一つ「永遠」は形作られていく・・・・・・・。

(完)

2011-04-07 21:38:56


グラタン

>江戸川 アラン
はい・・・。
クラウスでした。
で、完結しました!!!
応援、感謝です!!!

2011-04-07 21:40:18


江戸川 アラン

か・・・・完結!?おめでとう

次書くのかな???

2011-04-07 21:41:49


グラタン

>江戸川 アラン
書きます!!(時間があったら)

2011-04-07 22:02:38


江戸川 アラン

それは楽しみだ~~

2011-04-07 22:07:47


グラタン

《人物紹介》

<ウィリアム・カーター>
本編の主人公。通称ウィリー。
姉貴やゴッドに振り回される、ある意味で可哀想な立場の青年。でも、どこかで姉貴を尊敬している。
ギミックタワーのせいで絵画展の審査会場が破壊されただけでなく、それによる怪我が元で審査員である画家が亡くなられた為、絵画展は中止される(再開の見込み無し)。ということで、クラウスを心の底から憎んでいる。
その後、一から服飾の勉強を始め、ロンドンっ子に人気の服飾デザイナーとなる。
ゴッドに騙され、極度の女性不振に陥る(それだけに初恋のダメージは大きい)。
けれども、今も昔もジェニスの大ファンである。



<ジョアンナ・カーター>
ウィリアムの双子の姉。
頭脳明晰・容姿端麗・運動神経抜群だが、性格上癖あり。口が悪いが人は悪くなく、それなりに憎めない存在。
クラウスの行く末を早くから察知する。彼が早く出所するのには反対派である。そして、そうするように働いたレイトン教授を許せないらしい。
正義のヒーローだの、正義の味方だの、勧善懲悪の上での善人に関するものを毛嫌いする。むしろ、悪事を貫く人々のほうが人間らしいから、とそのような人々を愛する面を持つ。
誤解されやすいが、ツンデレでは無い。

2011-04-08 17:48:06


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