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レイトン教授と密室事件

のーた

皆様こんにちは、のーたです☆

ついに4作目です。
一作目「レイトン教授と江戸の姫君」、二作目「ドン・ポールと貴婦人」、三作目の「レイトン教授と~夢~」も良かったら見てください☆

今まで自分の小説にアロマを登場させた事なかったなあと思ったので、今回はレイトンとアロマに事件を解決していただこうかと思います。
よって、今まで登場していた「ルーク」は今回お休みです。

タイトル・・・いきなりネタばれですみません(汗)それ以外に思いつかなくて・・・。
相変わらずミステリーです。

コメント大歓迎です☆
それでは、素人ですがよろしくお願い致します☆

2010-09-27 16:41:10


ゆうん

うーん…。
なんか簡単すぎる気がする、
気のせいかも知れないけどね?

余談ですが,男性の体感温度と,女性の体感温度って違うらしいね!
これ聞いてビックリした笑
何度差だか忘れたけど←おい

2010-12-03 21:11:06


のーた

>ゆうん
か、簡単過ぎるとはどゆことだい?(激しく動揺笑)
うーんそだねえ・・・確かに、色んな意味で簡単過ぎる・・・かもしれない(笑)←え?
体感温度違うんだ!へえ~・・・!
ゆうんのコメント見て調べたんだけど、どうやら最高で「8度」違うらしいね。
筋肉の量の違いとか、男女の服装とかの違いでそうなるらしいよ☆←
コメントありがとう☆

2010-12-03 22:26:41


のーた

さて、それじゃあ更新しますか☆




16.~エイミー家にて~ <レイトン目線>



レ「・・・・・・・・」

しばらく声を出す事が出来なかった。
謎が・・・解けたのか・・・。

だが、思ったほど私は驚いていなかった。
最初から・・・何となくそうなるのではないかと思っていたのだ。
物事の本質を見極めるような、そんな目をアロマはしていたから。

レ「・・・考えを聞かせてくれるかい?」

ア「分かりました」

頷いて、アロマは話しだした。

アロマの推理は筋が通っていた。

レ「ふむ・・・・・」

ア「_____という訳で、今回は私が先生の代わりに皆さんに説明してもいいですか?」

レ「・・・その理由なら、アロマがした方がいいからね。任せるよ」

ア「それじゃあ、早速皆さんをジャンさんの部屋へ集めましょうか」

エイミー「あの、私も行くんですか?」

ア「ええ、来てください」

レ「クララさんとチェルミー警部はジャンさんの家にいるだろうから・・・残るはイライザさんだけだね。彼女は___」

エイミー「私が、電話して呼びます。今たぶん彼女は自分の家にいるだろうから」

レ「分かりました。それではお願いします」

ア「では、私達は先にジャンさんの部屋へ向かっていますので」

私達は礼をし、外へ出た。

私の前を歩くアロマがふと足を止め、振り返って私を見た。

ア「・・・先生、今回の事件の依頼が書かれた手紙、持っていますか?」

2010-12-04 12:32:26


レグルス

うぉぉぉぉっっ!?∑(゜Д゜;)
こ、今回のナゾトキはほんとにアロマちゃんがやるの!?
すげぇぇっっ!!頑張って、アロマちゃん!

2010-12-04 12:45:10


のーた

>レグルス
今回は本当にアロマが推理するよ☆
これ目当てで今回の話作ったというか・・・(笑)
ア「頑張ります!!」

2010-12-06 07:00:16


ライラック

久しぶりのコメ・・・すみません;;

アロマちゃん!?
謎、解けたの!?&推理ショー(?)アロちゃんがやるの!!!?
ちょ、凄!!凄いわ!!!
・・・ルーク・・・・・(笑)
ア「?ルークがどうかしたの?」
ラ「い、いや、別に♪」

さて・・・アロマ、楽しみにしてるよ!!推理頑張れ~♪
のーた、いつも楽しく読んでるよ~!
これからも、更新頑張って~~!!

2010-12-06 07:06:42


のーた

>ライラック
おお~久しぶり☆な、何故謝るんだ(笑)
アロマ、今回の事件分かっちゃいましたねえ~(笑)
推理ショーも勿論、彼女が行いますよ☆
ありがとう!!そう言ってもらえると凄く嬉しいよ!!
更新頑張るね~!コメントありがとう☆

2010-12-06 07:35:51


のーた

さて、更新します。




17.~ジャン氏の部屋にて~ <アロマ目線>




ジャン氏の部屋に来てから10分後、チェルミー警部が私たちの前に現れた。

ア「ずいぶん早かったんですね」

チェルミー「部屋が思ったより片付いていてな。家具も少なかったんで、探すのにそう時間はかからなかったというわけだ。・・・蜂に関するメモ等の件だが、ノートが見付かったよ。他は何も無かったから、これだけだと思うが・・・」

手渡されたノートの表紙には、’蜂予防ノート’と書かれてあった。
早速、ノートを開いてみる。

・・・欲しい情報が、そこにはあった。

ア「ありがとうございます、これで充分です」

チェルミー「なら良かった」

チェルミー警部はそれだけ言うと、部屋の奥にあるソファに座った。

やがてイライザさんがジャン氏の部屋に来た。
これで部屋にはクララさん、エイミーさん、イライザさん、チェルミー警部、そして私たちがいる事になる。
警官たちは家の外で待機だ。

今、時間は”午後2時50分”。

陽の光が差し込み、部屋の中はぽかぽかと暖かい。

皆不安げな表情だったが、その中で一人だけ目が輝いていた。
そう、この”目を輝かせている人物”が犯人だ。

この人物は”これから始まること”が目的で、事件を起こした。
つまり、”それ”が始まれば、この犯人の目的は果たされることになる。

それを阻止するための方法は一つしかなかった。

ア「皆さん集まったようですね」

私は先生の隣に立って、まずそう言った。

ア「皆さんに集まってもらったのは、これからこの事件の真相を説明するからです」

部屋の空気が少し固まった。

私は先生よりも一歩、前に出た。
同時に、先生は一歩後ろに下がる。

その瞬間、犯人の顔色が変わった。

やはり、犯人の狙いはこれだったんだと私は確信した。

私は先生みたいに、犯人に向けてまっすぐ腕を伸ばして、指を指した。

ア「今回の事件の犯人・・・それはあなたです、クララさん」

2010-12-06 14:51:58


茜星

アロマかっこいい☆
いつもと違う感じで良い!

…犯人はクララさん…!!

2010-12-06 15:37:28


ライラック

・・・・・・・・・・
クララ・・・さん?
もしかして、教授の・・
う、うん、私の変な妄想だ、きっと(笑)てか、絶対!うん!←←←
ア「・・・大丈夫ですか?」
ラ「・・・うん。」


アロマ・・・かっこ可愛い・・・!!!
・・・ゲームでもやってほしくなったよ、アロマ(笑笑)

2010-12-06 17:27:50


レグルス

うおっひょ~~~~!!!
アロマたんいつもと違ってかっこいい~☆
やべぇ、マジで惚れそう(笑)←
ル「アロマさん、今すぐにこの変質者から逃げたほうがいいですよ」
レグ「変質者ってなにさ!?」
ア「わかったわ、今すぐ逃げるわね」
レグ「!?」


ふぇ!?く、クララさんが犯人!?
どゆこと!??

2010-12-06 18:36:10


☆シャイン☆

アロマ、かっこいい!!
いつもの天然はどこいったんだ!?

続きが楽しみです!

2010-12-07 12:57:37


すかぁれっと

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え??・・・・

クララすぁん!!??
ル「巻き舌・・・」
え~、マジで!あと「目的」ってなに?なに?
ル「うるさい」

アロマちゅぁんかっこいい~☆
先生の「それはあなただ」テイストだね!
ル「テイスト・・・」

2010-12-07 19:59:12


のーた

>茜星
小説の中のアロマ、何故かかっこいいよね(笑)←おい
漫画では天然ボケキャラなんだけどなあ(笑)
犯人はやっぱりクララさんでした!!

>ライラック
お、もしかして感づいたのかな?(ニヤリ)
アロマかっこいいよね~☆
私も書いてて、ゲームでもやってほしいなあとか思ったよ(笑)

>レグルス
アロマ、いつもと違って大人っぽく、かっこよくなったねえ~☆(笑)
ルーク、変質者って・・・(笑)
犯人はクララさんでした。
どういう事かは…続きをお楽しみに!

>☆シャイン☆
アロマ、何かこの小説の中ではかっこよくなってるねえ(笑)
本当にどこに行ったんだろう・・・いつもの天然アロマ(笑)←おい
ありがとう!お楽しみに☆

>すかぁれっと
なぜに巻き舌(笑)
クララさんが犯人だっていうの意外だった?(ニヤリ)
目的・・・うん、まあそれはじきにアロマが説明してくれるよ☆
アロマかっこいいねえ~☆

2010-12-08 13:50:48


のーた

中途半端に更新します。すみません(汗)




18.~謎解き~ <アロマ目線>




クララさんは鼻で笑うと、極めて心外だというような表情をした。

クララ「私が犯人ですって?アロマさん、どうしてそんなこというんですか?私、その頃はお茶会をしていたっていうアリバイがあるじゃないですか」

ア「クララさんが言う’アリバイ’というのは通用しません。証拠ならありますよ」

クララ「へえ・・・それじゃあ、せっかくだから聞かせてもらおうかしら。あなたの推理」

クララさんの態度は明らかに変わっていた。

ア「・・・まず、この事件の犯行そのものが私には理解しがたかったんです。蜂で人を殺すなんて、そう簡単にできるようなものではないし、確実ではないですからね。その方法を行なうくらいなら、他の方法を選んだ方が確実ですし」

クララ「アナフィラキシーショックのこと?確かに、あの反応が起きて重度の症状が出る確率は1割程度だから、殺害方法としては選ばれにくいわね。でもジャンは’重度の蜂アレルギー’よ?ジャンの場合は、確実な方法だったんじゃないかしら」

ア「そうですね。ということは、”ジャンさんが重度の蜂アレルギーだったことを知っている”人物が、犯人ということになります。

ここで謎が生まれます。

〝なぜ、犯人が誰なのかがすぐに暴かれそうな今回の犯行を、犯人は選んだのか〝

ジャンさんは会社の人達に’自分が蜂アレルギーであること’を教えていないため、知っている人物は今ここにいるクララさん、エイミーさん、イライザさんしかいません。
さらにこの家は完璧なハチ対策を行っている為、外から自然にハチが侵入したということはありえませんし、鑑識さんに調べていただいた結果、外部からの犯行は無いとのことでした。
これでは、’この3人の中に犯人がいますよ’と犯人から教えてもらっているようなものです。
犯人にとっては、危険すぎますよね。

クララ「・・・・・・・」

ア「さらにそれを決定づけることが一つ。”時間と部屋の状況”です。・・・エイミーさん、事件が起きた時の時刻・・・何時でしたか?」

エイミー「午後3時・・・です」

ア「そう、午後3時です。犯人が一番犯行しにくい時間帯ですよね。誰かに目撃される可能性がありますから」

エイミー「・・・つまり、”誰かに目撃される可能性があるから、外部の人間が不審な行動をとってジャンの部屋へ侵入する可能性は極めて低い”・・・そういうことですか?」

ア「その通りです。さらに当時、部屋は密室状態でした。窓もドアも全て閉め切っていて、外部の人間は誰も入れない・・・そんな状態を、犯人はあえて作りました。それはまるで___」

クララ「まるで犯人は’外部からの犯行’をいう線を消したかったみたい・・・そう言いたいんですね?」

私の言葉を遮って言ったクララさんに対して、私は黙ってうなずいた。

2010-12-10 12:16:37


茜星

うーん…
どうして…こんなことをしたのかな…

今から手口を説明(?)しようとしているのに、動機が気になっている自分…

2010-12-12 10:37:02


レグルス

うお~~~~~~~・・・・・・・・
かっけぇよぉぉぉぉアロマたん!!!!
ほんとにあの天然は何処に行ったの!?(笑)
かっこよすぎて逆におそろs(殴


クララさんはなんでこんな事したのかな?
ジャンさんと何かあったのかな??

2010-12-12 11:10:50


のーた

>茜星
そうだね・・・どうしてだろうね・・・。
動機、気になるのも無理は無いよ☆
これから一気に更新する予定だから、それで明らかになると思う☆
お楽しみに♪

>レグルス
アロマカッコいいね!本当にどこへ行ったんだ・・・いつもの天然アロマ(笑)
クララさんの行動・・・謎だよねえ・・・。
これからの更新をお楽しみに☆

2010-12-13 07:54:31


のーた

やはり、謎解きは一気に更新した方がいいなと思ったので、今日一気に更新したいと思います。
完結まで持っていこうと思っているので、相当長いです(笑)
今回の話、ぐだぐだです(汗) では更新します☆



ア「さて、ここで今回の犯行方法を説明しましょう。まず、凶器はスズメバチ。このスズメバチ数匹を一旦ハチが気絶する温度まで冷やし、空き瓶の中に入れます。そしてその空き瓶にはフタをしないまま、タンスの上にある写真立ての裏に置きます。
後は、スズメバチ達が目覚めてジャンさんを刺すのを待つだけです」

イライザ「・・・ちょっと待って!そんなのじゃいつハチが起きるのか分からないし、もし目覚めたとしてもジャンを攻撃するかどうか・・・不確かじゃないですか?」

ア「確かに、いきなりでは成功しにくいです。だから犯人__クララさんは、研究したんです。・・・これを見て下さい」

私は先程手渡された‘ハチ予防ノート’を皆に見せた。

ア「これには、ハチ対策等の記述がこと細かに書かれています」

あるページを開く。

ア「・・・このページには‘ハチが耐えられなくなる温度=気絶する温度’について書かれていました。この部屋は、窓から陽が差し込んでいてぽかぽかと暖かいですよね。丁度今は、事件当日と同じ“午後3時”です。事件当時もこのように暖かい天気だったと、エイミーさん、イライザさんが共に証言しているので、間違いないでしょう。
この条件下で、ハチが気絶してから目覚めるまでの時間が書かれています。
きちんと一度ずつ計られていますね。・・・これは恐らくクララさんが実際にスズメバチを使って調べたんでしょうね。容器まで、ちゃんと調べていますし」

最も適した容器は、空き瓶と書いてあった。これを元となっているのは間違いないだろう。

クララ「それは・・・」

ア「・・・このページの中に、丸く線で囲まれた部分があります。‘○○度のとき、ハチの気絶時間は30分’と書かれてあります。クララさん達がお茶会を始めたのは午後2時半でしたね。家を出る直前に先ほどの手順でハチを仕掛けておけば、クララさんは自分の家に戻ることなく、午後3時に犯行できます。ハチが目覚めるのを待つだけなのですから」

クララ「・・・・・そうかもしれないけど、それで本当にジャンを殺せますか?」

ア「ええ、できます。このノートには、全てが書かれていますからね。4ページ目。‘ハチが嫌うもの(攻撃するもの)リスト’の中には、香水、整髪料、黒・花柄の服等がありますが・・・この中の整髪料、つまりヘアスプレーを事件当日ジャンさんは使用していました。これにより数匹のハチは興奮してジャンさんを“攻撃対象”として特に頭、顔を刺し・・・結果的にジャンさんを確実に殺せたのです。
情報によると・・・クララさんは事件当日、無臭のヘアスプレーだと偽ってジャンさんに使用させたそうですね。いったい、どうしてそんなことを?」

クララ「・・・それは・・・その日、ジャンの髪型があまりにもひどかったから、整える為に使ったんです。一日だけなら大丈夫だろうと思ったし、‘無臭のヘアスプレーだから大丈夫’って言わないと使ってくれないと思って。まさかあんな事になるなんて、思わなかったんです」

説得力のある答えだった。

ア「成程・・・それは失礼しました」

クララ「あの、何でも理由つけて私を犯人に仕立て上げようとするなんて・・・あんまりじゃないですか?」

ア「何が何でもという訳ではありません。思うところがあるから、私はこうして説明しているんです。それに、私はクララさんの行動一つ一つに、違和感を抱いていました」

クララ「へえ・・・」

ア「まず、事件当時のあなたの行動。お茶会を終え、自分の家に戻ったクララさんは、部屋の中で倒れているジャンさんを発見した。そして天井付近には数匹のスズメバチが飛びまわっていた___そうですね?」

2010-12-13 12:09:59


のーた

クララ「ええ」

ア「もし、クララさんが犯人では無く、事件の事を何も知らない状態でその様子を見たのなら・・・おかしな点が出てくるんです。
“なぜ、救急車ではなく、警察を呼ぶようエイミーさんに言ったのか”
そして、“なぜ<エピペン>を使わなかったのか”・・・この2点です」

クララ「それは・・・!」

平然としていたクララさんの顔が、少し歪んだ。

エイミー「エピペン?あの、それは一体何なんですか?」

首を傾げている辺り、エイミーさんはエピペンのことを全く知らないようだ。

ア「まず、エピペンというのは<自己注射用アドレナリン注射液>と言って、アナフィラキシーショックの症状が現れた時に使用する注射器の事なんです。医師から処方されるので、一般の人では手に入りません。エピペンを使うと、ショック症状を和らげ、命が助かる可能性があるんです。重度の蜂アレルギーであるジャンさんなら、当然医師からエピペンをもらっているはずです。その証拠に___」

私はずっと手袋をはめたままなので、そのままタンスの一番下の引き出しを開け、中にある‘長方形の箱’を取りだした。

___あの時イライザさんが教えてもらわなかったら、この事に気付けなかったな___

その長方形の表面には、「エピペン」と書かれてあるのだ。
箱を開けて、慎重にエピペンを取りだす。

ア「ここに、エピペンがあります。・・・あれ?でも・・・中身が入っていませんね。ジャンさんは確か、今回を除くと最後に刺されたのは10年前のはず。ここにあるエピペンを医師から渡された年月日は・・・“3年前の□月□日”と、エピペンの外面に表示されています。つまり、今回の事件が起きるまでは、エピペンは一度も使ってないはずですよね?
事件当時、エピペンをジャンさん、またはあなたがジャンさんの体に注射したのなら・・・たとえジャンさんが助からなかったとしても、警察らの科学調査でジャンさんの体内に何らかの反応が出てくるはずです。でも、そのような報告は無かった。
クララさん。あなたはこのエピペンをどこかへ流し捨てたんじゃないですか?
ジャンさんや、この存在を知っている人がエピペンを使わないように」

クララ「馬鹿言わないで!そんな事・・・私がするわけないじゃない!」

ア「では、この中身はどこへ行ったんですか?」

クララ「それは・・・」

思わず口ごもっている。

ア「・・・質問を変えましょうか。なぜ、救急車ではなく、警察を呼ぶようエイミーさんに指示したんですか?」

クララ「・・・あの時は頭が混乱して・・・パニックになっていたから・・・仕方なかったんです。ねえ?エイミー」

エイミー「ええ・・・確かに、私達はパニックを起こしていました。クララは軽い過呼吸を起こしていたので、思い浮かばなかったのも無理はないと思います。警察に電話している時、私は何を話したのか憶えていませんし・・・」

ア「・・・・・・・」

上手く切り返されてしまった。でも、クララさんは最初から警察を呼ぶように仕向けていた。
それを証拠につなげなきゃ・・・。

ア「いいえ。クララさんはパニックを起こしたふりをして、あえて警察を呼ばせたんです。クララさんは“事件”にこだわっていたんですから」

クララ「・・・どういう意味ですか?」

ア「・・・今回の件は、そもそも救急車を呼ぶか、エピペンを使えば、ジャンさんは助かる可能性があったんです。病院はここのすぐ近くですから、1分もあれば救急車は来ます。ですが、警察はここに来るまで10分もかかりました。ハチ毒によるアナフィラキシーショックの症状は、一分一秒を争います。1分と10分は大きな差になるんです。
なぜ、すぐに来てくれる救急車ではなく10分もかかる警察を選んだのか。
・・・それは、あなたは今回の件を“事件”に仕立て上げたかったから。
そして、ジャンさんに生還のチャンスを与えない為。
・・・クララさんは、最初からずっと“事件”であることを強く主張していました。
確かに、この家は蜂対策は万全です。しかし、ジャンさんは性格が良く、ジャンさんを憎んでいる人もいない、さらにあなたとジャンご夫妻はとても仲が良かった。
つまり、動機や犯人となりそうな人物がいなかったのに、あなたは“事件”だと言っていたという事です。事故という可能性は少しも考えずに」

ク「・・・・・・」

ア「ずっと引っかかっていました。あなたの腕時計が。でも、エイミーさんの家の事情を知って分かりました。エイミーさんの家には時計が置かれていないから、腕時計をはめていたんですよね。計画した時間通りに行動できるように。
午後3時、エイミーさんに電話が鳴ったのは、あなたにとって非常にラッキーでした。
ちゃんと時間通りにハチは目覚め、行動を起こしたかどうかを確認するチャンスが生まれたのですから。
そしてあなたは約1分間、確認する為に自分の家に戻ったんです。
スクラップブックは、もしエイミーさんに見つかった場合にいう口実用でしょう」

クララ「そこまで言うのなら、証拠を見せて下さい」

ア「・・・分かりました」

ついに、この時が来た。
証拠は2つあるのだが、決定的という訳ではないのだ。
私の言葉で・・・クララさんが認めてくれれば・・・

ア「まず、鑑識さんによるこの報告書。この中には、
<・ジャン氏の右手に、倒れる前まではめていたと思われる指輪が握られていた。>
<・蜂が威嚇しないように隠したのではないかと考えられている。>
という報告があります。しかし、クララさんが調べたこの“ハチ予防ノート”の‘ハチが嫌うもの(攻撃するもの)リスト’には、金属という文字はありません。
載っていなくて当然なんです。
ジャンさんは“ハチを避けるため”に指輪を手の中に隠したんじゃなくて、“犯人はクララさんであることを教えるため”に指輪を隠したんですから。
___チェルミー警部」

チェルミー「?何だ」

ア「証拠品の指輪、今ここにありますか?」

チェルミー「ああ、あるぞ。こういう時のために、ちゃんと証拠品保管ケースをもって来た。・・・ちょっと待ってろ」

チェルミー警部は、ノートパソコン程度の大きさのケースから指輪を取りだすと、私に手渡した。

ア「・・・クララさん。なぜジャンさんがダイイングメッセージとして指輪を選んだのか、分かりますか?」

クララ「そんなの・・・分かりませんよ!」

ア「指輪の内面に、あなたの名前が刻まれているからですよ。この指輪には、<CLARA TO JEAN>(クララからジャンへ)と刻まれています。これを使って、ジャンさんはあなたが犯人であることを伝えようとしたんです。
一見ダイイングメッセージとは分かりにくいですし、確実にあなたの名前を伝えることができますからね」

クララ「・・・・・」

ア「・・・ジャンさんがダイイングメッセージを残したという事は、あなたが犯人なのだと、ジャンさんは分かったという事です。・・・ねえクララさん。午後3時、あなたが一度確認の為に家に帰った時・・・本当はまだジャンさんは“生きてた”んじゃないですか?」

クララ「・・・・・!」

イライザ・エイミー「え・・・!?」

クララさんの表情が固まった。

ア「確かに、ハチはジャンさんを攻撃した。でも、即死するわけじゃない。刺されてから数分くらいの間・・・まだ、ジャンさんは生きていたんじゃないですか?そして、ジャンさんはクララさんを見て、悟ったんじゃないですか?」

クララ「・・・憶測で・・・言わないでください。その事に関しては、あなたは証拠が無いんじゃないですか?」

ア「・・・・・」

図星だった。ちょっと話し過ぎたかな・・・。
静かに深呼吸をする。
慎重に・・・慎重に・・・。

ア「すみません、今のは確かに私の憶測でした。・・・でも、他にもまだ証拠はあります」

私はポケットの中から、手紙を取りだした。
先生が持ってきていてくれたから・・・これを今、提示することができる。

クララ「それは・・・私がレイトンさん宛てに出した、事件の依頼の手紙ですね」

ア「ええ、そうです。差出人の名前が書かれてなかったので、あなたが言って下さるまで分かりませんでしたが・・・差出人の名前があなただと分かって、尚更不思議に思いました」

クララ「あら、どうしてですか?私おかしな事なんて書いていませんよ?」

ア「確かに。<お願いします、事件を解決してください。>と書かれてあるだけで、内容におかしなところはありません。おかしいのは“文字”です」

イライザ「文字?」

私は手紙の中身を、皆に見せながら言った。

ア「‘とても丁寧な字’で、書かれてあるんです。最愛の夫を亡くしたばかりとは思えないほど、美しい文字で。こういう美しくて丁寧な字は、冷静になっていないと書けませんよね?」

クララさんは髪の毛をいじりながら、うつむきまじりに言った。

クララ「・・・ジャンを亡くして、凄くショックで悲しかったわ、勿論。でも・・・あの有名なレイトンさんに手紙を送るのに、汚い字では失礼でしょう?だから・・・その・・・」

ア「‘冷静’だということに関して、否定はしないんですね」

クララ「まだ・・・実感が湧かなかったんです!信じられなくて。冷静だった・・・のかもしれないですけど・・・」

ア「あなたは要領よく動き過ぎたんです。最愛の夫を亡くした妻という演技をしていたのかもしれませんが、要領よく動き過ぎたがために、違和感が生まれた・・・」

クララ「何が言いたいんですか、アロマさん」

ア「・・・事件当日、あなたは警察から取り調べを受けた時・・・家の外で立ち話という形だったそうですね。そして診断書などの書類は、‘全てジャンさんの部屋‘にあったので、警察、チェルミー警部等がついていく形で確認をとったとチェルミー警部より聞きました。

それから2日後。私達はあなたからの手紙によってこの家へ来ました。鑑識さんが調べ終わったという客室を使って、私達はあなたから話を伺いました。
その時、あなたは‘客室のタンスの引き出し‘から診断書を取り出し、私達に見せました。
調べ終わったと鑑識さんから報告を受けた後に、書類等の準備を万全にしたんでしょうが・・・ずいぶんと手際がいいですね。

さらにあなたは‘笑顔’がとても多かったんです。先生__エルシャール・レイトンに会えた、話せたという喜びが、顔に出ていた。
あなたは感情が顔に出やすい人です。だから、嬉しさを隠しきることが出来なかった・・・だから笑顔が多かった。
幸せを手に入れたような笑顔と、冷静で完璧を期そうとしたあなたの行動・態度・・・これが、違和感です」

クララさんはわなわなと肩を震わせて、こぶしを強く握っていた。

クララ「黙って聞いていれば・・・好き勝手なことを言って!私が犯人?確かに、あなたのつじつま合わせの推理を聞くとそう思うかもしれませんけど、私には動機がありません!本当にジャンを愛していたんですから。大体、なんでレイトンさんじゃなくてあなたみたいな令嬢が推理、説明しているんですか?
動機の根拠も無いくせに、出しゃばらないで!」

2010-12-13 12:10:53


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