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レイトン教授と悪辣な島

バートン

「痛…っ」
座礁した小舟には穴が空き、これで島を出ることは不可能なようだ。
「大丈夫かい、ルーク?」
「はい…なんとか…」
投げ出された場所が、砂浜で良かった。
多少のかすり傷はあるが、僕も先生も大怪我はしていない。
帽子を深くかぶり直し顔を上げると、ロンドンでは決して見ることのない木々が…ジャングルがそこにはあった。

(タイトルのとおり、リレー小説を書いていって下さい。続きお願いします。決まりは特にありません。)

2009-02-04 21:02:26


リク

その頃、ある島に、薄く紫色がかかった狼が到着していた。
口から舌をだらんと垂れ、息づかいが荒く、どうやら疲れ果てているようだ。
思い足取りで向かうその先は、島の中心部にある、巨大な要塞だった。
鉄の壁に囲まれたその要塞のゆういつの門の前に立った狼は、門番と軽く目配せしてから、ふらふらと吸い込まれるように中に入って行った。

ろうそくだけが照らす薄暗い廊下を進んで行くと、大きな広間に出た。天井は高く、明かりは一切無かったが、狼が足を踏み入れると、パッと一番奥のろうそくがついた。
狼は恐る恐るろうそくに前進して行った。
よく見ると、ろうそくの近くに誰かが座っている。ほのかに照らされているその顔は、ちゃんとした人間だった。

狼は人間の前に立ち止まって、深くお辞儀をした。

「用件はなんだ。」

人間が低く、不気味な声できいた。

「悪辣な島に向かった探索部隊がやられたもようです。」

狼は人間の言葉で言った。落ち着いた口調だったが、内心は恐怖で怯えていた。

「まさかあの大人数がたったの二人にやられたというのか!?」

「いえ、あちら側にラクーアが四匹混じっていたようで。しかし、四匹の内の一匹は戦死したようです。」

「ドルトン。か?」

「!」

「生きていたのか。まぁ、あっちに閉じ込める前にたっぷり痛めつけてやってたからなぁ。
そうか、そうか。死んだか。アハハハハハ!」

狼は下を向きながら震えていた。怖い。この場から、この場所から早く立ち去りたい。

「次の手を考えなくちゃあな。なぁに。もうすぐ私の本来の力は戻るのだから。さぁ、行け。もう用は無いのだろう?」

狼はお辞儀をしながら一歩下がると、逃げるようにして部屋から出て行った。後ろからは不気味な笑い声が響いていた。

2009-03-22 04:24:05


ビビ

狼は廊下を駆け下りると、真っ先に要塞の外れにある森に入って行った。薄暗い森の中を全速力で突っ走る。いつお化けが出てもおかしくないぐらいに暗いこの森には、あのアンディでさえもめったに立ち入らない。
しかし、それが彼らにとって最高に嬉しい事だった。

一本の巨木の前に立つと、周りの臭いを嗅いでから、根元の方に近づいて行った。細くても大人の腕ぐらいある大きな根を、注意深く飛び越す。

巨木な根と根の間に、人一人分くらいの穴を見つけ、もう一度周りの臭いを嗅いでから、穴に飛び込んだ。

中は一つの部屋のようになっていて、壁は樹皮でできている。
部屋を照らすのは出入り口と天井に点々とあいた小さな穴から入ってくる月の光だけだ。

不意に暗がりから足音が響いた。体は暗くて全く見えないが、闇で光るブルーアイと臭いで誰だか分かった。

「レイン様。探索部隊が全滅したようです。」

「トールス。ごくろうだったな。奴の前に出るのはよっぽど体力を使うだろう?」

ブルーアイの狼は声からしてまだ18歳頃の青年であろう。

「えぇ。まったくです。あの時は生きた心地がしませんでしたよ。
しかし、報告はそれだけではないのです。」

「!。それは悪い知らせか?」

「はい。とてつもなく悪い知らせです。

国王が、部隊に殺されてしまいました。」

「!!!。トールス!それは本当か!?
国王は…我が"父上"はいってしまったのか!?」

「残念ながら、本当でございます。」

「そうか。…父上…。
アトラは無事なのか?」

「はい。アトラ姫とコルダ一行は無事なようです。"国王"。」

「トールス…。俺はまだ国王などではない。この一件を早く片付けなくてはならないのだから…。」

「奴の目を盗んでここに隠れ住んでいる事自体、国王のなさる事ではありません!一刻も早く敵陣に攻め込みましょう!!」
「待て。こちらの生き残りを集める方がまだ先だ。本戦に入る前に少しでも味方を増やしておくんだ。」

奥で熟睡している仲間の一匹がもぞもぞと動いた。

「それもそうでございますね。」

「それに、あちらには頼もしい"戦士"がいるそうじゃないか。そいつらにかけるのも悪くないかもしれないぜ?」

「あの人間の二人組ですか?」

「あぁ。特にその中のチビには、何かある気がする。」

と言うと、すくっと立ち上がり、今まで暗がりで見えなかった体が月光に照らされた。

知性を秘めた青い目に、濃い緑色をした狼。
『レイン・カーチェス』が……………。

2009-03-22 05:10:42


Professor

「ハックション!」
僕のくしゃみが洞窟内に響き渡った。
…誰かが僕の事を話しているのだろうか。

「ルーク、大丈夫か?すごいくしゃみだったな!」
アトラは笑っていた。彼女の笑顔を見るのは、ものすごく久しぶりなような気がして、僕は安心というか良かったというか…
とにかく嬉しかった。

この洞窟に入ってから何分…いや、何時間経ったのだろうか、まったく先が見えない。
ゴールはあるのだろうか。そんな事も考えてしまったが、首を振ったり、頬を手で叩いたりとかしてそんな考えを振り払った。

進んで行くと、そこには最大の難関が待ち受けていたのだった。
それは…

2009-03-22 06:37:21


たくみん

「ア、アトラ・・・前を見てください。」
目の前は、行き止まりだった。
「本当だ。でも、この地図には先がある。」
「ええっ!」
ルークはもはや気がくるっていた。
アトラは冷静にその行き止まりを見る。

急に風が吹いてきた。
「ルーク、この風、どっちから吹いているかわかるよね?」
「当然、その行き止まりから・・・え!」
風がやんだ後、二人は懸命にその行き止まりを隅々まで調べた。
そうしたら・・・

2009-03-22 07:57:02


Professor

「ルーク!ちょっとこっちに来てみろよ!!」
アトラが興奮して僕を呼んでいる。この行き止まりの謎を解明したというのだろうか…。

僕が急いでアトラのいる方へ駆けると、彼女は僕の事を頼りにしているような顔でこっちを見ていた。
「どうしたんですか?」
僕がそうやって尋ねると、アトラは口を開いた。
「ルークって、謎解きは得意だったっけ?」
「もちろんですよ、僕だって先生の弟子ですからね!」

すると、アトラはニッと笑って、
「じゃあ、この謎も解けるか?」と、壁に向かって指をさしていて、そこには謎が書かれていた。
「任せて下さい!これぐらい、すぐに解いてみせますよ」


『家族はどこに?』
あなたの家族は、姿を隠す為にある場所に身を潜めている。
その場所とは何処か、答えてほしい。

[MかIのどちらか]の中。


答えは↓に


























答えは『森の中』

〜か〜のどちらか=or
すなわち、[MorI]の中になるから。

2009-03-22 09:46:32


バートン

「森…?」
「ここは洞窟だぞ?森なんて…」
完全に行き詰まってしまった。何なんだこのナゾは…。
その時、背後で救世主の声がした。
「ルーク!」
「先生!」
先生の後をコルダさんが追ってくる。
「やっぱりここにいたんだね」
「すみません…勝手に…」
「いやいいさ。2人とも無事で良かった」
そう言う先生は肩を揺らし息を切らしている。僕らを必死に探してくれたのだろう。僕はつくづく、この人に迷惑をかけてばかりだ。
「それよりもレイトン。このナゾは…」
アトラ…君ごときに先生を呼び捨てる資格はないと思うよ。
そう言おうと思ったが、先生が笑顔で話を聞いていたので黙っておいた。
「ああ、恐らくこのナゾは関係ないだろう」
「「えええーっ!!!!」」
僕とアトラはお互いを睨んだ。
先生が小さく笑ってそれを制する。
すると先生は何やら、洞窟の壁をコンコンと叩き始めた。
僕の呼びかけにも応じずあらゆる箇所を叩く。ある箇所を叩いた時、その表情が変わった。丁度ナゾの彫られている場所に当たる。
「先生、何かわかったんですか?」
「恐らくはね。皆さん、少し手を貸してください」
そう言うと突然、先生は壁に向かって体当たりを始めた。
「せせせ先生っ?」
一瞬長期間に渡る過度のストレスか何かで頭がおかしくなってしまったのかとも思った。しかしコルダさんやアトラも同様にして体当たりを始める。
「ほら、ルークもやるぞ!」
アトラのその表情は心なしか楽しげだった。
しばらく続けると、小さな瓦礫が僕らを襲い始めた。やがて壁にもヒビが入る。
そして…―
「うわああぁっ」
壁に穴が空いた。体当たりをするのと同じ勢いで地面に体を打ち付けてしまったため、あちこち痛む。
先生とコルダさんは素早い身のこなしで立ち上がったも、アトラは僕に続いて倒れてきた。丁度僕と重なるようにして。
「わ!」
どういう状態か把握すると、瞬時に彼女は僕から離れた。
顔が熱い。赤くなっているのが自分でもわかる。それはどうやら彼女も同じなようだ。
これは疲労と痛みによるものだと言い聞かせ、立ち上がる。
改めて周りを見回すも、そこはまた岩でできた洞窟だった。
ただ、今までと1つ違うことがある。
それは空間の中央に鎖でぐるぐる巻きになっている鉄の箱があることだ。

2009-03-22 12:36:09


L

そのころサザンは―

「おい!!ちびっ」
藍色の狼、サザンが声を上げる。
「なんですか師匠。
というかいつ名前を
覚えてくれるんですか。僕はちびじゃなくて…」
空色の毛を持った小さな狼がサザンに問う。
「知らん。それより
どれくらい見つけた?オレが探しに行く所は誰もいないんだが……」

空色の狼は溜息をつく。
本当にこの方は国王の次に強いと唄われたサザンなんだろうか。
そんなサザンに弟子入りした自分も自分だが。
少々疑問を抱きつつ言う。
「まだ10匹程度しか見つかっていません。あなたが言う人間達のタイムリミットも近いですし、そろそろ悪辣な島に向かったほうがいいかもしれませんね」
サザンは低く唸った。
「ああ…あと5分だ。あと5分待って集まらないようなら、坊や達の待つ悪辣に向けて発とう」
「御意。それよりあなたが気に入っている"坊や"に私は会いたいですね」

サザンは微笑し
あと5分走ってくる。と空色の狼に告げ街中に足を進めた。

まあ、良い人であることは間違いないだろう。
さて…自分も仲間捜しを再開しようか…―


一方レイトン達は―
「この鍵…は…」
「ナゾだね。ルーク、解いてみるかい?」
「はい!」
僕は箱の下に挟まれた手紙の封を切った。

#ナゾ006 OPEN!#
ここまでくるとは見事。レイトン、やはり君の腕は確かだったね。君達は既に鍵を持っているはずだ。それを使うといい。
但し、相応の血筋は必要だがな。


かばんのなかをまさぐり、ビッグバンの前でアンディが落としていった鍵を取り出す。それを恐る恐る鍵穴に挿す。
「あれ…開きません」
「もう…どいたどいたっ」
アトラが僕を押し退け、鍵に手を掛ける。すると鍵は難なく開いた。
彼女は自慢気に笑ってみせる。その顔には期待も含まれていた。
相応の血筋とは、そういうことか。
アトラはプレゼントを開ける子供の様に、鎖を取り除いている。
そして…
「やった!!!!見て!!!!」
箱の中には、白濁色の丸い石があった。それは仄かに光を発している。皆が箱の中に釘付けだった。
アトラがそれに手を伸ばす。すると突然、先生が突然声を荒げた。
「触らないで!」
「え?」そう言った時にはもう、遅かった。
地面が抜ける。次の瞬間、僕らは真っ逆さまに暗闇に吸い込まれていった。
悲鳴とも叫びとも言えない声が、闇に虚しく響く。
あと、一歩だったのに。
箱は小さくなっていく一方だった。

2009-03-22 13:32:24


リク

不意に穴の奥が赤く輝いた恐る恐る下を見ると、なんとそこにはマグマが溜まっていたのだ!

「うわぁぁぁ!!」

僕達はそのまま無念にもマグマに飛び込まなくちゃいけないのか!?

そういえば生前、ドルトンさんが、
『火山の中に祭られてある』って言っていた。
と、いう事は、ここは火山の中なんだ!!
僕達は長い間歩いている間に、島の火山の中に入って行ってしまったのだ!

その時、「コルダ!!」とアトラが叫んだ。
コルダは頷くと、天に向かって遠吠えをした。それは今まで聴いた事の無い、柔らかくて、澄んだ鳴き声だった。

その瞬間、信じられない事が起きた!
どこからともなく大量の水が頭上から降ってきたのだ!その水は不思議な事に、僕達をすり抜けて、下のマグマに衝突した。マグマはジュージューと音をたててみるみる内に無くなってしまった。
アトラはその状態を確認すると、人差し指を思いっ切り上に突き上げた。
すると、下に溜まっていた水が逆流し始め、僕達を上へと押し上げた。
その時、不意に口の中に塩の味がした。
そうか。この水はきっと海水なんだ。

気がつくと、僕達はさっきの宝箱の前にうずくまっていた。

いつの間にか巨大な穴はすっかり消え、水に押し上げられたのにも関わらず、服は濡れていなかった。

2009-03-22 15:46:58


ビビ

「アトラ、これは…。」
僕が尋ねる前にレイトン先生が口に出した。
僕も先生も信じられない光景を目の当たりにして、驚いていた。
アトラは後ろめたそうに「これがあたいらの力なのさ。」
と呟いた。
「力?」
「人間の前では決してやっちゃいけなかったんだけどな…。いいよ。説明してあげる。

あたいらはずっとカシスで過ごしてきて、高い文明を築いた。これはその中の一つなんだ。
海水を移動させるのは一か八かのかけなんけど、成功して良かったよ。

一部の民はこの事を『海と共に生きている』なんて言うけどさ。」

そうか。サザンさんが言っていたのはこの事だったのか。

「皆さん、早く行きましょう!もうあまり時間がありません!!」

「ルーク。宝を持って行くのはあんただ。」

「え!なんで僕が!?」

「何となく…なんて言ったら怒るだろうけど、それしか言いようが無いんだ。何か、本能がそう言ってるっていうかさ。」

「本能…」

「うん。これはあんたにしか託せない感じがするんだ。もともと、ここに置いとく訳にもいかないだろ?」

「まぁ、そうだけど…。………分かった。いいよ。」

そう言って秘宝に手を伸ばした瞬間…

2009-03-22 16:30:01


ルナ

秘宝からまばゆい光がいくつもの線となって輝き始めたのだ。
目を開けてられない。
ルークは瞬間的に目を閉じた。

しばらくして、ようやく目を開いた。そこにはさっきまでの洞窟の風景が全く無かった。

周りは乳白色の光に包まれていて、宙に浮いてる感じがする。

手を動かそうにも力が入らないし、何も聞こえない。

不意に頭の中に声が響いた。
『ヒト族、ルーク・トライトンよ…。』
その声は女の人の声のようだったが、全然聞き覚えが無い。
でも、どこか懐かしい。「誰…?」
心の中できいてみたけど、返事は全く違うものだった。
『私はそなたを、秘宝の使いとして認めよう。』秘宝?使い?何の事だかさっぱりわからない。
『私は、そなたの中にある途方もない力を目覚めさせる…。』
気持ちいい風が通り抜けていった気がした。

『それは、ヒトが捨ててしまった感覚なり。』

ヒトが………?

『敏感に見て………』

そう言われた瞬間、目の奥がピリピリと痛み始めた。視界に変なチカチカする物が見える。

『明瞭に聞き………』

その瞬間ルークは、まるで耳から脱脂綿を抜かれたように、はっきりと聞こえるようになった。
遠くで誰かが自分の名前を呼んでいる………。

『純粋に味わい……』

舌がピリピリし始めた。空気の味までわかる。
柔らかい、土の味だ。
空気中の水滴ひとつひとつの味まで区別できる。
『敏感に触れ……』

肌の感覚がいきなり鋭くなった。柔らかいシャツ、暖かい綿の靴下。肌に触れる物それぞれに、他とは違う独特の感触がある。

『強烈に嗅ぎ……』

突然、目が涙で滲むほど、一気に臭いが押し寄せてきた。湿った洞窟の臭い、狼の獣の臭い。

ルークは一気に耐え難い感覚に襲われた。色…臭い…音…。すさまじい勢いで押し寄せてくる。今まで経験した事の無い明るい色、きつい臭い、大きな音。
研ぎ澄まされた感覚がもたらす効果は、痛いほど嫌だ。
いや、本当に痛い。苦しい。頭がズキズキする。骨がうずく。肌がむずむずする。
なにもかもが耐え難い。
その内ふっと意識を失った。

2009-03-22 17:41:51


ビビ

意識が徐々に戻ってきた。薄く目を開けると、みんなが心配そうに僕の顔を覗き込んでいた。

「ル、ルーク?」

アトラが怯えた声できいてきた。
あれ?さっきまでの苦しい感覚が嘘のように消えている。

「大丈夫かい?」

「はい。たぶん…。何が起きたんですか?」

「ルーク様が秘宝の光に包まれて…そういえば秘宝は!?」

言われて周りを見回したが、どこにも見当たらない。

だんだん激しい眠気が襲ってきた。
なされるがままに僕は深い眠りについた。


「ルーク!!?」

アトラが眠りについたルークに触ろうとした瞬間、
「そいつに気安く触るな!!」

洞窟の出入りから声が響いた。みんながさっと振り向くと、そこには紫が薄くかかった一匹の狼がいた。

「そいつは今新しい感覚に慣れようとしてるんだ。そっとしといてやれ。」
「トールス!これはどういう事なの!?」

「秘宝の力がそいつに宿ったのさ。」

「どうして!?ルークは普通の人間のはず……」

「確かにそいつは人間だ。だが、それだけじゃあないかも知れない。」

「!!!」

「そいつは"サークリスの生まれ変わり"だ。」

2009-03-22 18:26:20


たくみん

「サークリス!どういうこと!」
アトラが厳しい口調で問いかけた。
「アトラ、まさか、お前は・・・サークリス様を忘れたのか・・・」
「トールス・・・?」
「サークリス様は、お前の、真の父、そして・・・」
「ど、どういうことなの!それに、サークリスだなんて初耳よ!」
アトラは叫んだ。トールスは冷静に話を続ける。しかし、アトラには何を言っているのか聞くことすらままならなかった。
「・・・コルダ」
しばらくして、アトラは口を開いた。
「サークリスがあたいの父って、一体・・・」
「すべてを話すときが、来てしまったのね」

2009-03-22 20:45:04


たくみん

「サークリス様は、先代の王様だったの。でも、あなたが生まれる前、あの火山の中であの宝を残し、救いの神となった・・・。」
「じ、じゃあ、ドルトン様は?」
アトラの動揺は今だ続く。
「ドルトン様は、王座を引き継ぎ、仮の父となったの。生まれたときからよく知っていたアトラ様を非常に可愛がり、本当の父親のようでしたわ。」
「ど、どういうこと・・・」
「実はこの島は、私が生まれたと同時にこの国のものになったの。そしてその伝説は、あなたが生まれたと同時に生まれた。でも、実は、サークリス様は、20年ほど前に王座を退き、ドルトン様の王権に変わったの。」
「なんで、なんでコルダはそんなことを知っているの・・・早く言ってよ・・・」
アトラは涙を流した。
「このことは秘密にしておけって父上に言われていたの。王族でなければ知らないことの一つ、でも、それはアトラ様が生まれる前に言ったこと。それからこのことは誰も言わない。いえ、言ってはならなかったことなの。」
「トールスとかも、一応、王族だろ?なぜあいつらには・・・」
「さあ、信頼できる人にしか言わなかったのかしら。実は、言っておかなければならないことがまだあるの。ルーク様も、レイトン様もよく聞いていて。私のことと、ここでの時間のこと。」

2009-03-23 16:44:07


バートン

「…いや…話してる暇なんてないと思うがな…」
どこからか怪しげな声が響く。
「貴様らはこの私に殺されるのだから。まぁ…サークリスだけは
残しておくけどなァ?」
そう言うと奥から朱い髪の男が出てきた。かなりの長身である。
不敵な笑みを浮かべ、謎の男はいきなり叫ぶ。

「野郎共!!皆殺しだ!!ここにいる奴らを全員血祭りに上げろ!!」

すると、物陰から待っていましたとでも言わんばかりに、手下であろう狼がぞろぞろと出てくる。
出てくるのはもちろん皆狂った狼だ。
正気な者なんていない。
しかも全員刃物を口にくわえている。どうやら本気のようだ。
「レイトン様。アトラ様とルーク様を連れてここからお逃げ下さい。奴らはトールスと私でなんとかします。だから…早く!!」
先生が力強く頷く。
「アトラさん、少しの間我慢して下さい」
「!?」
レイトンはアトラを優しく抱え、ルークの手を引き出口へ走る。
「先生っ!!コルダさんは!?」
「ここは彼らに任せよう!!今はとにかく脱出しよう!!」
アトラは激しく暴れている。
「離せレイトン!!私も戦う!!じゃないと…コルダが…コルダが…」「あの中に行ってあなたまで死ぬつもりですか。あなたが死んでしまったら、誰か王国を守るのですか!」
現状を把握した彼女の顔は次第に歪み、たちまち涙が溢れだした。

「コルダあぁァぁぁあぁあアぁァ!!!!」

叫び声は哀しくも狼達の雄叫びにかき消されてしまった。

男が舌打ちし、叫ぶ。
「野郎共!先にその二匹を始末しろ!かかれぇい!!」
その声と共に数十匹の狼が一斉にとびだす。

―…ああは言ったものの、私とトールスだけの力では太刀打ちできそうにない。自分の中途半端な力に、不甲斐なさを感じる。
そんな事を考えていたからだろう。相手に隙を取られたようだ。
ナイフが凄い勢いで自分の首筋に迫る。かわすほど時間はない。
もうダメか…?
思わず目をつぶった時だ。

……キイィイイン…――

金属と金属がぶつかる音が耳に響く。

「まったく…世話ばっかりやかせやがって。誰だ?もう俺の弟子じゃないだのなんだの言ってたのは。てっきり大口を叩けるくらいに強くなったのかと思っていたんだがな…」
ゆっくりと目を開く。ナイフの動きは寸前で止まっている。
「これしきに俺の手を借りるとは、まだまだだな」
藍色の狼がくわえた刀で相手のナイフを弾き飛ばす。
戻ってきた。あの『瞬殺のサザン』が…―。

2009-03-23 22:13:39


姫御子

「なっ…なぜ、サザンがここにっ…」

「頼りない弟子がピンチのようだったからな…ずいぶんひどいザマだ」
「余計なお世話だ!どけ!邪魔だ!」
「これだけやられてまだそんなことを言うのか?」
「うっ…」

確かに、この状況では、サザンの手を借りなければ…死ぬ!だが、こいつは…

ガキイイイン!

私が考え終わらない内にもうサザンは戦っていた。
「何をしている!サザン!」
「いいからお前も戦え!役立たず!」
「!…言われなくとも!」

うおおおおおお…

「!レイトン!今、サザンの声がした!」
「ふむ。どうやらコルダさんと一緒に戦っているようだね。」

「コルダ…サザン…生きて帰ってこいよ…」

アトラが小声で呟いたが、今の僕は超聴力をもっているのでよく聞こえた。
その声色は、仲間を思う、優しさ、願いに満ち溢れていた。

2009-03-23 22:42:42


レナ

そして、その後ろから小柄な狼が飛び出した。

「ルキウス!?」

どうしてここにルキウスが!?
子狼はコルダの近くに走って行くと、周りで攻撃の準備をしていた敵に思いっきり腕を振り下ろした。不意をつかれた敵はよろめき、口から刃物を離した。
その瞬間を見計らって、ルキウスは強烈なアタックをくらわした。

敵はそのまま藪の中に消えていった。

「兄さん!!何を呆然としてるんですか!?」

空色の狼はコルダに向き直って叫んだ。

「ルキウス!どうしてお前がここに…?」

「お師匠様の後をつけてきただけです!ここは僕達だけで十分です!兄様は早く姫様の護衛に!!!」
コルダは力強く頷くと、その場を三匹に託して走り去った。
途中、適に何度も遭遇したが、トールスさんらが駆けつけてきて、追い払ってくれた。

ありがとう。皆さん。

コルダはそう心の中で呟くと、全速力で走った。
いくらラクーアのアトラ様がいても、今の状態じゃあ戦えないかもしれない。

その前に、ルーク様が危ない!!

一刻も早く儀式を行わなくては!!!

2009-03-23 22:59:12


バートン

「ところで先生!これからどうしますか!?」
「とり…」
「まず先にあたいを降ろせ!!」
アトラが先生の言葉を遮る。彼女の切り替えの速さには、つくづく驚かされる。
というか、偉大なるレイトン教授に対して、少しは口を謹むべきではないのかといつも思う。
それを聞いた先生は無言で腕の力を緩める。彼女は自分の力で腕を抜け、華麗に着地すると、走り出した。
「それで…これから…っ」
息が切れてきた。喉が渇き、声を出すのが辛くなってくる。
「とりあえず、浜へ向かおう。ここは危険過ぎる。なんとかしてここを脱出しよう」
そのうちに、生い茂る木々が遮っていた視界が拓けてきた。遠くの波の音がいつもより鮮明に、細かく聞こえる。
がしかし、だ。
前方を走るアトラが急にスピードを落とし、短剣を引き抜く。
彼女の向こう側には、木でも砂でもない何かがあった。
「何者だ!」
近づいてようやく、それが狼の集団だとわかる。
「アトラ…様?」
男の子の声がする。先頭の水色の狼だ。警戒し続けるアトラを見かねてか、彼は人間へと姿を変えた。
「皆さんは先に行って下さい」
20くらいだろうか。狼達が木々の間を、僕らの横を風のように去る。
突然のことにアトラスさえも驚いているようだ。
「僕はダリル!サザン氏の2番弟子です!彼らはカシスにいた生き残り!応援軍です!」
軽くウェーブした髪にそばかす、襟の立てられたシャツ。サザンさんなら、この子を弟子にとるだろうと思った。明確な根拠はないが。
張り上げられた声はジャングルに響く。アトラがダリルに歩み寄った。そして、ひっしと抱き合う。
「…頼んだぞ…っ」
「はい!」
その目付きは真剣そのもので、戦いへの覚悟が決まっているようだった。
そして彼はアトラに何かを耳打ちする。上げた彼女の顔には信じられないと書いてあった。しかし、それは期待と喜びに変わる。
それから彼女は確かに、ダリルに礼を言った。
「レイトン!ルーク!行こう!」
ダリルが凄い勢いで、僕らはの来た道をゆく。
心はこんなに疲れているのに、無意識のうちに走り出していた。
やっとの思いで海岸へ出る。急に足場が悪くなって一瞬よろめいたが、すぐに態勢を立て直した。
「船…」
「え?」
信じられない…さっきの彼女の顔にも頷ける。
そこには準備万端な船が一艘あった。
そこから顔を覗かせたのは…
「アンディ!!」
「ドレークさん!!」

2009-03-23 23:09:24


ビビ

一方その頃、ルーク一行は森の中を逃げていた。
幸い、後ろに敵の気配は感じない。

アトラは頭が整理できずに、呆然としていた。

そんなアトラを僕は心配そうに見つめる。
いったい、僕が眠っている間に何が起きたんだ?
あの不思議な夢を見た後、もう一度意識を失って、気がついたら敵らしき狼達に囲まれていた。

先生は無言で姫を抱えて走っている。

ズキッ!不意に頭に亀裂が入ったように痛み出した。
僕は頭を抱えて立ち止まってしまった。
先生も僕の異変に気づいて止まった。

「どうしたんだいルーク!!」

でも、もう先生の問いかけに答えられない。
ついに頭を抱えたまましゃがみこんだ。
ズキン!ズキン!
何かが頭の中を思いっきり叩いているようだ。
心臓の音がいつもよりハッキリきこえる。

するとまたあの苦しみが蘇ってきた。
いきなり、五感が鋭くなった。吐き気がする血の臭い、狼達の叫び声、近くに生えているキノコのほうしの一粒一粒がハッキリと見える。
何もかもがどっと流れこんできた。

苦しい。

頭が破裂しそうだ!!!

2009-03-23 23:20:47


バートン

ラクーアとは

古くにカシスに栄えた民族(?)。人間と狼の2つの姿を持つ、いわゆる狼人間である。ラクーアと人間の間の恋は絶対禁物となっている。また、築き上げた文明の中に『海と共に生きる』があり、海水が自由に操れるが、簡単なことではない。王族やその側近ですら、いつでもできるわけではないらしい。ある時からラクーアの秘宝を狙った集団がカシスを襲いに来るようになり、その多くはカシスを去り、世界中に分布しているというが、人間さながらの生活をしているため、よほどのことがない限り見破られない…らしい。

2009-03-24 23:01:01


姫御子

「う…うあああああああああああああああああ!!!」

「ルーク!?」
レイトン先生とアトラが同時に叫んだ。その瞬間だった。

ドクン

「!?」

なんだ!この感じ…僕の中で、僕の中で何かが…目覚める!?

だめだ!目覚めさせちゃいけない!
そう思った。なぜか。だか、この力は…この感じ…
        狼?           
いや、そんなわけはない!僕は人間だ!
そんなことを思いながら、僕は自分を力いっぱい押さえた。芽生えそうな何かを。全力で。

「ルーク!?ルーク!」

そして、そのまま…


どさっ

2009-03-26 18:29:50


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