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レイトン教授と幻の王国†2†

olive(YK)

私の小説、ついに5作品目です。
今まで読んで頂き、有難うございます。





約100年も昔の事でした……

この世界の何処かに、とても栄えた王国がありました……

その名前は、ウィダード王国といいます…

しかしこの王国は、約100年を境に、この世からぱたりと姿を消しました…

今は何処にあったのか、何故消えたのか……

何も分からなくなったのです………







そう……たった一人の生き残りと、その一族のみは…………







時はロンドン事件から5年後…
そんな王国の場所を探しもとめ、王国消滅の理由を探るべく、レイトン教授達は立ち上がったのです!

完成したタイムマシンに乗って…





「僕は皆に手紙の配達をするよ。
でもね…
その傍ら…」
幻の国、ウィダード王国と
謎の配達人…

「私は彼方様をずっとまっておりますわ!」
悲劇の姫君。

「全て恨み呪ってやる…!」
過去と残された跡継ぎ…


幻の王国の真実とは……!?

お楽しみに………



前作「幻の王国1」
http://layton.g-takumi.com/novel_detail.php?bbs_id=23813

2010-04-20 23:48:46


olive

「ザルシュは……」
そんなレイトン先生の言葉を遮るように、クラウスさんが騒いだ。

「先生!マルコさんがいません!」

「なにっ!」

「あの人、どこか影が薄いんだけど…
あの人、一人で何処か行ったみたいなんですよ…」

クラウスさんの言葉に、先生は「まさか……」とだけ呟いた。
†††††††††††††††††††
(マルコ目線)
かつてイングランド中を支配したあの組織「スネーク団」も、最近はその力も衰弱の一途(いっと)を辿る。
僕はブレッド・ライの替え玉だった。
時にブレッド、時にボスとして君臨する兄と違って。

ついにボスの正体がしれたとき、スネーク団はついに全滅したかと思われたのだが
「…まだ、残っているみたいだ」
さっさと消えればいいのに。

記者会見にでたブレッド。しきりに薬品をみるブレッド。甘い空気をまくブレッド。
全て僕だ。
寸前まで、兄さんは、僕を替え玉として動かし続けた。

いや、兄さんと言うのに、まだ慣れていない。勿論、ネグリシャムラも否定したい。
僕が一番ドきついなんて、否定したい。


兄さんは、一体なにがしたいんだろう。

2010-07-11 10:49:08


olive

僕が自分の血筋をしったのは、15歳の冬だった。
それまで僕は、ネクリ財閥の息子だと思っていた。それが、ただの子育て係だったなんて。
確かに左肩のタトゥーは、僕を納得させた。でも、やっぱり、許せなかった。
僕は、人殺しの薬を研究した、科学者の次男なんて嫌だった。
僕の父親は、ネクリ財閥の社長でいてほしかったのだろう。

ある日、父はメモを見せた。
イタリアの屋敷の住所。
かつては、父と科学者は友人だったらしい。そして、遠い親戚のようだった。

僕はそこへ渋々飛んだけれど、屋敷に転がる骨をみて、
「家族はしんだ」
とおもった。


それから何ヶ月、カレラという人物が、科学者との間にできた「カルロ」君を探していた。
カルロは、僕の兄らしい。
彼なら、話がわかるかもしれない。
僕は探した。


21歳の初冬。
ある日、僕のもとに、不思議な手紙がきた。

2010-07-11 11:04:37


olive

贈り主は「シャルル・フォード」。
ネクリ財閥はフランスにあった。
父はそれをみて、「カルロ君ではないのか」と囁いた。
カルロは、フランスではシャルルというらしい。
イギリスにわたった僕らネクリ家に、今度は「チャールズ・フォード」からきた。
その手紙は、僕らが一ヶ月ごとに支店を転々とするたびに、送られてきた。

スペインではカルロス。
ドイツではカール。
ハンガリーではカーロイから。

すべて、イタリア語で「カルロ」だった。
僕は決意した。

2010-07-11 11:12:38


olive

彼は、町の小さな喫茶店に、僕を呼び出した。

その通りに、僕はイギリスへ飛んだ。
チャールズ君は、本当にカルロ君なんだろうか。

胸をはせて。

2010-07-11 12:36:45


olive

1。

2010-07-11 12:41:15


olive

2。

2010-07-11 12:44:09


olive

3。

2010-07-11 12:51:23


olive

4。

2010-07-11 12:53:30


olive

…………。

2010-07-11 13:05:04


olive

マルコ可愛い

2010-07-11 13:08:39


olive

再会

2010-07-11 13:10:50


olive

「……おとなだ〜………」

「…?」

oliveの画力の悪さのせいで、カルロがキモかった。
もうすこし、爽やかに描きたかった

2010-07-11 13:15:10


olive

世間の奴らは、「ネグリシャムラ」が嫌いらしい。
兄さんも。
「確かに、ネグリシャムラはろくな扱いを受けないよね」
「……だよね」
「僕は、剣振り回す奴らは嫌いでね」
「……」

のちになって、いろいろ調べた結果、ある理由がわかった。

ネグリシャムラは、金を求めて幻の王国に流れ込んだ、イタリアの厄介な一族らしい。
その一人はサンステリの国王の右腕になって、いつか下剋上した。
あるかは貴族になって君臨した。
あるかは戦闘でぶっつぶれた。
そんなやつらは、王国で散り散りになっていたはずだった。
なのに、その貴族と、下剋上国王、その間の子供、つまりネグリシャムラの集合体がザルシュエル王子らしい。

ネグリシャムラは、ただの紋章の名前ではない。

二つの王国を破滅させた、戦闘を好んで、さらに金に貪欲で、様々な悪事に手を染めた、ネグリシャムラ!!
僕にその血が流れているってだけで、腹が立つ………。

ああ。漫画みたいな設定だ。

さておき、ザルシュ君は、歴史書のなかにはいなかった。
ただ、ピエール王子という、酷似した人物だけ。
よく考えれば、ピエール王子はザルシュ君だ。
ザルシュエル・スコ・ピエール・マルミゲラ。
僕にシグナという名前があるように、彼にはピエールという名前がある。
でも………


ピエール王子について、あまりよく書かれていなかった。
「ネグリシャムラ史上最悪なる残虐者」


なのだ。




















ほら、あそこに、馬鹿どもがイル………。
バカドモガ。オレノマエデハ、ソノチカラ。ムリョクデシカナインダヨ。
マダイドムツモリカ?ナンドヤッテモ、オナジナンダヨ……。
「ネグリシャムラ」ノマエニハナ。

2010-07-11 17:45:05


olive

「厄介なものを野放しにしやがって!」
エルドマクさんは顔が青ざめていた。

「…えっと、あの…」
クラウスさんの声を掻き消すように、客席の後ろのガラスがわれた。

「……いや、や、やめてくれええ!か、か、金はあるでえ」
「……るっせえ」
窓から人がおちてくる。
う、これをなんて説明すればよいのだろう。

2010-07-11 17:53:42


olive

1。

2010-07-11 18:01:43


olive

2。

2010-07-11 18:04:20


olive

3。

2010-07-12 21:21:47


olive

裏章

ネグリシャムラ

2010-07-12 21:23:03


olive

コンサート会場の2階から、人がおちてくる!
だれかは片方に突き落とされ、わあわあ悲鳴をあげながら、手足をばたつかせ頭を下にしていた。
片方はといえば、突き落としたついでに自分も飛び降り、一切の抵抗もなく急降下していく。
まるで、鷹の餌食にかかる小鳥のごとく。

「ひぎゃああ」
片方は尻餅をついて、客席をクッションにしながら通路に転げ落ちる。

鷹は直前に足を下にし、ピタリと着地した。そして、手持ちの剣を小鳥の首にあてて、「兄貴はどこにいる!」とドスをきかせて叫んだ。

僕はその声に、反応した。
「マルコさん!…なぜ…!」

鷹は、マルコさんだった。
マルコさんは視線をこちらにむける。

カルロさんにばけたポールが、彼に近寄った。
「僕はここだよ、マルコ」

優しげな声にマルコさんはすこし顔を崩したが、直ぐにその顔は紅潮する。そして、烈火の如くわめいた。

「…黙れ、このハゲジジイ!!」
ポールを突き放し、さらに「何をしこまれた」とさわぐ。

あれ?カルロさんがポールだという正体をしるのは、僕と先生だけのはず……

2010-07-13 23:47:18


のなりい

はうわっ!!
マルコさん、凄い!!
でも、ポールの変装をどうやって見抜いたんだろう?

2010-07-15 00:48:01


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